夕方,キクの花を見ると,キゴシハナアブが一匹残されてじっとしていました。気温が下がって,動けなくなったのではないでしょうか。
撮影にはもってこいの場面です。それで,花を切り取って家の中で写真に撮ることにしました。ありがたいことに,アブはほとんど動こうとしませんでした。
真上から撮りました。頭部は複眼で覆われたといった感じです。オスです。複眼の間に,単眼が見えます。
やや角度を変えて撮りました。
吸蜜に夢中になっているうちに,気温が下がって身動きがとれなくなったのかもしれません。口器が出ているようには見えません。
ぐっと近づいて撮りました。単眼がはっきり確認できます。複眼が感覚器官として極めて重要な様子がうかがえます。
口器辺りを確認したくて,さらに角度を変えました。それでも,吸蜜している様子ではありません。
頭部をトリミングしてみました。トリミングはわたしの好みではありませんが, これも生態を知る手段なので止むを得ません。個眼がじつに規則正しく並んでいます。数千個はあるのではないでしょうか。
撮影中,かすかに動きましたが,終始協力的でした。