本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

彼岸会

2008-03-20 22:57:02 | 住職の活動日記
   天気晴朗なれど、風強し !

昨日とは打って変わってよい天気です。でも、とても風の強い一日でした。

自然の命の働きを感じます。

 寒い冷たい冬から、冷たい雨が降り、暖かい日差しが照り、風が吹き、

眠っていた自然の世界を揺り動かしているようです。

 季節が変わっていく、まさによき彼岸の一日です。


 大勢の檀信徒の方々とともに、よき彼岸のお参りをすることが出来ました。

一人で静かにお参りするのもさることながら、皆と共にお参りすることも、また、

有り難く、信仰の力のようなものを感じます。

 お忙しい中、貴重な一時を本蔵院で、心一つにしてお参りしていただいたこと、

何よりのことと感謝申し上げます。  


 「  心境冥会して    道徳玄存す 」 

 ( しんきょうみょうえして どうとくげんぞんす )

 が、今日の法話のキーワードです。弘法大師の言葉です。

  「 心と環境は 微妙に 深くかかわりあっている。 

    心が汚れると環境も濁ってくる 」

 環境と心、が深く関係しているということは、たぶん、この時代、西洋にはなかった考

え方ではないでしょうか。ここの考え方から、弘法大師の 「 教育論 」 が出てきて

日本で最初の私学 「 綜芸種智院 」 の建立があると思います。


 チョッとぼやきですが、

今は、どちらかに片寄りすぎていると思います。心、こころ、と言いすぎるあまり

その心の具体性が見失われてるような、環境とか言い過ぎて箱ものさえよければ、

心と環境が深く絡み合っていることを忘れているような気がします。

                         と、思いませんか ?


 また、弘法大師は言葉をとても厳密に使われているような気がします。

ちなみに、漢和辞典で 「 冥 」 という字、 「 玄 」 と言う字、引いてみて

ください、なるほどと思われますよ。     
コメント
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