本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

六相円融

2018-08-30 21:02:19 | 十地経

十地経も第八地に入ってから

どうも難しく、

なかなか進みません。

読んでいくと丁寧に分類して

説明してあるのですが、

そこに

「六相円融」(ろくそうえんゆう)

という言葉が出てきました。

分からないので辞書を見ると

華厳宗の教義とあります。

 

 

華厳というのですから

まあ奈良の東大寺が華厳宗です。

 

六相というのは

総相・別相・同相・異相

成相(じょうそう)・壊相

の六つです。

すべての存在がこの六つの相を

具えて互いに他をさまたげず

全体と部分、部分と部分とが

一体化してまどかに融けあっている

と、書いてあります。

 

十地経論でも菩薩行について

六相ということを説いている

ということで、

ちょうど出てきたのです。

慣れない言葉なので

難しく感じるものです。

 

一つのたとえとして

家の場合に、

柱・縁・梁など

家を作るすべてのそなわっている物

それを総相といい

それぞれについてみれば

柱・縁・梁は別相となり

家というものは

柱・縁・梁などが力を合わせ

組み立てていることを同相

異相というのは

それぞれの働きが異なっている

柱は縦に梁は横にというように

その場所場所で違う働きを

していることで、

成相(じょうそう)は

すべての材料で家が完成されている

ということをいい、

壊相(えそう)というのは

壊は破壊するのですから

分析ということ

そうして見て見れば

柱・梁などは自分の自相を守って

いるということです。

 

家一つとってみても

建っているといっても

よくよく見て見れば

この六相ということが

うまく融けあって

それぞれの働きの上に

成り立っているということです

 

菩薩行でも

この六相ということが説かれる

のですが、

一つの行でも独立している

ということではなく

一つが出来るということは

すべてが互いに関係し合い

成り立つということでしょう。

 

経文では

「いかんが同相

 同相に三種。

 一つには、

 二種無我を上上に証するが故に

 二つには、

 不住道清浄なるが故に

 三つには、

 彼の方便智の行に摂められて

 助菩提分法を満足するが故に」

 

と続いていくのですが

これから、その一つ一つの話が

展開していくのです。

なかなか難しく

頭にスーッと入ってきませんが

こうやって打ったり

ノートに書いたり読みかえしたり

何とか言葉を馴染ませていかねばと

読み込まなければ、

と思っております。

 

 

 

 

 

コメント
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