黄葉した木立を押しつぶすように低く垂れこめた雲の間から冷たい雨が降ってくる。
ずっと晴天続きで休むことなく働きづめたと、専業農家の友人が先日そう云ってた。
雨の音を聞きながら、今日は久しぶりによい休養日になったことだろうと思った。
梅雨時の緑の雨と違い、蓑ならぬ炬燵が欲しい時節なのに、紅葉にあたる雨はめっぽう明るいから救われる。
9月初旬遠縁の結婚式でいただいた6種の多肉植物が、こんな環境でも成長している。
身の回りから蜘蛛の姿がいつの間にかいなくなった。
残った根性蜘蛛が一匹、乱れた糸に掛かった紅葉を凝視している。
落下することもなく宙に漂う紅葉