常念が見える部屋から

ここから北アルプス常念岳が眺望できます。
季節の移ろいに写真を添えて発信します。

ヒレハリソウ

2007年05月21日 | 季節の便り
健康長寿を生む奇跡の野菜として爆発的に流行し、どこの畑や庭園の隅にも植えられた。
強靭な根と強い繁殖力で野生化し、荒地でも見ることができる。
野菜として端正な花は美しく、若葉の天麩羅も悪くない。
ところが3年ほど前から、一転して有害植物にランクインした。
理由は摂取を続けると肝障害を誘発する恐れがあるという。
今は食べる人もいなくなって、天敵がいないヒレハリソウは、善玉から悪玉に蹴落とされた腹いせかいたるところで跋扈し始めた。
地上部は刈り取っても刈り取っても強い生命力で再生してくる。
まさしく長寿の象徴である。
私もさすがに食べることは止めたけれど、5月の空の下に咲くこの花を嫌いになれない。

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シナノキ

2007年05月20日 | 季節の便り
シナノキの街路樹に光が降り注ぐ早朝の街を歩く。
花の微香が漂う大名町並木通り。
見慣れた風景が異郷の街に変わる朝。



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定時総会

2007年05月19日 | 季節の便り
所属する団体の定時総会が上山田温泉で開催された。
高速道路を避けて峠を越えた。
松本 四賀 西条 麻績 上山田 沿線の風景も大して変わらなく、大銀杏も御堂もひっそりと、道は以前のまま連なっていた。
定時総会は全て順調に終り、掛け流しの温泉で10年の労苦を洗い落として飲んだ祝宴のお酒が美味しかった。
復路は霧の峠道を往路と逆に走った。
新緑の山に多段の滝のように藤の紫が見えた。

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蒲公英

2007年05月17日 | 季節の便り
どうしてタンポポと読ませるのだろう。
蒲の穂綿と少しは似ているようにも思えるけれど。
子供のころは「クジナ(苦汁菜?)」と呼んで葉は可愛がっていた兎が好んで食べた、私も食べたような記憶もある。
花の中空の茎を折って、指でつぶして吹くと様々な音色の笛ができて、学校の帰りが楽しかった。
相手に持たせた花を、花で叩き合い相手の花をちぎり飛ばす遊びもあった。
叩いた相手の首が飛ばずに、自分の首が千切れて悔しい思いをしたことも思い出す。
今繁茂しているのはほとんど西洋タンポポだという。

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常念坊

2007年05月16日 | 常念100景
常念の雪解けが進んで、黒い岩肌の面積がどんどん広がる。
新しい雪形を探す楽しみも広がる。




常念坊は春先になると雪の中から徐々にその姿を現して、やがて周囲の岩の中に同化してしまう。
今年は雪解けが遅く例年より2週間ほど遅いお出ましである。
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レンゲソウ

2007年05月15日 | 季節の便り


一面に薄紫の絨毯を敷き詰めたようにレンゲソウが咲くと、農繁期に入る。
大鎌で刈り取られたレンゲソウは水田にすきこまれて肥料となり、根瘤バクテリアの働きで地中に蓄えられた窒素は秋の豊作を約束した。
「ジョメングサ」ともいわれたレンゲソウは稲作に大きな変化をもたらした。
と、中学の理科の先生がよく言っていた。
刈り取られる前のレンゲソウの中に寝転んだ、背中から湿気がジワリと伝わってきて快適なものではなかったけれど、蓮華のすだれを透してみる皐月の空は美しかったし、蜜蜂の羽音は眠気を誘った。
水田の持ち主から学校に苦情が来た「生徒が蓮華を踏みつけて刈りにくい、田んぼに入るのは止めてくれ」
全校朝礼の壇上で校長先生が生徒に向かって注意した。
あの蓮華畑はどこへ行った。
シャガの花も同じころ咲いた。
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水鏡

2007年05月14日 | 季節の便り


5月の冷気に残雪の常念が晴れわたっていた。
常念が水鏡に映る様を頭に描いて出かけたけれど現実は違った。
田植えが終わったばかりの、田植え機のごつごつした軌跡が残る水面に映る山の姿は水鏡とはいえないけれど、キャンバスに描かれたような奥行きが感じられた。
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常念夕日

2007年05月13日 | 常念100景
5月の太陽が輝きながら沈む



槍の穂先が焼きを入れる鋼鉄のように赤い


一斉に蛙の合唱が聞こえてくる


街の灯
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白ぼたん

2007年05月13日 | 季節の便り
強い風が吹いて若葉の木立が指揮者のように柔らかく激しく動くと、葉裏の反射が生物のように山の斜面を駆け上った。
庭の埋め尽くされた緑の中に、白牡丹が浮き上がるように咲いた。
白は最も派手な色彩である。



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薬師如来

2007年05月12日 | 季節の便り
10日の午前6時に松本を出発して、那覇・長岡と周り12日午後2時45分松本駅に到着した。
出立の前は気は重かった、ハードスケジュールが順調に消化できほっとした。
拙宅の近くに廃仏毀釈により廃寺となって現在は薬師如来像1体が安置されている小さな庵がある。
尊顔はいつも隠されておりいまだに拝したことはないけれど、ほとんど毎日お参りを欠かしたことはない。
日々平穏に暮らせるのも如来様のご利益かもしれない、と最近になって思うことがある。


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