ヒデびたきの野鳥紀行 〜野鳥を求めて北海道から沖縄まで〜

鳥名「森の下のヒデびたき」が野鳥を求めて近隣から、遠方まで出掛けて収めた写真をおよそ3日に1度のペースで掲載します。

夏の北海道野鳥紀行2019 その3 利尻島編 クマゲラ コマドリ ハリオアマツバメ ウソ キクイタダキ アカゲラ等

2019-06-18 | 北海道
クマゲラ♂ 利尻島にて

6月18日利尻島: 利尻島のお天気は、高い利尻山のおかげで、山の天気のように目まぐるしく変わるようです。朝早く起きて、小雨がチラついてる中でも出かけると雲の動きは早く、すぐに晴れ間も見えてきます。
先ず、とある林道に入ってみましたが、あちらこちらでコマドリの声。利尻コマと言われるように本当に利尻島はコマドリが多いです。でも、そこはコマドリ、簡単に姿は見えません。続いて、観光地でもある姫沼に向かいます。早朝なら、一般観光客は皆無。静かに池の周りを回って楽しむことができます。駐車場から池に入る手前で上空を見上げるとハリオアマツバメが飛び交っています。露出補正は少し足りませんでしたが、短い尾羽から突き出している針尾はなんとか見えます。
ここでも、コマドリの声は溢れていて、他にクロジ、エゾムシクイ、アオバト、ミソサザイ、ウグイス、そしてクマゲラの声がしますが、姿はなかなか見えません。姿を見せてくれたのは、利尻山です。山頂まで綺麗に見えて、池面にもその姿を映していました。
次に2年前、偶然出会えたクマゲラのポイントに移動しました。が、今年は、残念ながら、会うことはできませんでした。新しい巣穴は見つかりましたが‥‥。翌日ガイドの渡邊さんの話では、営巣していたものの放棄してしまったとのこと。営巣初期に巣穴の真下に張り付いていたCMがいたせいかもしれないとのことでした。鳥の神経に触らぬよう注意が必要ですね。
さらに島の西側にある森林公園に移動。ここでもコマドリの声はしっかりしていましたが、それ以上に騒がしかったのが餌をくわえていたアカゲラ。おそらく巣があるのでしょう。あまりにも警戒心が強いので、邪魔してはいけないと2、3枚撮らせてもらってすぐに移動です。
これといった成果がないまま、良いお天気で気温の高い中を散策していると、疲れて小さな池の周りで休むことにしました。すると或る場所に小鳥たちが頻繁にやってくるので、そっと待っているとどうやら水浴びに来ているようです。
これは、水浴び後のウソ♂です。
ヒガラ、ハシブトガラ、シジュウカラもやってきますが、もっとちっちゃいのが来ていました。キクイタダキです。
夕刻、再び姫沼に立ち寄りましたが、変わりばえはしませんでした。池にはカイツブリの親子のみで、例年繁殖しているはずのオシドリの姿は見えませんでした。残念!

6月19日利尻島: 今日の午後には、利尻島を離れるのですが、午前中はお願いしていたクマゲラ観察ガイドがあります。その前に時間があるので、姫沼に立ち寄りました。あいかわず、コマドリは、そこかしこで鳴いています。でも、池の周りの木道を周っても変わりばえしないので、登山道に入ってみました。するとこれが正解で、ヒナが近くにいるのでしょうか、こちらの様子を見るようなコマドリを発見。ようやく利尻島に溢れているコマドリの姿を拝むことができました。
そうこうしているうちにクマゲラツアーの時間が迫ってきましたので、待ち合わせ場所に向かいます。ガイドの渡邊さんの案内で、恐らく利尻島で最後の子育てクマゲラではないかというポイントに藪をかき分けて到着。時期的にまだ大丈夫かと思っていましたが、ほとんどが巣立っているようで、このクマゲラ組のヒナが今日にも巣立ちかもしれないとのことで、運が良ければ、巣立ちが見えるかもと期待が膨らみます。
簡易ブラインドで覆って待っていると、ヒナが顔を出します。う〜ん、やっぱり大きい、巣立ちは間近の様子です。
声がしたかと思うと♂親がやってきました。
餌をあげたかと思うとすぐに巣を離れました。おかげで、羽を広げた写真をゲットです。
渡邊さんの話では、巣立ちを促しているのだそうです。すぐに戻ってきました。
餌を与えるのですが、そんなに長くは与えないようです。次の写真は、飲み込んできた餌を戻しているところと思います。くちばしの間に餌らしきが見えます。
そして、♀親もやってきました。♂より来る頻度が少ないペアのようです。

でも、餌をあげる様子はなく、すぐに飛び立ってしまいました。やっぱり巣立ちを促しているようです。


しばらくして♂が現れましたが、餌をあげるでもなく、すぐに飛び立ちました。
巣立ちを促す時には、来る頻度は少なくなるとのことで、しばらく、巣の近くでずっ〜とキョーン、キョーンと鳴いていました。が、どこかに行ってしまうと、これ以降なかなか姿を見せなくなりました。時間も来たので、これにてガイドは終了。確認していませんが、翌日にでも巣立ったことでしょう。きっと。巣立ちは、ほぼ午前中だとのことです。ヒナにとって本当の試練は巣立ってから、無事成長するのを祈るのみです。
鴛泊港〜稚内港の航路では、めぼしい成果もなく、フルマカモメ、ウトウが見られたぐらいです。次回は、本来の予定だったサロベツ原野でのシマアオジ、オオジシギ、ノビタキ等をアップします。