去年12月4日に、はじめてこの銀杏の大樹と出会いました。4階建ての老人ホーム(志染愛真ホーム)を圧するように立っています。幹は二本寄り添って立ち上がり、太さも枝ぶりも申し分ありません。藤原ポートリー・ファームに鶏糞肥料をもらいに来て、ちょっと足を伸ばして農道を走り、山の奥に鮮やかな銀杏の木を見つけたのです。
「今年は紅葉が早い。去年より12日早いけど行ってみよう」
きのうの午後訪ねました。あと2、3日で最高の色づきになりそうです。そして数日のうちに葉がすっかり落ちてしまい、木の下に黄金の絨毯が敷きつめられます。青年から壮年への勢いを感じる木で、色づきも落葉もメリハリがありそうです。
去年落葉を掃いておられた方と知り合い、今年は部屋を訪ねてギンナンをいただきました。「落ち葉の絨毯」の頃にまた見に来ようと思います。これだけの大木ですから銀杏の葉が地面に降り積もり、ふかふかの絨毯になります。おそらく11月30日前後でしょう。
いまの我が家の近くにはもう1本大きな銀杏の木があります。県道20号線の細川町高階の山すそに立っています。(『フレンズ』という喫茶店の手前あたりで見えますが運転には気をつけましょう)あの山すそに住んでおられる方にきいたら、日本の敗戦後すぐに植えたものだそうですから70歳近い青年の樹です。樹形も枝ぶりもよく、あと100年ほどすれば立派な大銀杏になるでしょう。
篠山の『宇土観音』には見事な銀杏の樹があり、退職前の2年間篠山で暮らしたときは何度も訪ねました。特に銀杏の色づく季節にはよく訪ね、近寄ったり遠くから見たり、枝の付け根に垂れる気根や落ち葉を飽かず眺めたものでした。今頃はもう落葉がはじまっているでしょう。銀杏の大木はあちこちにありますが、秋になるといままでに見たあちこちの銀杏の樹を思い出します。
もし裏山に大きな銀杏の樹があれば、我が家はそのまんま天国です。いま銀杏の木を植えていますがまだ腰のあたり。生長が遅いので今生では間に合いません。あの世から見ることにします。