余田の臥龍梅
一足早い桜観賞の後は、国指定天然記念物の「余田臥龍梅」へ。案内によると、紅がく、白花、一重小輪の野生性の老樹であるこの臥龍梅は、室町時代のものと伝えられています。
天然記念物の指定時は、根元の周囲約5.5m、ここより四本の支幹を出していましたが、これらは老いて枯死。現在の独立している株は、以前四方に伸びていた枝が地面に着いた部分から生じた新株で、「飛梅」と呼ばれています。
全国でも大変珍しい姿のこの梅は、往事枝の張る姿が、まるで龍の臥す姿に似ていたことから臥龍梅と呼ばれ、親しまれていました。
かつて、この地は梅林と呼ばれるほどでありましたが、明治維新前、畑地にするため、中央の老樹一本だけを残して、他はいずれも伐採されたと案内されています。