☆第32話『城西市街戦』(1979.5.15.OA/脚本=大野武雄/監督=長谷部安春)
『大都会』シリーズもパート3中盤まで行くと、世界観が後の『西部警察』にかなり近くなって、パッと見ただけじゃ見分けがつきません。
渡 哲也さんが「団長」じゃなくてまだ「デカチョウ」と呼ばれ、石原裕次郎さんが医者役で、レギュラー刑事の顔ぶれがちょっと違うぐらい。
あと、エンディング主題歌が裕次郎さんじゃなく渡さんの歌唱で、必ずラストシーンは黒岩デカチョウの独り歩きなのが『西部警察』とは違うポイント。
なんでいつも、黒岩は独りで歩いて行くんだ? どうやって署まで帰るんだよ?って、あまりに続くワンパターンにストレスを溜めた渡さんが、ある日ブチ切れたとかいう話を、何かの記事で読んだ記憶があります。
だからなのか、放映局を引っ越した続編『西部警察』のラストシーンは、レギュラー刑事全員が横並びに「Gメン歩き」するのが定番になりました。それはそれで「署まで並んで帰るんかい!?」って話ですけどw
犯人がマシンガンやバズーカ砲を使うのも日常茶飯事。とにかくやたら撃ちまくる銃撃戦はますます大味になり、もはや緊迫感のカケラもありませんw
まぁ、そこが良いと言えば良いんですよね。ラストシーンのワンパターンも含めて『水戸黄門』や『サザエさん』に通ずる安心感があり、視聴者にとってある種の癒しになってる。
その内容は壮絶なる殺し合いなんですけどねw この第32話じゃジロー(寺尾 聰)がハヤタ隊員(黒部 進)を火炎放射器で車ごと焼き殺してますw しかも、そのあと満面の笑顔w ほんと癒されますw
ただし『西部警察』は夜8時台の放映、しかも高視聴率を稼いだお陰で、そうした残虐描写は逆に抑えられ、健全路線にシフトして行くことになります。
なので、石原プロのバイオレンス路線はこの『大都会 PART III』がピーク。暴力で癒されたい方には、これがオススメです。
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