にぎわった公園の夕方。散らかったゴミを集めていて,偶然出合ったのがメスグロヒョウモンの幼虫です。急ぎ足でコンクリート通路を横断している最中で,はじめは「ツマグロヒョウモンの幼虫に似ているが,背中にラインがないなあ。姿からすればヒョウモンチョウのなかまだろうけど」と思ったのでした。
指を触れると,丸まってからだを守る格好をしました。
気になるので,写真を写し,そのうえで持ち帰って名を調べることにしました。調べているうちにたどり着いたのがメスグロヒョウモン。からだは黒っぽくて,赤っぽい突起を持っているのが特徴とのこと。それに,胸部の突起が異常に際立っています。大きさと特徴から考えると,4齢あたりではないでしょうか。
さらに,成虫のオスとメスとでは翅の色と模様がまるで異なっていて,そうしたチョウの代表例だとか。わたしにとっては初めての出合いで,興味が湧いてきました。「ほっほーっ!」の気持ちです。
幼虫の食草はツマグロヒョウモンと同じスミレ類らしいので,飼育は簡単です。根堀り葉掘りのわたしの頭が,「よし,飼って成長を追ってみよう」と決めていました。オスが誕生するか,メスが生まれるか,興味津々。さっそくスミレの植わった鉢に置いてやりました。すると空腹だったようで,パクパク食べ始めました。
今回の出合いはゴミ拾いの褒美かな。ありがたい,ありがたい。