ヒデびたきの野鳥紀行 〜野鳥を求めて北海道から沖縄まで〜

鳥名「森の下のヒデびたき」が野鳥を求めて近隣から、遠方まで出掛けて収めた写真をおよそ3日に1度のペースで掲載します。

宮古島紀行2020年 その2 リュウキュウコノハズク キンバト アカショウビン キンパラ ミフウズラ セッカ イソヒヨドリ

2020-07-01 | 琉球地方
リュウキュウコノハズク   宮古島 大野山林

6月19日午前: 早朝からのさとうきび畑などのポイントを巡った後、遅い朝食を取り、午前10時半から鳥見再開です。やっと宮古島での最大ポイント大野山林に向かいました。しかし、10日ほど前に1時間100mmの大雨で、山林は水浸しになり、あちらこちらに水たまりや川が出来たせいか6月15日〜17日の先発ツアーではポイントの水場で5時間粘っても何も現れなかったそうです。そこで水場には行かず、山林中の道路のポイントでアカショウビンを探しますがサッパリ、嫌〜な予感がします。次に昼間でも見られるというリュウキュウコノハズクのポイントに移動しました。すると昼間なのにコホッ、コホッという声が響いていて、その姿を見ることができました。やっぱり自然光での撮影がいいですね。瞳も大きいし、羽の模様もくっきり見えます。木の股からこちらを見ています。
後ろを向いたので、場所を変えると覗く様に頭だけが見えます。なんとも可愛らしい!
再び向き直ったので、しっかり撮らせてもらいました。
瞼と瞬膜が開閉の途中で、ちょっと変顔ですね。
昼間からリュウキュウコノハズクをたっぷり見れたので、ナイトツアーは中止に。夕刻に鳥見することになりました。さて、昼の休憩前に枝止まりのキンバトポイントに向かいましたが、またも不発。結局何度も訪れましたが、残念賞でした。代わりにイソヒヨドリの幼鳥を一枚。宮古島には本当に多いです。
数時間のお昼寝タイムでホテルにて休憩。午後5時に再び活動開始です。山林の道を流しますが、成果なし。まさかアカショウビン、キンバト、オオクイナが不発ってことはないでしょうね、と不安が過ぎります。しかしガイドの本若さんは余裕で、ミフウズラのポイント巡り。宮古島はミフウズラが濃い様でよく出てくれます。しかし写真はなかなか、かろうじて一枚。
ツアー2日目は、これにて終了。ツアーの主役はまだだけど、大丈夫かいなと思いながら、夜は皆さんと街に繰り出しました。まだ数は少ないのでしょうが、若者たちが結構いました。いっぱいで入れないお店も多かったですね。

6月20日ツアーは最終日: 今日も朝5時半から始動、まずはキンバトのポイントに向かいます。すると、どうでしょう、今日はちゃんと地面に降りて採食しているキンバト♂がいます。飛ばれない様に距離を取り、まだ薄暗いのですが、車の中からみんなで激写。ツアー最終日にしてやっとキンバトを収めることが来ました。写真ライファーなので、嬉しい限りです。
後姿だと翼の金属光沢が緑色に輝き、綺麗ですね。ホント。キンバトのキンは金色の金ではなく金属光沢の金かな?単に金色=輝く様に綺麗ほどのキンでしょうけどね。多分。
続いて近くのさとうきび畑に移動。今日はなんと!畑の中程の開けた場所、しかもすぐ近くにミフウズラ♀!こちらに気付いてどんどん逃げていきますが、しっかり写真に収めることができました。目の虹彩が白色でちょっと滑稽な面相ですね。
続いてキンパラ(外来種)が数羽で採食中でした。前々日にも同じ場所で出たのですが、モロ逆光。今日は色が綺麗に見えます。飼育鳥になるくらいですから、やっぱり綺麗ですね。
キンパラのいた畑のすぐそばに、またまたミフウズラ♀。逆光気味ですが、返って浮かび上がる様でいいですね。
畑にはセッカ も多いですが、当然ながら無視。でもこの子は近くに巣でもあるのでしょうか目の前から逃げません。お陰でドアップで撮らせてもらいました。
その後宿に戻って、朝食。午前9時半に再出発。大野山林に向かいます。でもすぐに水場に向かわず、山林の道路のポイントを回ります。するとやっと亜種リュウキュウアカショウビンが姿を‥‥と言っても逆光で見つけるのが大変でしたが、見せてくれました。やっと今ツアーの初撮りです。
次に普段は枯れている川のポイントに行くと、ここでもアカショウビン。でも遥か彼方のクワズイモに止まっていました。
何度か水浴びのため飛び込んでいましたが、スッキリとは見えません。これは戻ってくるところです。ということで、ツアーのタイトル「アカショウビンの水浴び」はなんとか一応クリアーということでしょうかね。
この子は近くには来てず、どこかに行ってしまいました。でも、やれやれボウズは免れたと思っていると運転手さんが、「アカショウビンがいるよ!」と呼んでくれます。さっきとは反対側の川の上の枝にいるではありませんか、枝被りもなくバックは森の緑を映した小川。絶好の写真ポジションです。やっと待望の写真らしい写真を撮ることができましたが、それは次回のお楽しみに。

宮古島紀行2020年 その1 ツバメチドリ ベニアジサシ エリグロアジサシ リュウキュウヨシゴイ ミフウズラ

2020-06-25 | 琉球地方
ツバメチドリ夏羽 宮古島

6月18日〜22日宮古島/伊良部島: 自粛要請も解け、晴れて憧れの地、宮古島にワイバードのツアーにさらに2日追加して鳥友HMさんと行って来ました。幸い天候にも恵まれ(蒸し暑くて死にそうでしたが‥‥)ライファー(外来種含む)4種のオオクイナ、ベニアジサシ、オオアジサシ、キンパラに亜種リュウキュウアカショウビン、キンバト、ツバメチドリ、リュウキュウヨシゴイ、ミフウズラ 、リュウキュウコノハズク 、エリグロアジサシ、亜種リュウキュウサンコウチョウ等35種の野鳥たちに会うことができました。狙っていた大物たちの写真をたっぷり撮ることができ大満足の遠征でした。特にオオクイナとオオアジサシはツアー終了後の成果で、2日の延泊は大正解でした。そんなわけで7回ほどに分けてじっくりアップする予定です。
6月18日午後2時半宮古空港に降り立ち、ガイドの本若さんの案内で、バスに乗り込み、先ずは伊良部島を目指します。島の間を結ぶ伊良部大橋は3.5km程の無料で渡れる日本で一番長い橋だそうです。写真は伊良部大橋と伊良部島を望む場所からのものですが、宮古島はサンゴ礁が隆起した平らな島で、市街地以外の耕作地の多くはさとうきび畑です。
さて、橋の中ほどまで差し掛かるとアジサシが飛んでいます。ウミガメも見えるというので、一時駐車できそうなところに車を止めてエメラルドグリーンの海を眺めているとカメが浮いています。女性の運転手さんなんですが、鳥見ツアーにほぼ専属の様で、実に見つけるのが上手い!野鳥を次々見つけてくれます。もちろんウミガメも簡単に!近くに浮かんでいたのは、アオウミガメでしょうか。

北の方にちょっと遠いですが、アジサシの群れが海の上を飛び交っています。
盛んにダイブしていますので、小魚の群れがいたのでしょう。アジサシをよく見ると頭上が黒く、なんとライファーのベニアジサシでした。いきなりライファーと出会い幸先いいぞ!とこの時は思ったのですが‥‥
伊良部島に到着、あのヤンキースに在籍した伊良部の島です。連れて行かれたのは、島の港で、なかなか景色の良い岩が並んでいます。そして岩の上には‥‥
あちらこちらにエリグロアジサシがいます。抱卵している様に見えました。
アジサシは羽がスマートで、広げたところがいいですね。
海面をバックにして、いい感じです。羽を広げてくれるのを待ちます。
期待通りに広げてくれました。
次に向かったのは、宮古島の南西地区のさとうきび畑。ツバメチドリとミフウズラ狙いですが、宮古島を知り尽くしたガイドの本若さんの読み通り、刈り取られた畑にツバメチドリがいました。しかも目の前!間近に撮れて嬉しい限りです。綺麗な夏羽で、嘴の根元の赤色が鮮やかです。
子育て中だった様で、幼鳥が4羽ほどいました。かわいいですね。
餌をくわえて飛んで来ました。子育てに励んでいる様です。
チドリ目ですが、ツバメと名前がついている通りツバメによく似ています。特に飛翔姿がそうですが、なかなか撮るのは大変。やっと撮れました。
こんな目の前で撮らせてくれたのは、幼鳥がいるので、逃げるわけには行かず、防衛していたのでしょうね。悪いとは思いつつやっぱり撮りまくってしまいます。
同じ畑にミフウズラ もいたのですが、撮る前に逃げてしまいました。やっぱり手強い!更にさとうきび畑を探索していると、何とリュウキュウヨシゴイが畑の真ん中に突っ立っています。えっ!まさかと思いましたが、まぎれもなくリュウキュウヨシゴイの♂。枯れたサトウキビに擬態しているつもりなんでしょうかね。
それにしても金色の虹彩がC字状でなんか不思議な感じです。
ポーズを変えてくれて背中がよく見えます。
この日は畑の探索を続けてミフウズラ が結構出ました。宮古島には多い様ですね。でも写真に撮るのは至難の技。何枚か撮れたのですが、ピンがあっていませんでした。まだ明るいですが、7時になったので、1日目は終了。ホテルに荷を下ろした後、本若さんに案内していただいた近くの居酒屋でツアーの皆さんと乾杯です。
翌6月19日は午前5時半にホテルを出発、日の出の5時50分ごろからキンバトのポイントを探索。ちゃんといましたが、被写体にはなってくれず。続いてさとうきび畑でミフウズラ 探索。あちこちにいてやっぱり濃いですが、逃げるのが早い!やっと遠くにいたのを捉えました。喉が黒くないので、♂の様です。一度隠れた茂みから出て来ましたが‥‥
すぐにスタコラサッサと茂みに戻ります。簡単に撮らせてくれません。
ポイントを次々に案内していただきました。そして別のポイントで複数羽発見!右が♂左が♀のペアでしょうか。この時か忘れましたが、ヒナ(本若さんは黒い10円玉といいます)の姿が見えましたが、すぐに草むらに駆け込んでしまいました。

次回は6月19日の続きですが、この日は成果が今一つで、ミフウズラ 以外はリュウキュウコノハズク のみ。なので、怒涛の撮影ラッシュだった翌6月20日の、キンバト、ミフウズラ 、亜種リュウキュウアカショウビン、セッカなどをアップする予定です。

石垣島/与那国島紀行2019秋 与那国島編 その2 ミフウズラ クロハラアジサシ コホオアカ サシバ サメビタキ インドハッカ カラムクドリ オジロトウネン アカガシラサギ等

2019-10-14 | 琉球地方

ミフウズラ ♂  与那国島にて

与那国の景色を少し。東崎にいる野生の与那国馬です。あたりは馬の糞だらけ。
与那国らしい海岸線です。

10月14日与那国島(続き): 2日続けてツルクイナ に逢えて嬉しい限りです。その水の張った田んぼではトンボ(主にギンヤンマ)がよく飛んでいますが、それをクロハラアジサシが巧みにキャッチしているようです。上空で舞っているのを写真に納めてみると、その嘴にはトンボが捕らえられています。
昨日は、夕刻に行った与那国岳の森林公園、今日は朝に向かうことにしました。林道を流すとコサメビタキやエゾビタキがフライキャッチしています。森林公園を散策するとオオルリ ♀がいました。肉眼では見えないのですが、写真にすると羽に少し青みが見えます。
林道を散策しましたが、やっぱりキンバトには逢えず。時折、アカヒゲのか細い囀りが聞こえたり、オオムシクイらしき地鳴きがあるのですが、いずれも見つからず。残念!姿を見せてくれたのは、亜種リュウキュウメジロと‥‥
‥サメビタキでした。ヒタキ3兄弟は何とか揃いました。
山から降りて、山沿いの畑を流していると電柱からサシバが飛び出しました。本土から渡って来たのでしょう。
耕作放棄されたような畑の中から小鳥が飛び出して来て、暫く楽しませてくれました。一番目にしたホオジロ類のコホオアカです。
同じ場所に亜種リュウキュウメジロ。山が近いとはいえ、こんな開けた場所にでてくることもあるんだなと感心。
同じ場所には、セッカもいました。島のあちこちで見ますが、枝に止まった時には、やっぱりこのポーズが一番です。
電柱の上にまたサシバ♂がいました。獲物を捕えている様で、みるとカエルでした。
祖納の集落内の小さな公園に野鳥が飛んでいったので、見てみるとカラムクドリでした。写真を撮ると一緒にシロガシラが写っていました。
集落内の牛舎で椋鳥系の声がするので探してみると、何とインドハッカが牛の上にいました。おおっ!何だかアジアっぽい絵柄だなと思いつつ写真に納めさせてもらいました。牛にたかった虫か何かを食しているのでしょうか。
飛び立って何処かに行ってしまいました。
近くの田原川湿地の休耕田ですが、水がどんどんなくなって来ています。シギの数が減ってしまいましたが、近くに来てくれたのは、タカブシギ。

遠くにはエリマキシギを新たに確認。他にコアオアシシギ、ヒバリシギ、クサシギ、トウネン等。少し奥に入っていくと、やっぱりコホオアカ、耕した田圃にアトリの群れがいました。そしてノビタキ の姿もありました。

さらに奥に行くと、水の張った休耕田にはコガモやオナガガモの姿も。別の水たまりには、アオアシシギ、さらにタカブシギ(右)とオジロトウネン(左)がいました。
戻る途中、鳩が飛んでいるので、おやっ?と思ってよく見るとベニバト!やっと逢えました。遠くの電線に止まりましたが、遠すぎてフォーカスが合わず、残念ながら写真はなしです。
夕刻になって、サトウキビ畑を走っていると前方で草むらに走り込む小さな鳥の姿。おおっ!ミフウズラ に違いないと丹念に探すと先ず見つかったのは、エゾビタキ。細い鉄柱の上から餌を探している様でした。
さらに探索を続けていると、遂に!道の端にひっそりと佇んでいるミフウズラ を発見。二人で同時に「いたっ!!」と声をあげてしまいました。嬉しい嬉しいライファーです。何度か南西諸島に足を運んでやっと逢えました。喉が黒くないので、雄の様で、ずんぐりした姿と目が何とも可愛いいです。
目を瞑るとこんな感じです。
振り返ると‥‥
のっそりと動き出して‥‥
道に出てくるともう一羽いました。やっぱり♂の様です。そして2羽で畑の中に消えて行きました。

悠々と宿に引き上げ、ミフウズラ に乾杯!‥‥でも台風19号の被害を考えて控えめにしました。
翌15日は、与那国を立つ日で、朝少ししか時間がありません。ベニバトがいた祖納を中心に探索しましたが、残念賞。田んぼの水も干上がっており、どんよりした天気に鳥も今ひとつ。最後にアカガシラサギが飛んでくれました。
これにて、与那国島の探鳥紀行も終了です。渡り鳥は結構いたものの珍鳥には逢えず、ちょっとハズレの年の様でした。毎年でないことを祈るのみです。
ベニバトは昨年10月の与那国でしっかり逢えました。リンクはこちら

次回は、10月26日に訪ねた千葉県船橋市三番瀬にやって来たオニアジサシやミヤコドリ等をアップする予定です。



石垣島/与那国島紀行2019秋 与那国島編その1 ツルクイナ チゴハヤブサ コホオアカ アカハラダカ ウズラシギ マミジロタヒバリ クロハラアジサシ等 

2019-10-13 | 琉球地方
ツルクイナ 与那国島

10月13日与那国島にて: 与那国島の初日、まだ薄暗い午前6時半近く、宿の周りを散策しました。何せ日本の西の端、夜が開けるのが遅いです。するとアカハラダカが飛び立ち、旋回してくれましたが、薄暗いせいで、ブレブレ。アカガシラサギも飛んでくれましたが、暗くて写真になりません。宿に戻り朝食を取ってすぐに出発。まずはツルクイナが出るという田んぼに向かいました。しかし、田んぼにその姿はなく、そこを離れて、日本の西の端を訪ねることにしました。
そして西の端の久部良集落辺りを流してみましたが大した成果はなく、ツルクイナのポイントに戻りました。車の中でちょっと待っていると、何とツルクイナが出て来ました。えっ!こんなに簡単に見れていいの!と、素直に感動。嬉しいライファーです。留鳥でありながら見るのが極めて困難な鳥です。おそらく雄の若鳥ではないかと思われますが、次は雄の夏羽を見たいものです。
近くに後ろ姿ですが、バンがいます。大きさがよくわかります。
すぐに藪の中に入ってしまいましたので、水の張った田んぼに目をやるとセイタカシギがいます。
草むらに2羽のタシギがひっそりと佇んでいました。
田んぼの反対側の休耕田でしょうか、小鳥が現れたので、見るとコホオアカです。以後、よく出てくれました、越冬しているのでしょうか。
近くの電柱の上にチゴハヤブサがいるのをHMさんが発見。比較的近くで撮らせてくれましたが、少し引いて、山がバックになるようにしました。やっぱり色がよく出ます。下尾筒の赤が良いです。
空抜けになりますが、近づいてみました。
田んぼの上をクロハラアジサシが飛んでトンボを捕まえています。ギンヤンマが沢山いましたので、良い獲物になっているようです。
無事ツルクイナをゲット出来たので、他のポイントへ移動です。まず祖納の田原川湿地に寄ってみました。シギ類が結構いました。見慣れぬシギがいるので見ると、最初アメリカウズラシギかと思い込んでいましたが、図鑑をよく見るとウズラシギの幼鳥でした。
他にイソシギ、タカブシギ、ヒバリシギ、セイタカシギ等がいました。クサシギが射程距離に出てくれました。
さらに移動の途中、学校の校庭を見るとあちらこちらにツメナガセキレイ、数十羽はいたでしょうか。比較的近くで見えた夏羽の残っている個体です。
次のポイントは東の端の東崎(あがりざき)。与那国馬が群れていましたが、芝生の上にマミジロタヒバリ。昨年春の西表島で見て以来です。でも逆光で写真は今ひとつです。1羽しか見えませんでした。
少し歩いていると突然目の前に小鳥が降りて来ました。ほとんどノートリミングのコホオアカです。本当に多いです。
芝生ですので、ツメナガセキレイは多いですが、南国らしい雰囲気の植物をバックに。
イソヒヨドリ♀が碑の脇から顔を出してこちらを見ているような感じです。
続いて東崎から島の南側を通って、山に向かうことにしました。途中、観光名所でもある立神岩を眺めてみました。
林道を走りはじめると上空に猛禽、ノスリでした。チゴハヤブサ、サシバもいました。
めぼしい鳥にはなかなか会えません。キマユムシクイがいましたが、写真は撮らせてくれません。被写体になってくれたのは、やっぱり亜種シマアカモズ♀です。
最早夕刻、林道を走り、与那国岳の森林公園に行ってみました。林道では、エゾビタキがたまに出たり、亜種リュウキュウメジロ、シロガシラ、亜種タイワンヒヨドリ等が出てくれるのみ。期待のキンバトには会えません。その代わり、ズアカアオバトが何かの実を盛んに食していました。
かなり日も傾いて来たので、宿に帰る前にツルクイナのポイントに寄って見ました。何人かのバードウオッチャーがいらしたので、一緒に見ていると、何とツルクイナがひょこり出ていました。サービスいいやつだなーと感心しました。珍しく表に出やすい個体なんでしょうね。
田んぼの水にはクロハラアジサシが、入浴して一日の汚れを落とすかのように、夕陽を浴びて水浴びしていました。
最早日も暮れたので、宿に戻って、ツルクイナに乾杯!

10月14日与那国島にて: 翌朝も朝食前に宿の周りを散策。昨日と同じであろうアカハラダカがいました。ちょっと遠かったですが、枝止まりしたので、何とかカメラに収まってくれました。
朝食後先ずは、ツルクイナのポイントに行って見ました。するとそれほど待つ間もなく、またまたお出ましになりました。今回は、畔に沿ってゆっくり歩いてくれたので、たっぷり写真撮れました。クイナ類の特徴ですが、足指が大きいです!

次回は、この続きで、与那国島後編として、ミフウズラ、サシバ、インドハッカ、コホオアカ、クロハラアジサシ等をアップする予定です。

石垣島/与那国島紀行2019秋 石垣島その2 ズグロチャキンチョウ ムラサキサギ カタグロトビ カンムリワシ アカアシシギ コアオアシシギ ヒバリシギ シロハラクイナ ツメナガセキレイ等

2019-10-12 | 琉球地方

ズグロチャキンチョウ幼鳥 石垣島

10月12日午後 石垣島田園地帯(続き): SeaBeansの野鳥ガイドで田園地帯を巡ります。時間も午後となりましたが、ムラサキサギの飛び立ちを前回載せ忘れていましたので、まずはそれを載せます。羽が大きく、その紫色がなんともいえないです。 
12時過ぎに訪れたのは、カタグロトビのポイント。葉の茂った木立の中に2羽いました。羽繕いなどしながら寛いでいましたが、距離は遠いです。
右の1羽をアップします。
続いて車を走らせていると牧草の上をクロハラアジサシが数羽舞っています。バッタでも狙っているのでしょうか。おおっ!緑バックで飛翔シーンが撮れると喜んで、撮りまくってしまいました。バックの緑と白い羽が綺麗なコントラストを見せてくれます。
牛舎にベニバトがいたとのことで、探しましたが、いるのはキジバトばかり、牛の下に亜種ホオジロハクセキレイがいました。
さらに探索は続き、少し山間の牧草地でしょうか、トラクターが作業しているところに、今回初めて見るカンムリワシがいました。春はそこら中で見かけるのですが、秋はなかなか会えません。
何をしているのかと見ているとトラクターが近づいて来て飛び立つと何とその足には蛇!どうやら毒蛇のサキシマハブのようです。ハブ程ではないにしてもマムシ程度の毒はあるそうです。
すぐ近くに降りて咥えたのを見るとマムシのような模様が見えます。捕まえたのか、死んでいるのを見つけたのかどちらでしょうね。今度は飛んでどこかに持っていってしまいました。
何度か巡っている水田んぼでアカアシシギ がちょっと逆光ですが、近くにいました。本土では珍しいですが、石垣島だとツルシギの方が珍しいそうです。
そうこうしていると小林さんのところに、ズグロチャキンチョウが雀の群れの中にいるとの情報が届き、すぐに駆けつけました。確かにスズメはいましたが、なんとその数は数百羽以上!! えっ、この中から見つけるのという感じでしたが、道端の柵に集団が一寸止まった時、HMさんが、お腹の白いスズメじゃないのがいた!とのことで、諦めず探していると、一団が木に止まりました。小林さんが「いたっ!」と一声、その場所を見るといましたいました。図鑑で見るあの頭黒茶金鳥(ズグロチャキンチョウ)ではありませんでしたが、クチバシの太い特徴を持った第1回冬羽の幼鳥のようです。やっと会えた渡りの迷鳥、嬉しいライファーです。
そんなに近縁ではないですが、なんでスズメに混じっているでしょうね。単独が嫌いなんでしょうか。
背中を見ると特徴的な雨覆羽が見えます。

なんとか珍鳥1種が出てくれたので、小林さんもやれやれだったでしょう。
さて、時刻も午後3時を過ぎガイドもあと僅か、今日初めて訪れる牛舎近くの草地の水たまりに、何種類かのシギがいました。少し日も傾いて、いい感じです。まずはタシギ。
ヒバリシギも何羽かいました。
タカブシギはあちこちで見ます。
草地を見るとシロハラクイナがトコトコと歩いていました。
ツメナガセキレイも数多くいました。まだ黄色が結構残っている個体や、すっかり白くなった個体と何羽もいます。
今回のツアーももはや終了時刻の午後4時ちょっと前。最後に訪ねた苗の植わった田んぼにアオアシシギとコアオアシシギ がいました(10月でも田植えするんですね)。
空港まで送ってもらい記念写真(SeaBeansのアーカイブに載ってます)。RACの午後5時40分の便に乗り込み、一路与那国へ、石垣島ともお別れです。上空から西表島の写真を撮りたかったのですが、雲に覆われて残念賞でした。写真は、石垣島です。
僅か35分の旅で、早くも与那国島に到着。最早夕暮れで、そのままレンタカーで宿に向かいました。飛行機はプロペラ機(ボンバルディア機でしょうか)ですが、スマートでカッコいいいなーと感じます。明日からは、自力で探さねばなりません。がんばるぞー!

次回は、与那国島で出会った鳥たちをアップします。まずはツルクイナ、チゴハヤブサ、ウズラシギ等。



石垣島/与那国島紀行2019秋 石垣島その1 ジャワアカガシラサギ カラムクドリ リュウキュウコノハズク アオバズク ムラサキサギ ズグロミゾゴイ等

2019-10-11 | 琉球地方

亜種リュウキュウアオバズク 石垣島ナイトツアーにて

昨春からすっかりハマった南西諸島、その石垣島と与那国島に秋の渡り鳥と南西諸島特産種を求めて、10月11日から15日まで鳥友HMさんと二人で遠征して来ました。台風19号が接近中でどうなることかと思いましたが、全面欠航の1日前に旅立つという不思議な運に恵まれて出発しました。しかし、ニュースで甚大な被害の報に接して心が痛みました。少々申し訳ない気持ちです。さて、行程は11日午後4時過ぎに石垣島に到着、夜はSeaBeansのナイトツアー、翌12日は同じく丸1日野鳥ガイド、同夕刻に与那国島に移動、13〜15日と同島にてレンタカーで巡りました。成果はというと渡りの珍鳥が今シーズン、今ひとつのようでしたが、石垣島でズグロチャキンチョウ、ジャワアカガシラサギ、カラムクドリ、ツメナガセキレイ、コアオアシシギ等、留鳥として八重山4点セットのカタグロトビ、ズグロミゾゴイ、カンムリワシ、ムラサキサギにリュウキュウコノハズク 等49種に会えました。与那国島では、渡り鳥として、ベニバト、コホオアカ、マミジロタヒバリ、チゴハヤブサ、ウズラシギ等でしたが、留鳥ながらなかなか会えないツルクイナとミフウズラをしっかり写真に収めることができて63種、合計80種の鳥達に会うことが出来ました。ライファーはズグロチャキンチョウ、ツルクイナ、ミフウズラの3種でした。
10月11日石垣島:午後4時過ぎに島に到着、ホテルで荷を下ろし、近くの新栄公園を散策してみました。早速カラムクドリが電線に止まり歓迎してくれました。
他にお決まりのシマアカモズ、シロガシラ、イシガキヒヨドリ、オサハシブトガラス等がいました。夕食を済ませて待っているとSeaBeansの小林さんが迎えに来てくださり、他に常連のお客さん二人と合計4人でナイトツアーに出発。
まず、とある森に入ってライトで探すと、八重山オオコウモリ が出現。なんと交尾まで見せてくれましたが、写真では公表できません。
さて、お目当ては、オオクイナなのですが、今夜は何故かさっぱり姿が見えない。ガイドの小林さんが一生懸命探してくれますが、どうにもならず、場所を移動。次のポイントで早速、お決まりの場所にいるという亜種リュウキュウアオバズクの姿が見えます。灯りの近くで、飛んでくる虫を狙っているのでしょう。眼光は鋭く、その瞳は爛々と輝き、昼に見るのとまるで違います。
少し移動すると、もう1個体がいました。比較的近くで写せたので、虹彩の金色が鮮やかですが、この個体はなんかひょうきんな顔に見えます。
ここは切り上げ、最初の森に戻って来ましたが、やっぱりオオクイナはいませんでした。が、ズアカアオバトが見つかりました。
続いて、夜に見るのは、オオクイナより珍しいというシロハラクイナが見つかりました。よく見ると左の足指がありません。ちょっと痛ましいです。
そして、声はすれどもなかなか見えなかったリュウキュウコノハズクが見つかりましたが、すぐに飛ばれてしまいました。写真はこの2枚だけ。
ガイドの小林さんは一生懸命オオクイナを探してくれ、時間が大幅延長、残業代は取られませんでしたが、本当にお疲れ様でした。ナイトツアーは面白いです。ほんと。
翌12日の朝、ガイドの前に同じ近くの公園を散策。シロガシラが実のなった木に集まっていましたが、電線に止まったところを一枚。バックが琉球地方らしい赤い屋根瓦だったので。
シマアカモズもここを餌取りのポイントにしているようで、時折、地面に降りて何かを捕えていました。
木の名前は分からないのですが、黒い実を亜種イシガキヒヨドリが食していました。亜種ヒヨドリと違って、色が濃く、お腹が赤茶色でなかなかいいです。
9時前に小林さんが現れ、出発ですが、今日は、我々二人だけ。ゆったりと座席を占めることが出来ました。まず、市街地で河口を見るとクロサギがいました。ちゃんと黒色型と白色型が一羽ずついてくれました。
少し走って、郊外の田園地帯を巡ります。水の張った田圃があり、ツメナガセキレイやシギがいます。まずは、アオアシシギです。
乾いた田んぼの端には、シロハラクイナも。春に比べて見えにくいようですが、何度か出てくれました。
市街地の学校か何かの木立の下にはズグロミゾゴイ若鳥。ボーッと立っているといるといるのかいないのかよく分かりませんが、小林さんは見逃しません。
首をすくめたポーズです。
さらに田園地帯を捜索すると間近にムラサキサギ、首から上だけですが。
実をつけた稲にシマキンパラがいました。稲の実を食していましたが、あんまりやりすぎると害鳥にされちゃうよ。これは成鳥のようです。
模様のないのは幼鳥でしょうか。
ジャワアカガシラサギは島に2羽いるそうですが、別々の場所で、1箇所の方では何度立ち寄っても姿が見えず、少し離れた別のポイントに行くとちゃんといました。しかし、羽を痛めているそうで、右の羽がだらんとなっていますが、健気にバッタか何かを捕えていました。動く様子もなく、じっとしていましたが、これからどうなるのかなー。

田んぼを巡っていると亜種コウライキジ、♂でしかも2羽います。この時期の♂は換羽直後のせいか綺麗で、しかも、尾羽が一年のうちで最も長いそうです。それはそうと雄2羽で何しているでしょうね。
ムラサキサギが飛び立ちました。辛うじて写せた一枚です。
降り立ったあたりに行ってみると、いましたいました。ほぼ全身が見えています。
以上で午前の部は終了。コンビニでお昼を買って、車中でお食事。効率的です。

次回は、石垣島での午後の部をアップする予定です。カタグロトビ、ズグロチャキンチョウ、カンムリワシ、クロハラアジサシなどをアップする予定です。

やんばるの森紀行 その3 ヤンバルクイナ アカヒゲ アマサギ シマキンパラ セイタカシギ クロサギ等

2019-06-04 | 琉球地方
ヤンバルクイナ やんばるの森にて

6月3日やんばるの森にて(続き): 2日目の夕刻出てきたヤンバルクイナは、ペアで仲良く水浴びを始めました。
水浴びを始めてしばらくすると水を撥ねるために、羽を広げてくれました。やっぱり短いですが、それなりに揃っているようです。飛べないけれど、羽ばたけば、木登りの助けにはなるのでしょう。
2日間でやんばる3点セットをしっかり写真に収めることができ、うれしい限りです。宿に戻って飲むオリオンビールの美味しいこと。
6月4日やんばるの森〜県中部、南部にて: いよいよやんばる遠征も最終日。朝食前にこれでもか!とヤンバルクイナを見ようとガイドの宮島さんは、ポイントに案内してくださいます。集落に到着すると運転手さんが「アカヒゲ♀!」と言って、車を止めると畑の杭の上にしっかり止まっているではありませんか。車の座席が運良くカメラを向けられる場所だったので、しっかり収めさせていただきました。全身がくっきり見えるので、針金が余計などという贅沢は言わないことにします。
さて、狙いをつけたポイントで待っていると草むらの中から、のっそりとヤンバルクイナが現れてきます。巣があって、雛がいるようで、餌取りに出てきたようです。写真はピンボケになったので、載せていませんが、戻ってきたとき、嘴には陸ガニがしっかり収まっていました。以下の写真は、草の間を歩いているのが、やっぱりクイナっぽくて気に入っています。

もう十分すぎるほどやんばる3点セットを堪能したので、朝食後は、沖縄中部から南部の田園地帯や海岸に移動となり、やんばるの森に別れを告げます。道には、またおいで〜とヤンバルクイナが送ってくれました。
田園地帯では、ツバメチドリがいましたが、飛び去ってしまい、二度とその姿を見せてはくれませんでした。ミフウズラもちらっと見えたようですが、全く目にすることは出来ませんでした。よくいたのは、アマサギで、すっかり夏羽になったその優雅な姿を見せてくれました。
時々飛んでいましたので、飛びにこだわってみました。
リュウキュウツバメも収めました。下尾筒のウロコ模様がよく見えます。
よく見かけたのが、困った害獣マングースです。よく見かけるくらいその数は多いようで、駆除は中南部ではもう無理かもしれないとのこと。やんばるの森に侵入しないようにした対策が功をそうすることを願います。人間に振り回されたマングース自体に罪はないのでしょうが、やっぱりなんか憎ったらしい顔つきです。
木立があったところに小鳥の群れがいて、見るとシマキンパラです。幼鳥が混じった群れです。
大きくするとお腹のウロコ模様が見えます。
水の張った田んぼには、セイタカシギがいました。どこで見ても優雅ですね。
最後に沖縄南端の岬に向かいました。エリグロアジサシとクロサギがいましたが、クロサギは、岩場で営巣して、遠いですが、写真には親鳥の後ろに幼鳥らしきが写っています。
最後の最後に空港近くの三角池でやんばる遠征は終了。池には、セイタカシギやコアジサシぐらいでした。
以上で、やんばるの森紀行は終了です。次回からは、6月14日〜25日に沖縄から一転して遠征した北海道野鳥紀行(大洗、苫小牧、旭川、サロベツ、利尻島、紋別、旭岳)を6回に渡って長々とアップする予定です。

やんばるの森紀行 その2 ヤンバルクイナ ノグチゲラ アカヒゲ

2019-06-03 | 琉球地方
亜種ホントウアカヒゲ♂ やんばるの森

6月3日やんばるの森にて: 2日目の午後、雨も上がり、再び森の奥深くに侵入。縦横無尽に走っている林道を進みます。アカヒゲの声がするあたりで、車を降り、林道を散策します。森には、巨大なシダであるヒカゲヘゴが空を覆っています。ジャングルの中にいるのを実感します。
すると、ヒョイと木に取り付いた鳥いるので、見ると何とノグチゲラ。嬉しいことにケラ類らしく木の幹に取り付いた姿も収めることが出来ました。幼鳥もいたのですが、写真に収めることはできませんでした。

森のあちらこちらで鳴いているアカヒゲ♂ですが、じっくり探すとよく見えるところに出てくることがあります。チャンスとばかり、シャッターを押しまくってカメラに収めます。
コマドリと同様に尾羽を立てたり、広げたりしてくれ大サービスです。
少し場所を移動して、背景が変わります。
さらに森を進むとアカヒゲ♀を発見。声を出さず、それほど目立った動きもしないので、奄美大島同様♂より、撮影には苦労します。でも、なんとかその姿を捉えることができました。やっぱり、メスは、かわいいですね。亜種アカヒゲ♀との違いはよくわかりません。
近くには♂もいて、少し松の木の高いところに我々を見下ろすようなところでした。

そうこうしながら森の中を巡っていきますが、やっぱり、サンコウチョウとアカショウビンは声はすれども姿は見えず。どうやら写真に収めたいなら先島諸島に行くしかないようです。
さて、やんばるの森でのヤンバルクイナの脅威は、ハブだけではなく、車もそうです。交通事故で亡くなることが時に起こるようで、せっかく回復しつつあるのに残念なことですが、対策の一つとして、道路のあちこちにこんな標識が立っています。ドライバーには無用なスピードを控えてほしいものです。

夕方になり、ヤンバルクイナの活動が活発になる頃、とある集落で、その出番を待ちます。車の中で静かに待っているとガイドの宮島さんの狙い通り、ドロシーと名付けられた個体が、藪の中からお出ましです。水浴びに出てくるのだそうです。
そして、ペアの片割れも続いて現れ、2羽で水浴びを始めましたが、それは、次回のその3でアップします。(続く)

やんばるの森紀行 その1 ヤンバルクイナ ノグチゲラ アカヒゲ エリグロアジサシ クロサギ シロガシラ等

2019-06-02 | 琉球地方
ノグチゲラ♂ 特別天然記念物 沖縄県国頭村

6月2日〜4日にやんばるの森に日本固有種を求めて、APNツアーにて遠征してきました。やんばるの森を知り尽くしたガイドの宮島さんのおかげで、難なくヤンバル3点セットのライファーであるヤンバルクイナとノグチゲラ、亜種ホントウアカヒゲを堪能することができました。他にエリグロアジサシ、写真は撮れなかった亜種リュウキュウアカショウビン、亜種リュウキュウサンコウチョウ、亜種リュウキュウヒクイナ、ツバメチドリ等37種の野鳥たちに会うことができました。
6月2日沖縄県国頭村にて: 2日の早朝、羽田を飛び立ち、お昼前に那覇空港に降り立ちました。沖縄本島に足を踏み入れるのは、約40年ぶりですが、当時一泊しただけなので、初めてのようなものです。空港から出ると蒸し暑さにクラクラしそうでしたが、なんとか車に乗り込み、一路やんばるの森へ向かいます。2時間ほどのドライブの後、まずは海岸沿いの岩礁にいたエリグロアジサシを撮影です。
そして、いよいよやんばるの森深くに進入。ガイドの宮島さんに案内していただいたのは、とあるダム近く。大きなデイゴの木があり、赤い花を付けていて、ノグチゲラが蜜を吸いにやって来るとのこと。しばらく待ちましたが、ノグチゲラは現れず、盛んに囀っていたアカヒゲ(亜種ホントウアカヒゲ)♂が登場! 2ヶ月前に奄美大島でたっぷり撮らせてもらった亜種アカヒゲとそっくりですが、脇腹の黒い模様がなく、少しお腹が灰色。でも、やっぱり綺麗です。
アカヒゲは少し奥に引っ込んだので、待っていると、広場に何とヤンバルクイナが出てきているではありませんか。あっさりと出会えてしまいました。
でも、警戒心は強く、すぐに引っ込んでしまいました。そうこうしているとまたまたアカヒゲが登場。
リラックスしているのか、水たまりで水浴び、鉄格子越しに見ているような感じです。
広場で待っていると、またまたヤンバルクイナが出てきてくれます。南国らしいシダがバックです。
ノグチゲラは一向に現れてくれないので、今日は諦めて移動し、森の中を進みます。すると、亜種リュウキュウサンコウチョウのホイホイが聞こえてきます。車を降りて、探索するも、声はすれども一向に姿は見えません。すると亜種リュウキュウアカショウビンのヒョロロローも聞こえてきます。目の前を横切るも、被写体にはなってくれません。この場所で、被写体になってくれたのは、亜種リュウキュウメジロでした。脇腹に淡褐色味がないと図鑑にありますが、ほとんど違いはわかりませんね。
さらに移動して、とある集落で待っているとヤンバルクイナが出てきました。集落にも出てきて、人との距離は近いんですね。
もはや夕刻となったこの日は、これにて終了し、宿に向かい、オリオンビールで乾杯。やっぱり沖縄です。
6月3日やんばるの森にて: 朝の5時半ごろ宿を出発。昨日のポイントに向かいます。到着して、カメラを用意していると、「ノグチゲラ来てるよ!」と鳥を見つけるのがうまい運転手さんが教えてくださいます。慌てて見るとデイゴの花にノグチゲラが来ています。あっさりと3点セット完成です。その姿は、渋い色合いながら、背中の濃い赤色が映えて、デイゴの赤い花によく合います。たっぷり撮らせてもらいました。頭頂が赤いので♂のようです。
♂と♀の2羽で来ていました。しばらく蜜を吸うと森の方に飛んでいきます。また戻って来るとのことで待っているとヤンバルクイナが出てきます。アカヒゲの声も響き、三珍鳥を同時に楽しめる贅沢な時間です。
そうこうしているとノグチゲラが戻ってきます。花と絡めて嬉しいですね。
飛立ちが撮れましたが、嘴が枝にかぶってしまい、ちょっと残念。でも、羽の白い斑点がよく見えます。やっぱり、ケラ類の風切羽ですね。
一旦宿に戻って、朝食後、再び森に繰り出しましたが、激しい雨。場所を変えて、開けた田畑のあるところに向かいましたが、めぼしい成果はなく、道に亜種リュウキュウヒクイナが出たくらいです。写真はフロントグラス越しで、今ひとつでした。でもシロガシラが、いい位置に止まってくれました。餌をくわえたままじっとしていたので、雛への給餌中かもしれません。

海岸沿いに走っていると、クロサギの黒色型と白色型がいました。
午前中は、これにて終わりにし、昼食に沖縄そば、国頭村の道の駅でお買い物などしました。
次回は、この続きをアップします。やんばるの森の中での3点セットです。


奄美大島紀行 その3 アマミヤマシギ アマミノクロウサギ アカヒゲ リュウキュウキビタキ クロサギ 

2019-04-08 | 琉球地方

アマミヤマシギ

4月8日(3日目)奄美ナイトツアーにて: 3日目の夜には、我々3人のみ、Nさんに手配いただいた地元の自然ガイドの奄美ナイトツアー(HPは
)にオプションで参加してきました。手馴れたガイドさんが夜の旧道を車で案内してくれ、奄美の夜の生き物たちを堪能しました。最初のアマミヤマシギは飛ばれてしまいましたが、3個体目で無事に写真をゲット。アマミノクロウサギ、アマミイシカワガエルもたっぷり堪能しました。リュウキュウコノハズクは、姿は見えたものの、昨日と同様シャイなのかすぐに飛んでしまいました。あっと言う間の3時間でしたが、興奮冷めやらず、ビールで頭を冷やすことになりました。
さて、その2で積み残した奄美自然の森のアカヒゲを先ずは収載します。
同じく積み残したリュウキュウキビタキです。
いきなり目の前数メートルに現れ、こちらを威嚇するようなポーズをとるので、何事かと思いましたが、近くに♀がいたのではないかとのことで、求愛のポーズかもしれません。

奄美自然観察の森の探索を終え、名瀬の今夜の宿に向かいましたが、途中漁港に立ち寄り、生簀に群がっているサギたちを観察。クロサギにダイサギ、コサギ、ササゴイがいました。生簀の小魚たちを首を伸ばして簡単に捕まえます。写真は、飛翔するクロサギです。
ササゴイもいたのにいなくなってしまいましたが、近くに係留している廃船のロープから魚を狙っていました。上手にゲットします。

夜は、早々に夕食を済ませて、ナイトツアーに出発。地元ガイドさんの軽妙なトークを楽しみながら、山に向かいます。アマミヤマシギは雨の日の方がミミズが取りやすいので、よく出るとのことで、天気の良かった昨日は、空振りだったなどと不安にさせてくれます。
しかし、山に入ってすぐに道の脇にアマミヤマシギがいました。すぐに飛ばれてしまいましたが、出てくれたと一安心。まずは、道の法面の排水口で狩りに行く前のボオーとしているアマミイシカワガエルを観察。綺麗なカエルです。そのせいか、密猟があるようで、ちょうどテレビのニュースで密猟者が摘発されたことが流れていました。「かわいかったのでつい‥‥」などと白々しい供述をしていました。

さて、アマミヤマシギは、2個体目がペアででたものの、またまた飛ばれてしまいましたが、やっと道端にボオーと立っている個体が出現。無事写真に収めることができました。
すると、次々現れるものの、お尻しかみえないアマミノクロウサギも道端でボオーと佇んでいました。ルビー色に光る眼が綺麗です。しばらくして斜面を駆け上って草の中に逃げ込みました。
今度は、道の真ん中に立っているアマミヤマシギが出現。ゆっくりと道を横切っていきます。
そして草むらの中に消えていきます。

アマミノクロウサギも道に脇のすぐ目の前にいます。おまけに我々の方に向かってきます。どうやら、決まった逃げ道の上に立ってしまったようです。
そして5個体目のアマミヤマシギ。なんとすぐそばに野生化したネコがいました。動きの鈍い、アマミヤマシギやアマミノクロウサギもその餌食になってしまうようで、マングースを駆除したように、野生化したネコにも対策が必要です。
大満足のナイトツアーを終えて山を降りる途中、電線にルリカケスがペアで寝ていました。ハブの難を逃れるには、電線が一番とのこと。なるほどです。
そのハブですが、市街地も近い道路上で、ガイドさんが突然車を止めると、「ハブがいるよ!」と声を出します。なんとハブが道の脇から出てきそうになっています。奄美では、ハブ捕獲用の道具が車には用意されているそうで、素早く捕獲棒を出して、ガイドさんは慣れた手つきで、あっという間に捕獲。人家も近いこんな場所にも出てくるのです。クワバラ、クワバラ。
容器に入れて、役所に持っていくと一匹3,000円だそうです。

濃密なナイトツアーを終えて翌日は、島の南側を探索。しかし、大した成果はなく、イソヒヨドリを撮ったり、花にきたメジロを撮ったりして、最終日はボオーとしているうちにツアーも終了。

最後に空港近くの漁港の芝生に行くとイソヒヨドリの♀が目の前に。
相変わらずムネアカタヒバリも採餌に余念がありませんが、花のそばに佇んでくれてサービス。


以上で奄美大島紀行は終了ですが、大トラツグミが宿題で残ってしまっており、又、機会があれば是非訪れたいところです。奄美大島はそんな魅力に満ちた島でした。
次回は、ついついこの季節になるといってしまう。Y峠のコマドリ、ミソサザイなどをアップする予定です。

奄美大島紀行 その2 アカヒゲ ルリカケス リュウキュウキビタキ オーストンオオアカゲラ ウグイス

2019-04-08 | 琉球地方
アカヒゲ

4月8日(3日目)奄美自然観察の森にて: 遠征も3日目、宿周りの早朝探鳥は成果もなく、宿に戻ると建物の排気口にルリカケスが2羽出入りして、どうやら巣がある様子。この宿は今日で終わりなので、朝食を取り荷物を全てバスに積み込み出発ですが、少し早いので、近くを見ると電線にスズメらしきが止まっています。でも顔が少し黒いので、気になって、一人で近づくとスズメではなく、見たことのない鳥。写真に収めてNさんに見せると「シマキンパラ!」とのこと。籠抜けの台湾で増えたものが拡散してきた可能性が高いようですが、外来種でもとにかくライファーです。ツアーで一人だけ写真に収めることができました。

奄美自然観察の森。昨日の経験で、だいたいの要領がつかめたので狙いを絞って、撮影に臨みます。先ずは、遊歩道の真上で全く人を気にしないオーストンオオアカゲラ。一心に巣穴を掘っています。下には、たくさんの木屑。


続いて、昨日は撮らなかったフレンドリーなアカヒゲNo.3のポイントに向かいます。ここのアカヒゲもあまりさえずらず、遊歩道の近くを動き回っています。大きな岩の隙間に巣があるのか、中に入ったり、隙間から顔を覗かせてくれたりしてくれます。3個体目。
倒木の周りを動き回っていると、もう一羽見えます。どうやらNo.3のお相手の♀のようです。No.1もあまりさずらなかったですが、ペアの♀がいました。ひょっとして、よく鳴くけど姿が見えない個体は、相手がいないので、一生懸命さえずっているのかも?です。♀はなんか可愛いです。でも、♂ほど目立った場所には出てくれません。でもやっと撮れました。
No.3の♂は近くをちょろちょろしてくれ、時にじっと立ち止まります。お気に入りの場所があるようです。
色々な場所でポーズしてくれるので、やっと枝被りなしの画像を撮れました。大サービスです。
そして、何と、ここに止まってくれると嬉しいのになーと思っていた目の前の倒木の上に、まるでお立ち台のようなところに止まってくれました。おかげでバックも抜けた今回最高の写真が撮れました。


たっぷり撮らせてもらったので、ルリカケスをもうちょっとと欲が出てきます。水場の近くで待っていると、狙い通りルリカケスがやってきましたが、なんか色が褪せています。幼鳥のようです。

成鳥もやってきましたが、幼鳥よりは警戒心が強そうです。

別の水場でバシャバシャと音がするので、そっと近づくとルリカケスが水浴びしていました。濡れたルリカケスです。


東屋で待っているとヤマガラやコゲラが木のうろに溜まった水を飲んだり水浴びしたりしています。そこにウグイスも。全くホーホケキョは聞かれないのに、ちゃんといました。珍しいので、写真を一枚。


そうこうしていると、足元を小さな鳥が素早く駆け抜けていきます。飛んで行った方を探すとアカヒゲ♂がいました。脇の黒い模様が違う4個体目。

アカヒゲNo.3のポイントにまた戻ると皆さん上の方にカメラを向けています。亜種リュウキュウキビタキです。喉元にオレンジ色味がなく、背中が少し緑色がかって、全くさえずりが亜種キビタキとは違います。次回の日本鳥類目録の改訂では、別種になるのでしょう、きっと。
写しているとアカヒゲも出てきます。どちらを写そうか嬉しい悩みです。

枚数が多くなったので、奄美自然観察の森編は次回に回します。なので、次回は、残りのアカヒゲ、リュウキュウキビタキと8日夜のナイトツアーでの、アマミヤマシギ、アマミノクロウサギ、アマミイシカワガエル等をアップします。


奄美大島紀行 その1ルリカケス アカヒゲ オーストンオオアカゲラ ムネアカタヒバリ リュウキュウコノハズク ズアカアオバト等

2019-04-06 | 琉球地方

ルリカケス

固有種と天然記念物の宝庫、奄美大島に4月6〜9日YBツアーで鳥友KSさんHMさんと伴に遠征してきました。8日の夜にはオプションのナイトツアーにも出かけ、ルリカケス、アカヒゲ、アマミヤマシギ、シマキンパラ(外来種)のライファー4種をはじめとして、亜種オーストンオオアカゲラ、リュウキュウコノハズク、ズアカアオバト、ムネアカタヒバリ、亜種タイワンハクセキレイ、亜種リュウキュウキビタキ等、亜種を含めて61種の野鳥たちに加えて、アマミノクロウサギ、アマミイシカワガエルにも、おまけにハブまで会うことができ、大満足の遠征でした。ただ、亜種オオトラツグミには会えなかったので、宿題を残してしまいました。次の機会を待つしかありません。
4月6日(第1日): 羽田からの直行便で、奄美大島に到着、ガイドのNさんの迎えを受け、もはや夏の島内探鳥に出発。まずは、近くの漁港に立ち寄り、芝生を探します。早速すっかり夏羽になったムネアカタヒバリの歓迎を受けました。



芝生には、初めての亜種タイワンハクセキレイもいました。ちょっと距離が遠かったのですが、特徴の嘴まで届いた喉の黒色がよくわかります。

綺麗な夏羽のホオジロハクセキレイもいました。過眼線がないとなんか可愛いです。


続いて、奄美大島で唯一シギチが見える大瀬海岸に向かいます。途中コムクドリの20羽程度の群れがいましたが、やり過ごします。ところが、渡りのムクドリ類に会ったのはこれが、最初で最後。残念!さて、海岸に着くと、まだ干潮で、シギチやカモがたくさんいますが、遠〜い!なかなか潮が満ちてくれず、多少近くに来てくれたのは、オバシギ、メダイチドリ、ムナグロ、オジロトウネン等でした。ヒドリガモ、ハシビロガモ、サギ類等もいました。写真は、群飛するメダイチドリです。

潮が満ちる前に時間切れとなり、ホテルに向かい、夕食後、裏山でフクロウウォッチングです。リュウキュウコノハズクとアオバズクが彼方此方で鳴いています。しかし、奄美の彼らは恥ずかしがり屋なのか、すぐに飛んで行ってしまいます。残念ながら写せたのは、この一枚だけ(涙)でした。


4月7日(2日目): 翌朝、朝食前に宿の近くを散策、海岸近くに行くと枯れ木を盛んにつついている亜種オーストンオオアカゲラがいました。やっぱり、黒い! 電柱のトタンの筒をカンカン!と大きな音でドラミング、皆さんの笑いを誘っていました。狙いのカラスバトは遠くで声が聞こえるのみ。


亜種アマミヤマガラがバックの抜けた枝に止まってくれました。亜種ヤマガラより胸の栗色が濃いですが、2週間前に見たオーストンヤマガラほどではないですね。


朝食後メインの探鳥地である奄美自然観察の森へ。早速、アカヒゲのさえずりと、ルリカケスが出迎えてくれます。ルリカケスは、普通に見ることができますが、そこは、カケス、やっぱり、簡単に写真アングルには来てくれません。枝かぶりや、すぐに飛んで行ってしまいます。まずは、枝に止まっている写真をなんとか。やっぱり、亜熱帯の鳥、色合いが派手で綺麗です。


森の少し開けたところで待っていると、運よくルリカケスが飛んできてくれました。目の前の幹に止まり、光の具合もちょうどよく、いい色合いで写真に収まってくれました。でも、すぐに飛んでしまい。最高の条件の写真は、4枚だけでした。飛び出しは、ちょっとボケちゃいましたが。




そして、写真は難関だと聞かされていたアカヒゲ。あちこちで囀っています。コマドリによく似たパターンに、いろいろバリエーションがあり、いい声です!でも、よくさえずる個体は、なぜか深い藪の中、姿はさっぱり見えません。時々囀る個体がなぜか、見える位置にいつの間にか来て、佇んでいます。ガイドのNさんがこっちこっち!と見つけてくれ、無事に初撮り。ペアの♀が小屋の穴に入ってい抱卵しているようでした。


この日は、こんなもんでしたが、今日は予行演習とのことで、翌日に期待します。

昼過ぎ、一旦森を離れて、田んぼに渡りのシギチを求めて移動。ただし、平地の少ない島に田んぼは少なく、ポイントはここぐらいとのこと。着くと確かに少ない。鳥も少ない。タカブシギ、セイタカシギ、オジロトウネン、コチドリにサギ類程度でした。
田んぼのセイタカシギです。


地味な背景に溶け込んでいるオジロトウネン。何かの幼虫を捕まえたようです。

タカブシギも背景に溶け込んで、結構見えにくいです。4羽ほどいました。


そして、再び森に戻り、夕刻近くまで粘りました。よく鳴くけどなかなか見えるところに出てこない、アカヒゲ♂を必死で探します。Nさんに「無駄なことしてる!」と言われましたが、なんとか自力で見つけることができた一枚です。2個体め。


帰り際、ズアカアオバトが空抜けでしたが、枝どまりで収まってくれました。



宿に向かう途中の海岸にクロサギが群れていました。飛んでいるところを一枚。


夕食後、またまた、フクロウウォッチングに出かけますが、やっぱり手強い!空振りに終わりました。残念!
次回のその2は、再び自然観察の森でたっぷり撮れたアカヒゲとルリカケス、オーストンオオアカゲラに間近で撮れたリュウキュウキビタキをアップする予定です。

秋の与那国島/石垣島紀行 その4 与那国島後編 マダラチュウヒ シロガシラ シマアカモズ ヒバリシギ コアオアシシギ キマユムシクイ コホオアカ等

2018-10-09 | 琉球地方

マダラチュウヒ幼鳥

秋の与那国/石垣紀行も今回で最終章、先ずは10月8日午後に墓地群で出会ったシロガシラからです。海からの潮騒を聞きながら待っているとムナグロ、ツメナガセキレイ、イソシギ、亜種オサハシブトガラス等が現れ、そして、シロガシラが霊地の静寂を破るように騒がしく現れました。


ここでのお目当の鳥(ハシグロヒタキ)は現れてくれず、次に訪れたハイイロオウチュウのポイントで待っていると、シマアカモズが写真アングルで目の前に現れてくれました。きれいな♂成鳥のようです。


その後、観光で日本の最西端の碑がある西崎で台湾が見えないものかと西の方を眺めましたが、見えるのは海ばかり。次に訪れた島の南側の小さな川の河口近くにシギチが何種類もいました。中編でアップしたクロハラアジサシのポイント近くです。クロハラアジサシを散々撮りまくって、ふと気がつくと皆さん別の場所で双眼鏡を向けています。そこは橋の上から見下ろす浅い川で、何種類かのシギがいます。キアシシギ、イソシギ、ハマシギに加えて、遠くにコアオアシシギがいました。ちょっと遠かったですが、細い嘴が、可憐できれいなシギですが、左翼を少したらしていたのが気になりました。

観察していると、すぐ近くにヒバリシギが飛んできました。ヒトを全然気にしないのでしょうか。今まで見たことがあるのは、幼鳥だけだったので、そのイメージで見ると、全然違う鳥に見えます。幼鳥の特徴である明るい橙色の羽が全然ない、地味な色合いですが、可愛いシギです。


夕刻も近くなり、次に向かったのは、マダラチュウヒがいたというサトウキビ畑。バスを降りて散策していると、ガイドのIさんの「マダラチュウヒ!」の声。見ると畑の上をチュウヒらしく羽をV字にして、ゆったりと飛んでいます。獲物を見つけたのか、畑に降り立ち、待っていると飛び上がってきたので、急いで、シャッターを押しました。山の緑をバックに上手く撮れました。あの美しい♂成鳥ではありませんでしたが、図鑑通りの幼鳥のマダラチュウヒに間違いありません。とにかく嬉しいライファーです。畑の上をしばらく飛び回って、楽しませてくれました。


マダラチュウヒに興奮しながら宿に戻り、美味しいビールを傾けることができました。翌朝は、早くも最終日。なかなか明けない空にイジイジしながら、朝食前の短い時間、宿の周りを散策しました。宿を出てすぐの梯梧の木(多分、違ったらすみません)に鳥たちが集まっています。餌が豊富なんでしょう、何種類もいます。その中にムシクイがいました。翼帯が薄いので、なんだろうかなと思ったのですが、Iさんやベテランの方が写真を見て、即座にキマユムシクイと同定してくださったので、翼帯はくっきりしていませんが、頰の感じなどキマユムシクイで間違いないと思われます。この時期、島のあちこちで見かけました。


シロガシラも何羽も来ていました。


カラムクドリも5羽以上いましたが、なかなかカメラアングルになってくれません。

他には、コムクドリ、ヒヨドリ、メジロ等がいました。ここで、すっかり時間を取られてしまい、先に出かけられた同じツアーメンバーが戻ってきて、昨日と同じ場所にアカハラダカがいたよと教えていただいたので、慌てて、行ってみると、やっぱり、昨日と同じように電線の上に止まっています。警戒心が強くて、昨日は、全然近寄らせてくれなかったので、電柱を影にして、見つからないように近づき、納めた写真です。でもやっぱり、すぐそばには近寄らせてくれませんでしたが、嬉しいライファーです。ツミのような黄色いアイリングがなく、お腹は縦縞なので、アカハラダカの幼鳥のようです。9月が渡りのピークだそうなので、行き遅れた個体でしょうか。


朝食後、出かけて、再びハイイロオウチュウを待っていると遠くにタカが止まっていて、飛び立ちました。なんとハチクマです。与那国はハチクマの渡りルートではないので、まさしく迷鳥です。Iさんも与那国では初めて見たとのこと。

最後に何度も訪れた湿地でシギチやアマサギ等を見ていると、突然、Iさんが「コホオアカ!」の声、見ると遠くの枯れ草に止まっています。与那国でホオジロ類をほとんど見なかったのですが、最後の最後にコホオアカに会うことができました。

そして、偶然収めることができた飛立ちの写真を最後にして、本紀行の締めくくりとします。

次回は、10月19〜21日に参加したALPNツアーの十勝平野のハクガン、シジュウカラガン等をアップする予定です。

秋の与那国島/石垣島紀行 その3 与那国島中編 ハイイロオウチュウ クロハラアジサシ エゾビタキ等

2018-10-08 | 琉球地方

10月8日は丸一日、与那国島を巡ります。目玉は、やはりハイイロオウチュウです。中国から東南アジアに分布する渡りの珍鳥ですが、今シーズンは、当たり年のようで、他の離島からも報告があります。さて、与那国島では、2カ所あったポイントをガイドのIさんが探索してくれます。まずは、最初のポイントですが、比較的近くの電線に止まっていました。でも、すぐに近づけない遠くの電線に移ってしまいましたが、見るともう一羽!残念ながら、すぐに山の方に移ってしまいました。その距離100から200mぐらいはあるでしょうか、なんとか写した一枚で、強拡大しています。ヒタキ類のように、盛んにフライキャッチで、虫を捕まえていました。

そして、最初のポイントとは島の正反対に位置する第2のポイントへ。狭い山道ですが、やはり電線に止まっているのが見つかりました。しかし、警戒しているのでしょうか、離れた場所で、フライキャッチし、一カ所にじっとしてくれません。が、なんとか、最初よりマシな距離で、撮れましたが、肝心の尾羽が写ってませんでした。

そして、翌9日の最終日、同じポイントに向かいます。なんと!同じポイントにいました。遠くで、フライキャッチしていましたが、運良く、しかし、一瞬だけ、比較的近くの枯れ木に止まってくれました。申し訳ないことに、ツアーメンバーでカメラでゲット出来たのは、ヒデびたきだけのようでした。日本の鳥とは違うなー、と感激しながら、夢中でシャッターを押しました。長い尾羽の先が開いているのが良くわかります。


そして、飛立ちですが、向こう向きで、顔が見えません。残念。

8日には、キンバトを期待して、山の中に行きましたが、いたのは、エゾビタキ。2羽いて、目線の高さで間近にその可愛い姿を見せてくれました。



海岸近くのシギチポイントの少し手前に、健康食品に使われている長命草の自然群落がありましたが、その上を20羽あまりのクロハラアジサシが飛び交っていました。本州では、まず見ることのない、目線で、しかも、近い!おまけに緑バックで、撮りまくってしまいました。おそらく、虫がたくさんいるのでしょう、盛んに捕らえて、その綺麗な飛翔姿を存分に楽しませてくれました。











次回は、最終編のマダラチュウヒ、アカハラダカ、シロガシラ、コホオアカ、ヒバリシギ等をまとめてアップする予定です。

秋の与那国島/石垣島紀行 その2 与那国島前編 ベニバト アカガシラサギ ツメナガセキレイ等

2018-10-07 | 琉球地方

10月7日のお昼、石垣島を後にし、西表島を上空から望みながら、わずか25分で、与那国島に到着。まずは空港近くの田んぼに向かいますが、途中の学校のグランドに、数十羽のセキレイ類がいます。見ると全てツメナガセキレイでした。芝生のような草地があると、どこもかしこもツメナガセキレイ!何か珍しいのが入っていないかと期待しましたが、亜種ホオジロハクセキレイやキセキレイぐらいでした。

続いて、かつて田んぼだったような湿地には、シギチとサギ類が群れています。セイタカシギ、ヒバリシギ、タシギ、タカブシギ、タシギ、シロチドリ等でした。写真は、セイタカシギとタカブシギです。セイタカシギはあちらこちらで見かけます。

そして、ハイイロオウチュウのポイントに向かうと、ちゃんといました。しかも、電線に2羽。しかし、遠い!写真はその3の与那国島中編でまとめてアップしますので、お待ちください。次の写真は、すぐそばに現れたイソヒヨドリ♀です。

次に、与那国では割と見られるというベニバトのポイントに到着すると、キジバトより少し小さいハトが電線に止まっています。ライファーとの嬉しい出会いです。名前の通りの紅色‥‥までは、赤くないですが、葡萄色と青灰色の配色がきれいです。飛び立って‥‥、

近くの畑に面した、木に止まりました。キジバトの群れに混じって、♂と♀が1羽づついるようです。♂の左上に♀が、上の方にキジバトがいます。


しばらく待っていると、警戒を解いたのか、畑に降りてきました。これは少し色の濃いベニバト♂です。

こちらは、少し、色の薄いベニバト♀です。

畑には、亜種ホオジロハクセキレイもいます。

ツメナガセキレイも何羽かいます。すっかり黄色味の亡くなった個体から、まだかなり黄色味が残っている個体が居ます。


ベニバトは、♂と♀が近づいて、同じ画面に写ってくれました。

夕刻も近づき、2種のライファーを加えて、意気揚々と宿に引き上げました。翌日は、朝食が7時からということなので、その前に近くを散策しようと早起きしましたが、ここは日本の西の端。なかなか夜が明けません。6時半ごろやっと外に出て、近くを散歩すると、近くの潅木のある畑に灰色のヒタキらしきが飛んできました。見るとオジロビタキのよう。写真はまだ、暗くて遠かったので、証拠写真ですが、上尾筒が黒く、下嘴も黒いので、どうやらニシ の付かない、オジロビタキのようです。

朝8時に出発しましたが、どうも雨模様。先ずは田んぼに向かいました。すると今日は、エリマキシギが加わっています。右の体の大き方が♂で、少し小柄なのが♀です。

別の田んぼには、アカガシラサギ、結構よく見かけます。雨は止みましたが、まだ体は濡れているようです。


ある集落でガイドのIさんがハイイロオウチュウらしきを見たとのことで、探していると、主人公はいませんでしたが、遠くにブッポウソウ。近くには、亜種リュウキュウメジロがたくさんいました。目を凝らしましたが、本州のメジロとの違いはわかりませんでした。

亜種タイワンヒヨドリです。亜種ヒヨドリに比べると随分と黒いです。亜種イシガキヒヨドリよりも更に黒いです。こちらは違いがよくわかります。

ハシグロヒタキがいたとの情報があり、向かったところは、有名な墓地群。なんとも言えない気持ちで待っていましたが、残念ながら、見ることは叶わず、現れてくれたのは、シロガシラでした。他にはムナグロ、イソシギ、ここにもツメナガセキレイ等がいました。

次回は、引き続き、8日の与那国島からハイイロオウチュウ、クロハラアジサシ等をアップします。