古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

『ニューギニア大密林に死す』

2010年05月02日 03時09分00秒 | 古希からの田舎暮らし 80歳から
『ニューギニア大密林に死す』副題〔前人未踏の熱帯雨林六百キロの撤退路〕(光人社発行・NF〈ノンフィクション〉文庫)は、ことしの3月に発行された文庫本です。もともとは昭和44年(1969年)1月に『地の果てに死す』という題で原書房から発行された単行本です。たまたま本屋で見かけて、いま読んでいます。265ページの本の半分130ページまで読んだところです。
 そんな分厚い本でもないしむずかしく書いてあるわけでもないのに、なかなか読みすすめられません。太平洋戦争末期の昭和19年(1944年)のニューギニア戦線ですが、戦争に影響のあった歴史的事実が書いてあるわけでなく、見捨てられた日本軍の撤退の様子が書かれているだけです。
「大むかしの軍隊の苦労話をそんなに難渋して読むことはないからやめればいい」と思うのに投げ出せません。読むのがつらいのに心は離れないのです。もう一ヶ月、出掛けるときにカバンに入れ、少し読んではやめ、また少し読んでいます。
 テレビや新聞からはやりきれないニュースが入ってくることがあります。女性への暴力、児童虐待のニュース、家庭の人間関係が崩れて、DV(ドメスティック・バイオレンス 主に夫婦など男女間の暴力)や家庭内暴力(主に子の親への暴力)から起った殺人などの事件が報道されるとつらくて目をそらしてしまいます。
 ぼくたちがはじめてバイケミの事務所を訪ねたとき、会社の小西さんと西田さんは時間をとっていろんな話をしてくださいました。とんでもない事件が起きたりするけれど、食べ物に使われている農薬や化学薬品が人間の心にもなにか影響を与えているのではないか。竹を肥料に活用した作物は味がちがう。おいしいものをつくっておいしく食べることが大事ではないか。
 勝手な聞き方をしたかもしれませんが「そうだ!」と思いました。
 先日旧知の客人が訪ねてきました。木を植えた裏山やつくっている畑に案内し、去年つくった作業小屋や食品庫を見てもらい、おしゃべりをたのしみました。あとで「絵に描いたようなシルバー世代のしあわせな田舎暮らしを見せてもらった」とメールをいただきました。
 行雲流水の心境で晴耕雨読の生活をする……田舎暮らし志向の原点でしょうね。でも自分だけが抜け出せばいいのですか。思いがまとまりません。しばらくこの思いと付き合います。
 

 
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