ブログを見ると5月7日に「全九巻を読む決心をした」(船戸与一『満州国演義』)と書いています。まず第八巻を読み、一巻目から2カ月かけて全巻読みおわりました。サラッと読める本でなく、引っ掛かるところもあり、自分の意識をつよく振り向けて、読むことに没頭しました。満州国の歴史/満蒙開拓団や満蒙開拓青少年義勇軍/関東軍指揮官たちの暴走/ノモンハン事件/張作霖爆破/柳条湖事件/陸軍の統制派・皇道派の対立/太平洋戦争の推移/あの戦争をめぐるいろんな事件・人物が登場します。それは知っていることですが、小説風な書き方だったので、生々しく感じました。
日本人にとって「あの満州国はどんな存在だったのか」と考えます。
一部の軍部や一部の日本人が考え違いをしていたのでなく、日本人全体が「考え違い」をしていました。その土地には人間が生きていました。土地を耕して、生活していました。そこに出掛けて、現地の人たちを蹴散らして生活することを、なんとも思わなかった。想像力に欠けていました。おそらく著者は「そんなにはやく、軽々しく、反省しないでくれ」と思うでしょう。
時間をかけて、じっくり、考えます。
日本人にとって「あの満州国はどんな存在だったのか」と考えます。
一部の軍部や一部の日本人が考え違いをしていたのでなく、日本人全体が「考え違い」をしていました。その土地には人間が生きていました。土地を耕して、生活していました。そこに出掛けて、現地の人たちを蹴散らして生活することを、なんとも思わなかった。想像力に欠けていました。おそらく著者は「そんなにはやく、軽々しく、反省しないでくれ」と思うでしょう。
時間をかけて、じっくり、考えます。