古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

『ワイマールの落日』に難渋しています。

2022年07月31日 23時54分59秒 | 古希からの田舎暮らし
 加瀬俊一の『評伝ヒトラー』は10回以上読んだでしょうか。彼は外交官として、ヒトラー/ゲーリング/ゲッベルス/リッペントロップ/チャーチル/チェンバレン/などに直接会っており、その印象を書いています。学者や評論家があとで書いた歴史の本と、ちょっとちがいます。おもしろい。それに「ドイツの民衆は、なぜ、あのヒトラーに熱狂したのか」という思いで、ヒトラー関係の本や映画、テレビ番組はよく見てきました。
 映画を見ると、群衆は「ハイル・ヒトラー!」と叫んで手を挙げる。その指先がピーンと伸びてる。声の限り叫んでる。理路整然とモノゴトを考えるドイツ人のあの熱狂は、強制されたものでなく、あの指先に全身全霊がこめられている。
 なぜそんなことがドイツ人のこころに起こったのか。
 ぼくは、45歳くらいからヒトラーや周辺の人たちの本を読んだり映画を見たりしてきました。その仕上げとして読んだのが加瀬の『評伝ヒトラー』でした。しかし70歳代になり、本を処分するときに「もう、いいか」と『評伝ヒトラー』も処分しました。
 しかし去年またこの本を読みたくなり、中古の本をゲットしました。
 そしてこの本を読む前に、同じく加瀬俊一の書いた『ワイマールの落日』を読むつもりです。ところがサッサと読めないのです。300ページの文庫本の80ページあたりで難渋しています。
 第一次大戦でドイツは敗れました。莫大な賠償金を払わされ、ドイツは大混乱状態でした。その混乱がワイマール時代です。ヒトラーが出るまえに、ヒンデンブルグ/ルーデンドルフ/リープクネヒト/エーベルト/ …… といろんな軍人や政治家が出てきて、ドイツの国はガタガタになる。
 どうしようもない大混乱のなかからヒトラーが出てくる。
 その大混乱の渦中に身を置こうとしても、心がついていかない。これだけひどい状態だったからヒトラーがとび出してきたのか。この混乱はパスして、いきなりジャンプしてヒトラーを読むわけにもいかんしなー。
『ワイマールの落日』を、このたびは最後まで読みます。ドイツの大混乱に身を置けなくとも、一度はヒトラー前のドイツを読みます。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする