~ 恩師の「心行の解説」上巻より ~
講演 一、
先の続き・・・
お釈迦様がある時、
お弟子から「仏陀、人間はなぜこのように苦しむのでしょう、
その苦しみの原因はどこにあるのでしょうか」と、
質問されたのですね。
その時、お釈迦様は「人の苦しみは怒りと愚痴と貪欲に
よって生じる。
この怒りと愚痴と貪欲を離した時に苦しみはなくなるであろう」と、
お説き下さいました。
この怒り、愚痴、貪欲についてもう少し分析してみますと、
これから派生するものに、謗り、妬み、
人を悪く思ったり言ったりする悪口、恨み、憎しみ、
まだ来ない未来を思い煩う取越し苦労、過去の苦しみをずっと
持ち越していつまでも忘れないでいる思い、不安、恐怖、嘘、
盗みなど、今ここにいろいろな心の苦しみの原因を
数え上げましたが、最も中心となる原因はどこに
あるかというと、それは怒りと愚痴と貪欲です。
この三つからいろいろの苦しみが湧いてきます。
これをできるだけ自分の心に入れないようにすることによって、
苦しみが少なくなります。
毎日の生活で、私たちは精進・努力し、
その実践をさせていただくのですね。
話を聞いて「なるほどそうか、ああ、それはいいことだ」と、
こちらの耳から入れて、こちらに抜けますと、
もう何にもなりません。
最初はすぐに忘れてしまいます。
だんだん自分の心から失わないように努力して、
できるだけ心の中にしまって常に持続することが、
法の実践に繋がっていきます。
高橋信次先生がご存命中に「心行の言霊」と題して
「心行の解説」を出版されましたが、
今現在、その本を持っている方はほとんどおられません。
そこで愛の実践を通してできるだけ分かりやすく、
理解しやすいように勉強会をしたいと思います。
~ 感謝・合掌 ~