結局,正多角形の立体地球の仕上げとして正九角形を取り上げることに。
これなら,360度を9分割すると40度になります。つまり側面1つは40度分にあたります。40度なら10度がちょうど4つ分。半端は出ません。半端が出ないと,とてもつくり勝手がよいことになります。
展開図は,そのとおり簡単につくれました。
立体の組み立てもさほどむずかしくはありませんでした。ただ,折り目が増える分,どこかにひずみが出やすいために多少いびつなかたちになりました。したがって,正確にいえば“九角柱”ということになります。
立体は展開図の寸法の1.5倍の大きさです。図を立体に転写しました。
それに着色。そうして赤道を赤線で表示。完成!
わたしが勤務しているミュージアムは,地球と天文をテーマにした施設です。これまでにつくった段ボール製立体地球は20個を上回っているはず。館内のあちこちに,点在するように置いています。手で触ったり,腰掛椅子に使ったりされています。でも,後者の利用法としては腰を掛けて負荷がかかることを想定していなかったので,あんまり歓迎できないのですが。今は,様子を見ているところです。それはともかく,手づくり立体地球は地球を理解するのに一役買っていそうです。
この九角柱の地球もその仲間入りをします。
正多角柱で,残るは正七角柱になりました。しかしながらこれはあちこちで端数が出てくることを思うと,ちょっとつくる勇気はありません。つくったとしても,そうおもしろいわけでもなさそう。潔くやめておきます。
冒頭で「仕上げ」ということばを使いましたが,じつはまだまだ,一連の試みを続けたいと思っています。制作シリーズは応用編になりそうです。