このブログでも幾度か訴えてきましたが、里山・耕地への竹の侵食がいま進行しています。夜中に起きて、竹林を間伐してタケノコの採れる竹薮にしようとしているところ、皆伐して竹の侵食を防ごうとしているところ、竹伐りボランティアを募集しているところなどのホームページを二時間ほどのぞいていました。「竹切りか。おもしろそうだ」という初心者より多少は経験を積んでいる者として、問題の大きさにため息が出ます。
いまから10年前、定年退職してまだ神戸の市街地に住んでいた頃、神戸市北区のある村が『竹林オーナー募集』を行いました。田舎暮らしに憧れていた道子さんは早速応募して、50平方メートルの竹林オーナーになりました。一年につき1万円でオーナーになり、自由に竹を切り、タケノコを掘っていいというのです。
自分の鍬(タケノコ掘り用の唐鍬)と竹切り用の鋸を配ってもらい、黄色・黒色のトラロープで区切られた自分の山に入って、まずやったのは竹を切ることでした。弁当を持って出掛け、直径20センチ超の太い孟宗竹を切り倒すのです。ぼくは竹切り作業にはまり、道子さんは一度に30本超のタケノコを掘って持ち帰り、せっせとゆでて人におすそ分けしました。
竹は、密集しているので伐っても他の竹に引っ掛かり、容易には倒れません。それを短く何度も切って片付けると空が見え、日が射してきます。スペースができると切った竹は豪快に地面に倒れます。それが実に気持ちいい。いままで体験したことのない征服感に全細胞が反応します。なんという壮快感!
というように竹薮との付き合いがはじまったのですが、まだ竹薮に大きな問題意識はもっていませんでした。しかし数年間竹林オーナーをやってみて、竹は切っても切っても竹林が拡大していくことを知りました。山の持ち主は檜を植林したけれど孟宗竹に占拠されてしまったのだとわかりました。 (つづく)
いまから10年前、定年退職してまだ神戸の市街地に住んでいた頃、神戸市北区のある村が『竹林オーナー募集』を行いました。田舎暮らしに憧れていた道子さんは早速応募して、50平方メートルの竹林オーナーになりました。一年につき1万円でオーナーになり、自由に竹を切り、タケノコを掘っていいというのです。
自分の鍬(タケノコ掘り用の唐鍬)と竹切り用の鋸を配ってもらい、黄色・黒色のトラロープで区切られた自分の山に入って、まずやったのは竹を切ることでした。弁当を持って出掛け、直径20センチ超の太い孟宗竹を切り倒すのです。ぼくは竹切り作業にはまり、道子さんは一度に30本超のタケノコを掘って持ち帰り、せっせとゆでて人におすそ分けしました。
竹は、密集しているので伐っても他の竹に引っ掛かり、容易には倒れません。それを短く何度も切って片付けると空が見え、日が射してきます。スペースができると切った竹は豪快に地面に倒れます。それが実に気持ちいい。いままで体験したことのない征服感に全細胞が反応します。なんという壮快感!
というように竹薮との付き合いがはじまったのですが、まだ竹薮に大きな問題意識はもっていませんでした。しかし数年間竹林オーナーをやってみて、竹は切っても切っても竹林が拡大していくことを知りました。山の持ち主は檜を植林したけれど孟宗竹に占拠されてしまったのだとわかりました。 (つづく)