11月27日、日本バスケットボール協会(JBA)は、都内で会見を開き、FIBA(国際バスケットボール連盟)より勧告を受けていた『国内男子トップリーグの統合』『ガバナンス能力に欠けるJBAの改革』『日本代表の長期的な強化策』の問題が解決されず、FIBAから資格停止処分を受けたことを発表。会見に出席した丸尾充会長代行は、「選手、関係者に対して深くお詫びしたい」と謝罪した。
世間一般の人には、分かりにくい内容。
この経緯を調べて見ると、2008年まで、遡る。
FIBAからは、「一国家でひとつのリーグが理想。(JBLとbjリーグの)統合が望ましい」との要望を受けて、プロ化検討委員会ができて以来、議論を重ねて来たが、悲願であるリーグ統合とプロ化の実現はまたも断念、先送りにされた格好である。
つまり、6年間もほったらかしにしていた問題である。
日本が反論する余地はない。
FIBAは、相当な期間、痺れを切らして待っていた状況である。
記事では、次のように書かれている。
丸尾会長代行はFIBAからの制裁内容について「早い解除を目指すことが使命」と資格停止処分の早期解除に全力を尽くす意向を示した。また、問題解決に向け、「とにかく(制裁の)具体的な内容をもっと確認しなければならない」とFIBAへ多くの問い合わせを投げている状況を説明するとともに、臨時の理事会で具体的な対策を詰めているという。選手に対しては、「とにかくモチベーションを下げないでほしい」とコメントした。
11月27日時点で、こんなコメントをしていることが、役員のセンスを疑う。
アメリカのように、プロバスケットの土壌が無い日本での、プロ、アマリーグの問題。
単純でないだけに、どう対応するのかは、興味がある。
現状とあるべき姿から、真の問題点を洗い出し、解決案を検討して、最適な対応を図って欲しい。
プロリーグとアマチュアがある現状の中で、どう解決するかである。
両者の善い分だけでは、前に進まない。
その状況を分かった上で、夫々が建設的な考え方で取り組まなければならない。
自分たちのリーグの立場で主義主張をしているだけでは、解決できない。
日本のバスケット界をどうするのかのビジョンを作ることが大事である。
サッカーの川淵三郎さんのような人がいないことが、バスケット界の現況と考える。
解決策の手本としては、日本バレーボール協会がある。
バレーボールでは、プロ化をやめた。
この辺りも参考にして、考えて欲しい。
オリンピックを目指しているバスケット選手が可愛そうである。
オリンピックに登録されていない競技がある中、オリンピックに採用されている競技で、日本選手の出場資格を剥奪されている状況は、異常。
役員の発言を読むと、危機認識不足を感じる。
日本の大物の誰かの仲裁で、即座に解決して欲しいと考える。
こういう時は、(賢くない)森元首相ぐらいが出番かも知れない。
閑話:
アメリカのプロバスケットの現状:
NBA(National Basketball Association)は、北米のプロバスケットボールリーグ。30チームある。
2014年8月のフォーブス調査
1チームの平均(1$:110円)
・資産価値:634M$(697億4千万円)
・収入:151M$(166億1千万円)
・営業利益:23.7M$(26億7百万円)
全米では、TV放送収入も多いので、経営ができている。
日本とは大きく違う。
なお、ナショナル・バスケットボールの記事を読むと、川渕さんも介入することになっている。
両リーグを統一しようとしていることも分かったが、FIBAが望む形になっていないか、FIBAへの説明が十分でないことと思われる。