本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

『初不動』

2015-01-30 18:31:46 | 住職の活動日記

「不動」ということを考えて、…

一般には「不動産」ということが

頭に浮かびますが、

「不動明王」、「不動使者」ともいわれ

大日如来の智慧を現すと、

 

そのことを思いながら

護摩壇に向かう、

不動明王と対座する

 

初不動とあってお参りの方も多く、

護摩木もたくさん、

いつもより高く護摩木を組み上げる

炎もスーッと上がって

勢いを増してくる。

 

今年から崇正住職の発案で

お参りの方々を内拝していただき、

ご祈念の朱の護摩木を

それぞれが護摩炉に入れて、

身近にお不動さまを感じていただき

願いを込めて護摩の火に添えて

入れてもらいました。

 

外陣でお参りを見て拝むだけでなく

自分も参加して、護摩の熱気を感じ

炉に入れていただくのも

良かったのではないかと、

 

穏やかな天気に恵まれ

 

   

 

梅の蕾ももうしっかりと

膨らみ始めています。

 

   

 

私の好きなアジサイも

枯れ葉を突き破るように

新芽がにょっきりと顔を出しています。

 

四季の変化は変わっていきますが

いのちのハタラキは同じく

変わらずそのつとめを育んでいる

 

世のなかの姿は時代時代で

変化していきます。

そのような社会の情勢にも

動かないというのは

動かされないというのは

私たちの心の奥に眠っている

菩提心です。

不動明王の不動心というのは

この菩提心を表しているのでしょう。

 

燃え盛る炎を背にして、

この炎は激しく動いてやまない

世間の姿を象徴しているのでは、

その中にあって、目を見開き

憂いを持ったような眼を見開き

世の移りゆく姿を見つめている

その姿は「菩提心」を形で

表したものと思うのです。

 

怒りの表情ではなく、

形は童子形に作れ、とあります。

肩の線は柔らかで、

裸に近い姿でわずかな衣をまとい

世間の中にあって、

世間の姿をしつつも、

世間に染まない、動かない

菩提という不動の心を

表現しているように思えてなりません。

 

 

 

 

 

 

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