ヒデびたきの野鳥紀行 〜野鳥を求めて北海道から沖縄まで〜

鳥名「森の下のヒデびたき」が野鳥を求めて近隣から、遠方まで出掛けて収めた写真をおよそ3日に1度のペースで掲載します。

夏の北海道野鳥紀行2019 その2 サロベツ・利尻航路編 ツメナガセキレイ オオジシギ カッコウ ノビタキ ウトウ ウミガラス等

2019-06-17 | 北海道
ツメナガセキレイ 下サロベツ(幌延ビジタセンター)にて

6月17日(遠征4日目)サロベツ原生花園にて: 早朝起きたものの昨日の雨が少し残っていたので、宿でゆっくりしていましたが、段々と小降りになり、サロベツ原生花園に出かけました。まだ少し霧雨でしたが、徐々に上がりそうなので、散策しました。早速シマアオジ(その1)は出てくれたものの遥か彼方、近くに来る気配がないので、木道上をウロウロ歩いてみましたが、どうにも鳥の声が少ない。せっかくエゾカンゾウやコバイケイソウは咲き誇っているのに止まってくれる小鳥がいない!そこで、湿地の花々にも目を向けてみると、可憐な花がそこかしこにあります。これはツルコケモモです。後ろに反った小さな花弁がかわいくて綺麗です。
しばらくするとカッコウが飛んできました。餌でも探しているのでしょう。
やっとエゾカンゾウとノビタキ♀が絡んでくれました。
まだ空は暗いですが、オオジシギがズビヤク、ズビヤクと鳴きながらディスプレイフライトを盛んにしているので、飛翔写真に挑戦。なんとか尾羽を広げたところが撮れました。

あまり目ぼしい成果もないし、そろそろ一般観光客も押し寄せてくる時間なので、幌延の下サロベツに移動しました。

幌延の下サロベツにて: 2年前にツメナガセキレイがよく出てくれたポイントに向かいます。幌延ビジターセンターから木道を歩いて5分ほどのところに広いデッキがあり、そこから先は通行止になっています。パンケ沼に続く木道が古くなっているのでしょう。でも、そこがツメナガセキレイのポイントなので、待っていると池の向こう岸から早速飛んできて、近くの潅木に止まってくれました。
近くに巣があるのか、雛に運ぶ餌取りに忙しいようです。下サロベツは、笹が繁茂していて、湿原性の植物にとっては驚異。サロベツ原生花園とは、だいぶ様相が違って花は少ないのですが、よく見ると可憐なトキソウがひっそりと咲いていました。名前の通り優雅な色合いの花です。

今日は利尻島に渡る日ですが、フェリーの時間は午後4時半、一時間前には稚内港に行かねばなりません。そこで午後になると港にほど近い稚内空港に接したメグマ沼湿原に移動しました。ここも、ツメナガセキレイのポイントなのです。湿原の木道をウロウロするも、ノビタキはいるのですが、なかなか本命には出会えません。

場所を変えようとメグマ沼近くに移動すると、ツメナガセキレイの声が上空から聞こえてきます。こっちに居たんだと見上げると餌をくわえて飛んでいました。
そして木道上に降りてきますが、どうやら近くに巣があるらしく、我々を警戒しているようです。下の写真ですと名前の由来の足の爪(第一指)が長いのがお分かり頂けると思います。
子育てを邪魔してもいけないので、何枚か撮らせてもらい移動すると、別の場所でも餌をくわえているのがいました。

そろそろ港に行かねばとメグマ沼を切り上げ、フェリーターミナルに向かいます。前日と朝イチ便は欠航だったうえ、利尻、礼文は観光シーズンなので、乗降客は多かったです。さて、船に乗り込み、デッキに出て海鳥観察です。日本海側で、時期的にも遅いので、あまり多くは期待していませんでしたが、港を出るとすぐにウトウが船を横切って飛んで行きます。午後5時頃は、ちょうどウトウが天売島に戻る時間なのか、多い時には20羽以上の群れで飛んで行きます。見ると皆んなくちばしに細長い魚を咥えています、種類は分かりませんが。
別の一団を見ると皆んな魚を咥えているわけではないようですね。

20羽程度の群れの写真を整理中によく見ると、なんとウミガラスが混じっていました。
トリミングした写真の中程に頭が黒くお腹の白い個体がいるのがわかると思います。天売島に生息しているのが、ウトウと一緒に出かけて、戻っているのでしょう、きっと。天売島には行けませんでしたが、ウトウとウミガラスにはちゃんと会えて嬉しい限りです。

次々にウトウが飛んで行きましたが、沖に出るとその数は減ってきて、礼文島や利尻島が見えてくる頃には、鳥影はほとんどなくなりました。そして、前方には、利尻島が大きくなってきて、予定通り鴛泊港に到着です。もはや、辺りは暗くなりはじめたので、宿に直行です。

次回のその3は、利尻島編です。ガイドの渡邊さんに案内していただいたクマゲラやコマドリ、ウソなどの森の小鳥たちをアップする予定です。