
嗜眠性脳炎の20名に、1960年代に開発されたパーキンソン病向けの新薬L-ドーパを投与し、覚醒させたが、耐性により効果が薄れていった状況を記述した同名のノンフィクションを再構成した映画。
「嗜眠性脳炎」というのがよくわからないのだが、ともかく眠り続ける患者に対する医師の治療、奮闘、患者や家族との交流、予測できない経過。こういうのを「ヒューマンドラマ」とひとくくりにするのもどうかと思うが、ともかく心揺すぶられるものがある。医師は奮闘しているが最初からあまりに性急で危険だと思うなあ。人体実験じゃないか。
ロバート・デ・ニーロの演技がすごくて、もちろんレイン・マンのダスティン・ホフマンが思い出され、プロの演技だと感心する。
僕自身は父も祖父もパーキンソン病で亡くしていて、次は自分の番かときがきではないのだが、それから子どもは自閉症だし、なんというか、良い映画だとただ感心して見ているような気になれない。そんなこと書いても余計なことだなあ。