老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

聞こえても聞こえていない

2020-07-30 07:43:21 | 阿呆者


1610 聞こえても聞こえていない

夏至が過ぎると 憂鬱な気持ちになってしまう
何故かというと 日ごとに陽が射す時間が短くなるからである
夜明けが早く 陽が沈む時刻が遅い方がいい

深夜に一度トイレに起きだすのは やはり老いた証拠なのであろうか
それから蒲団に入り 天井を見ると
目玉焼きにみえる小さな灯りが気になり、なかなか眠れないが
そのうち眠ってしまう。

老いてくると同時二つの行為が難しくなってきた。
何かをしていて、wifeから「これ、お願いね」と話しかけられ
「はい」と返事をする。

wifeから言われたことは、耳では聞いていたのだが
きちんと頭のなかに入ってはいなかった。
wifeから「頼んだことしてくれた?」
「何頼まれったけ・・・」
wife「忘れてしまったの、惚けてしまったの・・・。それで在宅訪問していて大丈夫なの」等と
立て続けに苦言を頂戴してしまう。

wife「鶏より悪いね」
「そうだな、鶏は2,3歩あるいて忘れても、卵を産むからな。自分は忘れても卵は産めない」

これからはwifeから話しかけられたら、手を休め、wifeの方を向いて話を聞かねば・・・・。