徒然なる日々からの歳時記

徒然なるままに日々の歳時・興味を綴っております。

金魚の穴

2006年06月20日 | 朝顔・金魚・花・園芸・ アクアリウム
昔から興味を持ったことには,とりあえず,ずぶずぶと深みにハマってみないと気がすまない性格で,蘊蓄と呼ばれるものが湧いてくるまで掘り進んできた。なので,いまだに色々なところに深い穴が開いたままになっている。先日,昔掘った穴を再度掘り始めたのだが,この穴は結構深く,まだまだ掘り進めそうだ。

金魚に関する本やHPを見ていると,系統図のようなものによく出くわす。ご先祖様のフナから拡がっている矢印の先には,真っ黒なデメキンもいれば,背びれのないランチュウもいる。金魚の特徴は,何といってもこの品種の多様さ,単純に色の違いだけではなく,体型,ヒレの形,目や頭の瘤など,そのバリエーションは驚くほどです(品種の数は100種類以上だそうです)。ただ,この品種,犬や猫などのように,しっかりと固定されたものではなく,同じ色の同じ品種をかけあわせても,違った形質を持つ金魚が数多く生まれるほど,曖昧で移ろいやすいもの,それ故に金魚の品種の維持は,一にも二にも選別なのだそうだ。

そんな選別淘汰の歴史の中で生まれた金魚の品種のうち,国の天然記念物に指定されているものがいることをご存じだろうか。高知県の「土佐金」,愛知県の「地金」,島根県の「南京」,どれもその地域で飼育されている希少な品種で,ペットショップなどでは見かけることはまずない。

注目すべきは,その飼育方法,「土佐金」は,最大特徴である大きく反り返って尾を作り出すために,わざわざ丸い鉢で育てる。「地金」は,六鱗と呼ばれる口先と各ヒレの6箇所が赤く、他の部分は白いという特徴を作り出すために,稚魚の鱗をヘラではがして色素細胞を除去し育てる。とっても残酷な気はしますが,これが突然変異から始まった「金魚」の歴史なのだと思います。

そんなことは,露知らず,水槽から飛び出しそうな勢いで,主人に「餌くれ!」と強請る我が家の金魚を紹介。先日,写真で紹介した琉金と一緒に買ってきた「茶金」。中国で作られた品種で,渋ーい茶色になるはずなので,「茶衣(チャイ)」と名付けてみました。
コメント (2)
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