本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

御影供

2014-05-22 15:38:25 | 住職の活動日記

 弘法大師のご命日を 「 御影供 」 ( みえく )

といいます。

 毎月21日はその命日に当たります。

東寺ではその日に限り多くの市が立ちます。

弘法市としても有名です。

 弘法大師そのものには接することは出来ませんが

その 「 影 」 として感じ取ることができるのでしょう。

影を感じ、お供えをして、一月間の自分をふり返る

そういうことが 「 御影供 」 のお参りです。

 

 「 おかげさま 」 ということも、

そういうところから出てきたのでしょう。

なにがこうしてこうなったかは、

分かりませんが、しかし、目に見えない力を

何かしら感じることができるのです。

 

 彼は一年に一回、師匠の三浦先生の墓前に

お参りに来ます。

 ときにはうっすら涙も浮かべ、

大きな声でお経を上げます。

 彼にとっては、この日一日が 「 報恩講 」 です。

普段は忙しさにかまけて、自坊の檀務で精一杯

この日一日が先生の影を感じながら、

自分の一年間のことをふり返り、

また、一年間のしてきたことを

三浦先生の墓前に報告するのです。

 そして、その三浦先生の御心を頂いて、

また、一年間頑張ることができるということです。

 三浦先生の命日ではないのですが、

自坊の空いた時間というと、この月しかないのでしょう。

 

 御影供とか、おかげさまとか、命日とか

やはり、人間はバックボーンになる原点に

還らないと本当の力は頂けないような気がします。

自分の原点から今の生活を見直す、

それが、報恩講であり、御影供なのでしょう。

 

 

 

 

 

コメント
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