どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

話3題

2012-07-12 03:35:57 | インポート
レバッジ、つまり梃子だ。経済用語では少ない資本で大きなお金を動かす仕組みだ。解りやすいのは、先物取り引き、証拠金の10倍のお金が動かせれる。株のカラ売りもそうだ。

関係が無さそうに思われるかもしれないが、現在のEUなんかでも不気味にこのレバッジがマイナスに効きはじめている。ギリシャの粉飾決済からはじまったこの騒動だが、ポルトガル・スペイン・イタリアと飛び火して、フランスの国債が格下げになるやら、イギリスが必至に自国の国債を守っていたりと続いている。毎月のようにEU首脳会議が開かれ、各国の国内政治はどうなるのだろうかと不思議に思うほどだ。
だがここに梃子の支点になる問題が浮上している。LIBOR疑惑だ。ロンドン銀行間取引、つまりイギリスの銀行間での貸し出し金利の最低と最高をのぞいた残った金利の平均を指標とするものだ。公定歩合と並ぶ金利指標だ。
ただこの指標だが、あくまでも平均値である。大きいとはいえ一つの銀行の操作で平均値を操作できない。バークレイ銀行に捜査がはいっているが、今後の進展次第ではEUの今後を揺るがす事態になる。
なぜかと言えば、現在のEUの対策が銀行の保護にあるからだ。ロンドンはユーロに参加していないとはいえ、かなり影響する。そして同様な動きは、ヨーロッパ銀行間取引や、東京銀行間取引にもあると言われている。
つまり世界各国で、銀行間取引金利を操作していたのではないのかと、疑問が起きている。ロンドンに関してはイングランド銀行の関与さえ疑われている。
この状況で、次の記事。


【ジュネーブ時事】国際労働機関(ILO)は11日公表したユーロ圏の雇用情勢に関する報告書で、深刻化する雇用問題に早急に対処しなければ、2016年までに新たに450万人が失業すると予測した。緊縮財政を重視した政策を見直した上で、雇用を生む成長を促すには金融システムを改善することが不可欠としている。
 失業者数は今年4月時点で1740万人、失業率は11%に達したと指摘。若年層に限ると22%となり、イタリアやポルトガルでは30%、ギリシャとポルトガルでは50%をそれぞれ超えるなど、特に南欧で深刻化している。
 報告書は、ユーロ圏では域内総生産(GDP)の1%の投資が、2年間で140万人の雇用を創出する効果をもたらしたと説明。各国は経済成長につながる投資を通じ、雇用を確保すべきだと訴えた。
 



LIBOR疑惑は織り込んでいない話しだ。
そしてこのヨーロッパの騒動で、中国が失速している。もともとバブルだった経済を引き締めた所にこの騒動。インドもそう。ブラジルもそう。オーストラリアだけが安定している。
そこに来てアメリカの雇用統計がイマイチだ。世界経済が失速するかどうかと言う状況で、LIBOR疑惑がどう動くか今後の注目だ。



さて次の話題だが、大津市のいじめ事件だ。この事件が事件たるゆえんは、教育委員会が調査して来た事を隠していたのがバレたという事。出て来た内容のひどいことひどいこと。
そのそも市長が教育委員会に、発表を3時間かけて説得したと言う時点で問題の深刻さが伺える。
実は同様な問題に、石巻市大川小学校、あの震災で児童・教職員84名が亡くなった痛ましい事故だが、密かに事件化している。いくつかの報告の食い違いから、どうも教育委員会が何らかに指示を出しているのではないのかという疑念だ。これがどんどん濃厚になって来ている。
以前このブログで、NHKの大川小学校の生き残りの子供のインタビューについて違和感があると言っていたと思う。あの時に感じた違和感が、やはりそうだったのか、そういった気分だ。



最後がやっぱり原発だ。あの事故の際に隠していた事が余りにも多すぎて今日に至っている。これは事例すらも上げる必要がないだろう。危険性に対しての防御や対策の説明も全くない、秘密の世界だったからだ。まあリアルにテロを起こされたら大変な施設でもある。だから秘密は解るのだが、問題はそこに安住したと言う事だ。



さて今回の三題は、よくある話しだ。保身に回った人たちが、何にも考えずにやってしまった事だ。ただ自分の立場を全く理解していないから、こんなことが起きる。
実際芸能界では、あっさり発表してあっという間に問題を解決している。
LIBOR疑惑については、このままでは尾を引くどころではない。世界の金利動向の指標だったからだ。この指標で影響するお金は、2京円?だったか。ハ!と言う金額だ。
守るものを間違っている。なぜそうなるのかは人のなせる業なのだが、私の中ではこの三題は全部同じ問題だ。
レバッジが効いている。初動の問題がすべてを決定している。

PS:相変わらずいい加減な記事だが、LIBOR疑惑については恐ろしく不安を感じる。革命と言う言葉が近く感じる。この状況は、あの第2時世界大戦前のあの状況が懐かしく思う。

追記
確かにLIBOR疑惑については全く別格の問題がある。
ここで貨幣の信用と言うのが何かと言う事になる。物々交換の時代から、ある程度広域化した貿易が行われるようになって取引基準が求められた。その際普遍性があったのが貴金属の金だった。しかし金は直接食べれるものではない。食物と交換できると言う信用があったから、流通できた。しかし世界の物流量が増大するにつれ、貨幣として使える金の量が少なくなった。
一旦整理すると、物々交換から金を媒介した取引には、金に普遍的価値があると言う信用に基づいている。
ここまでは、ある意味物々交換の世界だ。ただそれにしても金を運ぶのは大変だ。そこで証書取引が行われる。これが紙幣のはじまりだ。この証書を発行できるのはやはり銀行など資本の裏付けのある所ところが担当する。
ロスチャイルド銀行などは国際取引が出来たので、証書の流通役にもなった。
さてなまくらな知識で話していてもしょうがない。問題は信用だ。
信用創造と言う言葉がかつての金融界であった。信用は積み重ねで生まれるものだ。創造とはどういった事なのだろうか。単純なのは担保の土地の値上がりだ。これを予測して信用枠を増やす、そういった所。信用を創造したと言う事で合理的だが失敗したのがサブプライムローンの証券化だ。家を買う個人がいて、そのローンをまとめて証券化して別な人に売る。つまり銀行が媒介人の役割になっているからこそ家を買った個人に対する信用を付加できる。だって銀行は手数料以外はいっさいタッチしていないのだ。信用が増えれば銀行からローンを組み、家の資産価値を高める努力を個人はする。ちなみにアメリカでの日曜大工と言うのは家の資産価値を維持する努力だと考えて欲しい。
個人の住宅だったらまだ簡単に話しが出来る。問題は国債だ。
物々交換から紙幣による信用決済を保証しているのが国家だ。
さてこの後は、国家が信用を使って紙幣をすりまくるとかそういった古典的な話しは無い。
LIBOR疑惑は国家を超えた信用問題になる。
信用創造の根拠が無意味であった。
その問題が今後どう不良債権になるのか、世界的な、解決できるのか、不思議だ。