いつもココロに太陽を!

~ Me Hana O Ka La I Ka Pu'uwai ~

ミシンがドック入り

2018-04-30 | 手作り作品
去年の暮れ、クリスマスパーティーに向けて、ハラウ仲間の衣装を縫っていたの。

クラスメイトに人気のNoaNoaのドレス。
手持ちの一枚をほどいて型紙を取り、
さらにワンサイズ小さめのを洋子ちゃんから借りて
「ほどくよ」と許可を得てさらに型紙を取り、
そうして2種類のサイズの型紙をゲットしました。

目標は暮れに行われるクリスマスパーティ
布地をみんなで決め、輸入して、その日を目指してワタシはお針子修行の日々でした。
(締め切りがある方がいいの、ワタシには)



できた衣装はハラウの皆さんにもすごく好評で、
グラデーションの色味と本家NoaNoaにもないような模様がとても素敵にできました。

そしてワタシの発明で



共布の腰ひもを用意してスカート丈をたくし上げることも提案しました。

下にはパニエをはき、スカートふっくら、ホルターネックも可愛い
このように快活な衣装になったことで、スカートの裾をひるがえし、ウリウリの曲も踊りましたよ

さて、本題です。

これら数枚の衣装を縫いながら、ミシンの調子が悪くてたまらない
調子が悪いのはもう数年前からわかっていて、それを騙し騙し使っていたのだけれど、
ここ暮れにきてすーーーごく不機嫌なのがよくわかる。



縫いあがった下糸なんてこんなにナミナミなんだもの
これじゃあ「縫いあがった」とは言えないでしょう?

「お願~い、頑張って~」と祈りながら
不機嫌になりにくいように速度を落として、一針ずつチク・チク・チク…と。
(写真は裏からも再度縫っているところ)

NoaNoaの衣装は直線距離が長いのに、一針ずつのチクチク縫いでは、どれだけ時間がかかっちゃうのぉ
ほんとに精も根気も使い果たしました。

それでも何とか、目に見えるところは美しく、スロー速度で縫って人数分仕上げ、とうとうミシンは病院送りだっ!



ワタシのミシン、結婚する時に買ったもので、もう25年のパートナーになります。
パートナーと呼ぶにふさわしいほど、大事な大事な存在です。

数年前、お友達のナオエちゃんがやはりミシンが不調になり「買い替え」るかを悩んだことがありました。
相談を受けたワタシ。

昨今、手芸屋さんの店頭には19,800・29,800なんていうプライスのミシンが出ています。
通販番組でも
「このお値段でジーンズも縫えます!」
やってますよね。

「買い替えた方がいいのかなぁ」
「直したほうがいいのかなぁ」
「Marchちゃんだったらどうするー?」

ワタシの気持ちはひとつでした。
「直せるなら直したほうがいい」

部品がないとか、物理的理由があるならまだしも、
ワタシやナオエちゃんのミシンは今では骨董にも近い素晴らしい名機
(最近売られているミシンとは比べ物にならない頑丈な造りだそうです)

「お直し代が、新品ミシンより高くついても、今のミシンを手放すのはもったいなさ過ぎるよ」

そうしてナオエちゃんは3万とちょっとの修理代で、今もそのミシンを使っています。


あぁー、ワタシのミシンも25年。
ここまでトラブルなしだったのが奇跡に近いんだわ。
ここは迷わず、ドックに入れてあげなきゃ。

ワタシは駅前のミシン屋さんに相談に行きました。

候補1:ネット上で品名や型番、故障箇所を伝え、修理可能なら梱包用の箱が送られてくるネットの修理屋さん。
    ナオエちゃんは結果これを使い、3万ちょっとの修理(送料)代。
候補2:駅前のミシン屋さん。こちらも結局メーカーに引き渡す中継をしてくれるだけなので、
    送料込みで3万円ちょい。

3万円かぁ。しかもだいぶ長いことかかるなぁ。
季節が暮れだったので、お正月をドックで過ごすことになりそうです。
(もちろん急いで縫うものなどなかったけれど)

あそこにもう一店舗あるわ。
ダメ元で聞いてこよう。

さっきの〈候補2〉のお店の女性には、ミシンの購入年と品番、症状をいろいろと伝えましたが、
しょせん中継するだけなので、メモを取りそれをメーカーに伝え、回答は後日…と言った感じ。

ところが〈候補3〉のお店!

候補3:同じく駅前のミシン屋さん。

店内に所狭しと並ぶ新旧ミシンたち。
出てきたのはおじさん。

「ミシン?壊れちゃったの?いつのやつ?どこの?」

「えっと、1993年に買ったブラザーの…」

「1993年じゃ、ラフィーネかい?」

「そうです!そうです!ラフィーネです!」



・・・すごくない?

「今から25年前の家庭用ブラザー製だとラフィーネかい」と言えちゃうんだよ
素敵すぎます。

知識に恋するとはこのことね
たったこの一言で、このおじさんにならとワタシ思わずブラのホックはずしそうになりました

「ふんふん。あーなるほど。じゃ、早く持っておいで。年内に直してあげるよ」

「え?ここで直されるんですか?ご主人が?」

「うん、部品裏にあるからね。症状を聞いてると直せそうだ。」

素敵すぎます~!

「ついでにオーバーホールもしておくかい?機械の中あけて掃除しておく?」

「その方がいいですよね、なにしろ25年間、目に見える綿ぼこりしか取ってあげたことなくて」

「そうだな。機械に油さしたり、ネジ締めたりしておくよ。だいぶ使ったのかい?」

「だいぶなんて、だいぶなんて。もう、商売かってぐらい使ってきました」

「そう。いい機械だもんな。昔のは本当にいい機械なんだよ」


うるうる

ワタシの結婚生活を全部見てきたようなミシン。
喧嘩した夜も、眠くてつらい時も、飽き飽きするようなパウスカートの直線も、文句ひとつ言わずに働いてくれたね。
うちの子、いい機械なんだって
今のミシンじゃ、こんな使い方したらすぐにモーターが焼き付いちゃうらしい。


そうして、さすがに自転車では運べないのでモアイ君に頼み、後日ミシンを届けました。



「下糸がこうなったり、ボビンが飛び上がったりするんですぅ」

症状を伝えたら「ふんふん」とずらしたメガネのすき間から水平ガマを見たりして

「はい、わかった。大丈夫だ」

そして出してくれた見積もりは
部品
修理代
オーバーホール
全部込みで2万円とちょっとでした。

まごころ価格~

「出来たら電話するから取りにおいでね

「はいはい!来ます!」

急ぐ用事はないけれど、あちらが年内に、と言ってくれているのならこちらも年内に取りにうかがいますとも!



これが問題の種だった水平ガマ。
交換したものを一緒に添付してくれました。

何ヵ所も穴が開いてるのがわかる。
少し曲がった針をそのまま使ったり、徐々にストッパーが緩んだことで、行く必要のないところまで回転してしまい、
針が刺さったりしてきたんだって。




静電気やら布のインクやらで汚かった表面も新品同様にピカピカになって、
何より驚いたのが…音が静か

知らず知らずにモーターが悲鳴を上げていたんだね。

モアイ君が「夜中のミシンはうるさくてたまらん」と言うから、
下にゴムマットを敷いたりといろいろしてきたけれど、
オーバーホールしてもらったら、こんないい子になっちゃった

あと何年。
ワタシの目が先にくたばるか、ラフィーネが先か。

思いがけず心のこもったドックに会えて、すごくありがたい思いをしました。
ネット修理やメーカー修理ではこうはいかなかっただろうな。

町の修理屋さん、万歳!


5 コメント

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早速… (中村 亜希子)
2018-08-22 22:39:51
今日、手芸のドリームでシンプルで裾がフレアーのゆったりとしたワンピースの型紙を見つけました。私は身幅が結構あって、補正をしないといけない型紙しか無いのではと思っていたのですが、私サイズがありました!本当にシンプルな形なので、片方の袖にフリルを付けてみたいなぁと思っています。生地選びも楽しみです!
また素敵なお衣装楽しみにしてます!!!
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楽しみにしています (march)
2018-08-21 23:36:30
型紙、一番簡単なのは市販の「型紙本」を買われることだと思いますよ。
実物をほどいて型紙を取るのは、どうしてもそれと同じ形の衣装が欲しいからで、実際にはそんなことをする人はなかなかいません(^^;)
ワタシは物欲に執念深いのでしょうね(笑)

型紙本の衣装の形が少しダサくても(ダサいのが多いです)、ウエストを絞ってダーツを入れるようにしたり、裾のボリュームを増やしたりと、工夫すればいかようにも垢抜けます。

お仲間のサイズSMLにも対応してくれているし、作り方の手順も載っている。
ぜひ市販の型紙本も一度立ち読みなさってみてください。
背だけ高くてSサイズ…なんていう方もいたりしますから、型紙作りは本当に苦労するんですよね…

Noanoaはともかく、もっと簡単な形のでしたらきっとできますよ。
お仲間と相談して、いいお衣装に巡り合えますように。

琵琶湖フェスも頑張ってくださいね。
私もあさってひとつ本番が控えています。
明日はアイロンがけと自主練しなくっちゃ!
夏はお互い忙しいですわね(笑)
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ありがとうございました。 (中村 亜希子)
2018-08-21 14:42:29
お返事ありがとうございました。
型紙を取る…自分に出来るかとても不安ですが、少しづつチャレンジしてみたいと思います。
ユニクロのシャツの様にギャザーを入れながら縫うのは難易度が高そうなので、もう少し自分の出来そうなワンピースの型紙になりそうな物を探そうと思います。
突然の質問に丁寧なお返事を頂き、本当にありがとうございました。
また教えて頂けるとのこと、とても心強いです。
頑張ってみます!
返信する
こんにちは! (march)
2018-08-21 12:29:37
中村様

初めまして。
こんなつたないブログをお目にとめていただき恐縮です。

Noanoaのムウムウ、形がとても素敵ですよね。
さらに、使った生地のグラデーションがとても良く、私たちも気に入っている一枚です。
中村さんにもステキに映ったんなら嬉しい限りです。

お仲間の中に、ハワイで売っている(最近はハワイアンイベントに出店もされているようです)Noanoaのジンジャーを持っていらっしゃる方はいませんか?
いらっしゃればその実物を見てみると、手順がわかると思うのですが・・・

ワタシは実際に現物をほどいて型紙を作りました。
衣装類は、縫うのは容易くてもそのデザイン(型紙)を手に入れるのが本当に大変ですよねー

ここで提案です。
少し、周囲にアンテナを張ってみてください。衣装の題材になるテキスタイルならこの季節あふれていますよ。
例えば、お安いしまむらなどでも、可愛いブラウスやサンドレス(死語?)があると思います。
もちろん本屋さんでムウムウ型紙の本を買うのも一案です。

試しに検索したところではユニクロの『ソフトコットンギャザーブラウス(7分袖)』。
これは私の作ったNoanoaによく似ていますね。
出費1,990円で実物を一枚購入し、これの袖なしの型紙を取れるかどうか。(ほどかないと無理です)
型紙をゲットするにはそれができるかどうかにかかってきます。
ほどいて、ギャザーも全部アイロンで広げ、どれくらいの布がこの何センチの襟元に集約されているのか・・・
そんな勇気が必要です。
(でも、ほどいたものは必ず元に戻せますよ。同じように縫い戻せばよいだけです)

さらにはサークル人数分、縫える人がいるのかどうか?
ご覧のようにこの形は襟のところにギャザーがあり、丸い衿でそのギャザー(身頃の)を挟み込みながら縫わないとなりません。
ミシンの不得意な方には少し厳しいと思うんですよね。
だとしたら私が人数分縫う!と思えるかどうかもかかってきます。

この形に限らず、前述したしまむらなどのピンとこないノースリーブのブラウスでも、それを素敵なハワイアンファブリックで、しかも丈を長くしてフレアーをたくさん取ったところを想像してみてください。
「これ使える!」というものがあると思います。

ムウムウの型紙の本も、その布(柄)が自分の好みでないとついスルーしがちですが、ファブリックの力でいくらでも素敵にできます。そこがセンスの見せ所です!
見本に半袖がついているなら袖を取ったところも想像してみてください。
ワタシはフラの衣装は原則袖なしが好きで、仲間もみんなそうなので、半袖ムウムウの袖を取った図はいつも頭の中で考えます(袖は縫うのも面倒ですし)。

長くなりました。
このNoanoaの型紙をお貸しすることはできないのですが、先ほどのユニクロのブラウス等、もし手に入り、型紙をお作りになる勇気が出ましたら、いつでもまたご連絡ください。
脇の下から裾までの長さ、裾のフレアーのボリューム、襟のつけ方、ご相談に乗ります。
まずはご自分の足で、型紙になりそうな題材を探してみたらいかがでしょうか?

気楽なパーティなら一着に2万円なんてかけなくても、工夫次第でいかようにも安く仕上がりますよね。(琵琶湖フェスではそうはいかなくても)
私も中村さんに同感の部類です。
先生が衣装をお安く仕上げることに協力的な方なら、気の置けない仲間たちで工夫されて、今後も楽しくフラライフを送って行けたらいいと思います。

頑張ってみてください
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ワンピースがとても素敵です。 (中村 亜希子)
2018-08-20 23:13:34
はじめまして。
時々 ブログを拝見しております。
私たちのフラサークルは今年の2月から活動を始めた出来たばかりのサークルです。
もちろんお揃いのドレスも無く、来月15日のBIWAKOハワイアン フェスティバルに出る事になり、衣装、アドーメンツで2万円強掛かりました。
12月に教えて下さっている先生のハラウの忘年会に出席する予定なのですが、今年また同じぐらいの出費をドレス代に掛けるのは難しい現状です。
私は得意では無いのですが、お裁縫は苦ではありません。
もし可能であれば、この記事にされているワンピースの作り方を教えて頂くことは出来ないでしょうか?
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