本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

深良修行中 ナ~ム

2008-10-27 21:11:12 | 住職の活動日記
 明日のお不動さまの準備に深良さんがやってきました。

まず仏具磨きからです。

  

 黙黙と磨きます。  まず、お磨きということが基本です。

 次に、崇正の指導の下、お香の盛り方です。

  

 年下になるのですが、一応兄弟子ですので、黙黙です。


  

 これは 『 火舎 』 ( かしゃ ) といって、導師が使う香炉です。

慣れない手さばきですが、すぐ慣れてきますので大丈夫です。


お香を盛るということも奥が深く、お勤めの時間に合わせて、お香の料を憶えなく

てはいけません。お経の途中で消えないように、簡単な 「 コ 」 の字型に盛

っていくのですが、慣れてくると30分・1時間・1時間半と丁度その間に燃え尽

きるように盛ることができるようになります。


 しかし、今日よく来て頂いたと思います。本当はお勤めだけ来るようではだめな

のです。すべては準備と後片付けが大事です。準備することによって、お勤めの流

れと、どういうことが大事で必要なのか、ということがわかってきます。

 このことはすべてにあてはまると思います。



振り返ってみると、東寺に入るときは、ひたすら準備と後片付けに追われた日々で

した。このことは今になって思えば、今一番役に立つことばかりです。

 本番当日はよそから来た偉いお坊様方が勤めていかれます。たぶん、どういう中

でどのような流れのなで、お勤めしているのかわからないまま帰っていかれる方も

多いようです。


 お勤めの基本中の基本は 『 香もり 』 です。

「 仏さまは香を以って食とす 」 という言葉があるように、お香がお勤めの間

中、きちんと燃えているということは一番大事なことなのです。


 「 準備 」 と 「 後片付け 」 のことを 「 下座行 」 ( げざぎ

ょう ) といいます。

 かがんでやる仕事、これが人間にとって一番大事な仕事と思います。
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『 これが、密教のお経ですか ! 』

2008-10-27 18:40:59 | 住職の活動日記
 と、いわれましたが、

 ( 自分では当たり前のお勤めだったのですが )

あらためて、そう言われると、確かに密教のお経といえば、密教のお経です。

 『 菩提樹苑の永代供養墓島崎観音廟 』 で、お納骨と開眼法要を勤めまし

た。お経を読んでるときも、この方は浄土真宗なので最後の 『 南無大師遍照

金剛 』 は言うべきかと、思いつつも、流れで唱えていました。

 当院の永代供養墓は宗派を問わずお納骨できるのですが、後の供養は本蔵院が

責任を持って勤めますので、真言宗のお経になります。

 今日の方も、終わったあと、実は私は浄土真宗なのですが、毎日 「 般若心経

・南無大師遍照金剛 」 はお唱えしてます。

 「 へ~ 」  ( ま~よかった  )

 そういえば、『 般若心経 』 も 浄土真宗の三部経も翻訳されたのは

玄奘三蔵 ( 三蔵法師 ) ですから、共通するところはあるのです。


 『 開眼法要 』 俗には 「 お魂入れ 」 ともいいます。

なかには、魂は出したり入れたりするものではありません、という方もいらっしゃ

いますが、開眼、目を開くということは、ただの物が精神をもった、精神としての

働きが生まれたということっでしょう。

 父の形見の時計、それはただの時計ではなく、時計を通して父の心、精神に触れ

る、そういう形に変わってくるところに、物がものでなくなってくる、ものが心の

働きをしてくる、そこが大事なところで、開眼もものがただの石ではなく、ご先祖

さま方の願いが働く場所と姿を変えてくるのだと思います。

 『 開眼作法 』 といって難しいかもしれませんが、ひとつの厳粛な儀式とし

てとても大切なものだと思います。
コメント (1)
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