老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

1448;生きるのも大変

2020-03-11 14:19:23 | 老いの光影 第6章 「老い」と「生い」
生きるのも大変

今週から在宅訪問を始めた。
99歳の登喜子婆さんは、快復に向かい
いま介護者の手を軽く握れば、歩けるまでになった。

訪問したとき、ベッドに寝ていた。
「一緒にお茶を飲もう」、と言葉をかけると
彼女は起きだし、
居間でお茶を飲んだ。

登喜子婆さんは、
「起きているよりは、寝ているほうが楽だ」
「生きるの大変」
、と話され、その言葉が耳朶に残り
人間、生きるのも死ぬのも大変であることを
老女の言葉から改めて思ってしまった。

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2 コメント

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生きるのも大変 (kei)
2020-03-11 17:52:21
どんな人生を生きるにも楽な人生はないと思いますね。
「あ~あ、生きるのも大変よ」なんて私たちでも軽味を帯びながら口にすることあります。
ただ、ご高齢になられての思いは、深く心に響きますね。
寺の息子さんですが、「祖母が早う死にたい、早う死にたいと口にして最期を迎えた」と話してくれたことがありました。
毎日この言葉を聞くのも家族には辛かっただろうな、と思いましてね・・・。
ちょっと思い出しました。 
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生き仏 (星光輝)
2020-03-11 19:28:31
90歳を超えて生きる
まさに生き仏そのものです。
生き仏に手を合わせ、長寿をあやかりたいものです。

登喜子婆さんは、リウマチを患い
痛み止めの薬など5種類も処方されていた。
残薬がいっぱいあったことから
診察に同席したとき、痛みもないし、という話をしたところ、主治医は、痛いときだけ服用したら、ということになり、薬なしの生活になった。
もう長生きしていることだし、薬も必要なしの感じかな。

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