BSテレビでトム・ハンクスの「グリーンマイル」を観ました。
黒人の大男コーフィはある冤罪事件で死刑執行が決定されます。
トム・ハンクス演じる看守ポールは、心優しく臆病で病を治す能力を神から与えられているコーフィに脱獄を勧めますが、毎日のように、世界中の苦しみを感じたり聞いたりすることに疲れた…と言い、数日後、電気椅子に送られます。
それ以後、ポールは看守を辞めますが、108歳になった今も健康なまま生き続けます。ポールは自分がコーフィを電気椅子に送ったことで神から罰を与えられ、長生きしていると信じています。
切ない映画でした。
私は子どもの頃から恐れていたことがあります。
子どもの時に読んだ、ドストエフスキーの「罪と罰」の影響でした。
ラスコーリニコフが「1つの罪悪は100の善行によって償われる」という思想に基づき、金貸しの老婆を殺して、彼女の財産を孤児院に寄付しようという計画を立てたあの小説。
罪とは何か?
どんな罰が与えられるのか?
子ども心に悩んだ覚えがあります。
確か小学生の4〜5年生ごろでした。
この映画のように、家族や友人皆がいなくなるほど長生きすることは最大の罰。
108歳の看守のポールは言います。私のグリーンマイルは長すぎると…。
グリーンマイルとは、電気椅子に向かう受刑者が通る通路のことです。
人生とはグリーンマイルに違いない…と。