本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

今週の言葉 6/4~6/10 「 嫁ぐ子に 忘れずもたす 数珠一つ 」

2012-06-03 22:38:02 | 今週の言葉

        嫁ぐ子に

      忘れずもたす

        数珠一つ

 

 いま、私の周りでは婚約ラッシュです。

指輪とかウェディングドレス、お色直しとか式場  などなど、と  …

いろいろとありますが、

忘れがちなのが、 『 お数珠 』  です。

 

 いつまでも、子ども子どもと思っていましたのに、

もう早、 …    結婚という時期になってきました。

 

 子どもの小さいころのことはよく覚えているものです。

  ( 親というのは不思議なもので、

    子どもの一番かわいいときのことしか覚えていないようです。)

 

 西京極幼稚園での毎朝のお参り、

 

    「 われらはほとけの子どもなり

       うれしきときも かなしきときも

        みおやの袖にすがりなん

 

      われらはほとけの子どもなり

       おさなきときも おいたるときも

        みおやにかわらずつかえなん 」

 

と、歌っていた子どもも今度はお母さんになっていく、

幼稚園で沁みこんだこの歌のように、

今度は自分たちが、次ぎの子供たちに、

微かなことではありますが仏の種を植え付けていく番です。

 お数珠一つ、持っているということが

仏さまの子どもという証明のようにも思います。

 

 家庭を持って、いろいろと困難なこと苦しいこともあると思いますが

このお数珠一つが何かの支えになってくれればと思います。

 

 私たちも 「 行 」 に入ったとき、

頂いたお数珠がなんとか支えてくれたように思います。

 

 お数珠一つ、心の支えになって

これからの人生を乗り越えていってほしいと思います。

 

 

 

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本荘界隈は建設ラッシュ !!

2012-06-02 11:46:01 | 住職の活動日記

 先日から工事が始まったのですが、

お隣の 『 島田斎場  合掌殿 』  の新築工事が始まりました。

 町内会への説明会もあり、3階建ての 「 新合掌殿 」 が出来るそうです。

 

     

 

朝お参りしていると、この大きな機械が目に飛び込んできます。

20メートルほどの基礎を打ち込むということで、

まず、穴を開ける工事が始まっているようです。

 11月末には完成予定ということで、この新合掌殿が出来ると、

今までの合掌殿は解体され、そこには駐車場が出来るということです。

 

 そして、いつもお世話になっている

『 龍之介動物病院 』  も新しく生まれ変わるようです。

 

   

 

 今までの建物からは引越しも終わり、

今は仮診療所のほうで診察が始まっています。

 

   

 

 龍之介動物病院も最初の出発は、ここの場所でした。

   ( そのときからのお付き合いです。

     うちの猫ちゃんたちはとてもお世話になりました。)

それから、

 お隣の病院をリフォームされ、

それでも、老朽化してきたのでしょうか、

更なる、大きな発展を願って、新築工事に踏み切られたようです。

 

 今度の 『 龍之介動物病院 』  は  『 九州動物学院 』  も

一緒になり、24時間の診療体制をとられる、ということです。

たぶんとても大きなビルになると思います。

 

 それから、今年4月にオープンした、高齢者住宅施設

住宅型有料老人ホーム 『 マノリアル 本荘 』  も

 

   

 

そのお向かいさんにできています。

 

 本荘9町内も人口は減少気味ですが、

こういう施設が出来て賑やかになっていくことは何よりのことです。

 

  ( おおむね60歳以上 …  とあります、

    わたしも利用可能な射程距離です  

    部屋は18㎡ トイレは付いてるものの、

    起きて半畳    寝て一畳    のスペース  か !!

    近い将来、 …  このスペースに収まる

    ような生活にしなければ     ということかもしれません。)

 

 

 

 

 

 

 

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青が荒ぶる 金剛蔵王大権現

2012-06-01 22:01:59 | 住職の活動日記

 先日、金峯山寺にお邪魔して、

ご本尊 『 金剛蔵王大権現 』 をお参りして以来、

この仏様が気にかかっていました。

 名前の由来も不思議です。

「 蔵王 」  と書いて  ( ざおう ) ZAOU と読む、

普通に読めば ( ぞうおう ) ZOUOU  それが訛って、

( ざおう )  となったのでしょう。

 仏教に出てくる仏さまはほとんどが、インド由来の仏さまです。

ところが、この 「 金剛蔵王大権現 」 は日本発祥の仏様のようです。

 

 伝えるところによると、

『 役小角 』 ( えんのおづぬ )  が金峯山寺で衆生を守護する

仏を祈請したところ、最初は

「 釈迦如来 」 そして 「 千手観音 」 最後に 「 弥勒菩薩 」 が

現われた。

しかし、役小角は満足できず、さらに祈請したところ、

この 「 金剛蔵王大権現 」 が出現した、

これこそ、自分の意にかなう仏として 「 金峯山寺 」 に祭祀した、

ということです。

 ですから、蔵王堂の 「 金剛蔵王大権現 」 は

まさに、 『 青が荒ぶる 』  というように

そのお姿は7メートルもあり、全身真っ青で、

その怒りも頂点に達したように、私たちを見下ろしています。

 

 でも、わかったようでわからない ???

やおら、

 

  

 

という、本を引っ張り出してきて、読み進めてみました。

 私は醍醐派のお寺なのですが、恥ずかしいことながら、

修験のことは全く知らなかったのです。

 しかし、読んでみると実に面白い興味深いことが書いてあります。

 

そこで、私なりに気になった一文が、

『 和歌森太郎 』 氏の

 「 金剛蔵王権現の前身を執金剛神としながらも、

  そこに見られる 『 金剛 』 の文字に注目して、

  その背景に鉱山神の信仰があることを指摘している。」

また、 『 五来重 』 氏は

 「 金剛蔵王権現という語のうちには金峯山に埋蔵する

   金属を支配する王という意味があるのではないか。」

と、興味深いことを述べられています。

さらに、 『 宝田正道 』 氏は

 「 金峯山を黄金所成の地とする伝承に注目し、

   『 金峯山信仰の伝説とその思想的展開 』

  という論文を出しておられます。

 

そして、それに関連して、面白く思ったのは

『 石山寺 』  です。

 ちょうど、醍醐寺とは背中合わせのような位置関係にあるお寺で、

東寺の末寺になり、私のいる頃、

石山寺の座主 「 鷲尾隆輝 」 さんは東寺の長者を兼務しておられました。

この石山寺の本尊が 『 如意輪観音 』  で、

その脇時は 「 金剛蔵王権現 」  と  「 執金剛神 」  を

おまつりしてあります。

 

石山寺の開創は 「 良弁 」 ( ろうべん ) 、 で

また、大仏造立にあたり、大量の金の調達を良弁に命じた。

金峯山寺はその名の通り 「 金の山 」 と信じられていた。

良弁が祈ったら 「 金剛蔵王権現 」 のお告げで、

  『 金峯山の黄金は56億7千万年後に弥勒菩薩が現われて

    衆生を救ってくれる。

   そのために、その地を金で覆うために使うもので、

   大仏造立には使うことができない。

   近江の地 湖水の南に観音の現われたまう地がある、

   そこで祈れ、 …  ( この地が石山寺 )  』

そのお告げの通り、2年後に

陸奥から黄金が産出され、大仏造立が出来たということです。

そして、良弁は 「 東大寺 」  の最初の別当に任じられています。

 

 面白かったのは  『 金剛蔵王大権現 』  を中心にして、

金峯山寺  石山寺  醍醐寺  が繋がってきたことです。

 

 ざ~ としたことで、申し訳ないのですが、

なまっかじりながら、とてもおもしろく

さらに、探っていく興味を覚えました。

 

 

 

 

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