大飯・志賀原発の、活断層疑惑が浮上している。
その前に、日本の原発で活断層が近くに無い原発なんか無い。ただ真上にあるかも知れないというのは、ちょっと珍しいと思う。もちろん他にも疑惑たっぷりの原発が一杯ある。
そこで活断層と言うものはどういったものなのか。まず定義がある。新生代第4紀以降動いたもの、とういうものだ。258万8000年以降に動いたものを指す。とはいえこれではあまりにも範囲が広すぎる。そこで地形やボーリング調査、古文書を見ながらこれは活断層だと決めている。もっとも大切なのはトレンチ調査。その活断層面を掘り込んで断層そのものを観察する。これは費用と労力がかかる。
まあそこから活断層は、断層の動きから年間どの程度動くかで、AA/A/B/Cと分類されている。AAは平均変位速度が10m/1000年以上、Aは平均変位速度が1m/1000年以上10m/1000年未満、Bは平均変位速度が10cm/1000年以上1m/1000年未満、Cは平均変位速度が10cm/1000年未満と分けられている。ちょっとおおざっぱな分類だ。例えば阪神・淡路大震災を引き起こした野島断層は、B級活断層だったがB級上限で確実にA級の断層だった。なにしろ中央構造線のすぐそばなのだ。
なんで調査が進まなかったのかと言えば、簡単。大都市圏で権利が複雑すぎて、本当は活断層の巣なのに調べる事が出来なかったからだ。
地震と活断層では、定期的に来る地震はAA活断層だ。代表が今回の東日本大震災のようなプレート型だ。そのプレートに動きと合わせてA級もかなり調べられている。
問題なのは、B級C級だ。単純に1メートル変異するだけの力を蓄えて地震を起こすとすれば、最短でB級は1000年位一度、C級最短で1万年に一度となる。めまいがするような時間になる。こうなってくると、活動を終了している断層なのかどうかはっきりしなくなってくる。
例えば東北の背骨の奥羽山脈は、巨大な活断層だ。なのでその周辺には南北にB級活断層がある。北上川もその一つと疑う事が出来るが、活動を終了したものだとも考えられる。津軽海峡も活断層の巣だ。だから北海道と本州が分断されている。津軽半島と下北半島を分ける海峡もそうだ。だが海底なので調べるには限界がある。
活断層はいつ動くか解らない。あと1万年大丈夫かもしれないし明日かもしれない。ただB・C級はエネルギーが小さい。なので少し離れると問題は少なくなる。真上はさすがにヤバイと判断できる。これが活断層の上に原発を作るなと言う意味になる。
ちょっとここで阪神・淡路大震災の野島断層だが、これだけが動いた訳ではない。神戸市内を東西に走る断層も動いていたと記憶している。今回の東日本大震災で、活断層が動きやすくなったと考えられている。ただこれでどの程度の事になるのかは、本当の所、誰にも解らない。
実は大飯・志賀原発でこの話題が出るのが不思議だ。この立地のために絶対トレンチ調査をしているはずなのだ。しかも活断層が続いていると疑わしい所を何カ所か掘っているはずなのだ。とりあえずこの二つの原発は建設のためにそこを掘っている訳だ。確実に一カ所はやっているはずだ。
活断層の上に原発を作っても、地震が起こらない可能性はとても大きい。これは強調しよう。1万年単位だ。しかし起きた場合の被害は大きいと予想される。
強烈なベネフィットの話しだ。
さて大飯原発ではトレンチ調査らしい写真が発表されていた。調査はされて来た。しかし今どうして活断層かもしれないと疑惑が上がっているのだろうか。まず調査された当時より、現在は科学が進み昔より判別しやすくなったというのがある。次が御用学者に対する疑問だ。これは大きい。とはいっても活断層かどうかと言うのは実は定義が曖昧だ。断層として動いた跡があるとして、活断層かどうかは、予想は出来るだろう。だが本当にはっきりするためには動かないと解らない。ここに恣意的な判断があった可能性はある。1万年に一度動くかどうかと言うのは、人類に取っては無い事と同じだ。そう判断してもおかしくはない。
さて私が、だから大飯・志賀原発が安全だと考えているかと言えば、全く違う。断層が無い事を前提に立てられているからだ。ある意味女川原発のようにすぐそばにAA活断層があり、つまりは未知の小さい活断層があるかもしれない事を前提にした原子炉の方がまだマシだ。
この日本で活断層が無い事を前提にしている、ここが間違っている。
ただそれでその断層が動くかどうかと言うのはある意味賭けだ。原発の建設が進んだ時代、みんなそこに賭けたのだ。もちろん建設推進の人たちばかりだが。
今現在どちらに賭けるか、だ。私は廃炉になるまでの間、この二つの発電所の活断層が動かない方に賭ける。だが活断層がある事を前提にした改修を行わない限りは動かしてはいけない。最も重要なのは、制御棒が直下型地震に対して瞬間的に落ちるシステムだ。今の状態では遅すぎる。そして冷却系統の絶対的な安全性、ベントのシステム、全電源喪失が全くない。そういった事が出来ないようなら、廃炉は決定だ。
実はこの条件は、日本の原発すべてに当てはまる。
その前に、日本の原発で活断層が近くに無い原発なんか無い。ただ真上にあるかも知れないというのは、ちょっと珍しいと思う。もちろん他にも疑惑たっぷりの原発が一杯ある。
そこで活断層と言うものはどういったものなのか。まず定義がある。新生代第4紀以降動いたもの、とういうものだ。258万8000年以降に動いたものを指す。とはいえこれではあまりにも範囲が広すぎる。そこで地形やボーリング調査、古文書を見ながらこれは活断層だと決めている。もっとも大切なのはトレンチ調査。その活断層面を掘り込んで断層そのものを観察する。これは費用と労力がかかる。
まあそこから活断層は、断層の動きから年間どの程度動くかで、AA/A/B/Cと分類されている。AAは平均変位速度が10m/1000年以上、Aは平均変位速度が1m/1000年以上10m/1000年未満、Bは平均変位速度が10cm/1000年以上1m/1000年未満、Cは平均変位速度が10cm/1000年未満と分けられている。ちょっとおおざっぱな分類だ。例えば阪神・淡路大震災を引き起こした野島断層は、B級活断層だったがB級上限で確実にA級の断層だった。なにしろ中央構造線のすぐそばなのだ。
なんで調査が進まなかったのかと言えば、簡単。大都市圏で権利が複雑すぎて、本当は活断層の巣なのに調べる事が出来なかったからだ。
地震と活断層では、定期的に来る地震はAA活断層だ。代表が今回の東日本大震災のようなプレート型だ。そのプレートに動きと合わせてA級もかなり調べられている。
問題なのは、B級C級だ。単純に1メートル変異するだけの力を蓄えて地震を起こすとすれば、最短でB級は1000年位一度、C級最短で1万年に一度となる。めまいがするような時間になる。こうなってくると、活動を終了している断層なのかどうかはっきりしなくなってくる。
例えば東北の背骨の奥羽山脈は、巨大な活断層だ。なのでその周辺には南北にB級活断層がある。北上川もその一つと疑う事が出来るが、活動を終了したものだとも考えられる。津軽海峡も活断層の巣だ。だから北海道と本州が分断されている。津軽半島と下北半島を分ける海峡もそうだ。だが海底なので調べるには限界がある。
活断層はいつ動くか解らない。あと1万年大丈夫かもしれないし明日かもしれない。ただB・C級はエネルギーが小さい。なので少し離れると問題は少なくなる。真上はさすがにヤバイと判断できる。これが活断層の上に原発を作るなと言う意味になる。
ちょっとここで阪神・淡路大震災の野島断層だが、これだけが動いた訳ではない。神戸市内を東西に走る断層も動いていたと記憶している。今回の東日本大震災で、活断層が動きやすくなったと考えられている。ただこれでどの程度の事になるのかは、本当の所、誰にも解らない。
実は大飯・志賀原発でこの話題が出るのが不思議だ。この立地のために絶対トレンチ調査をしているはずなのだ。しかも活断層が続いていると疑わしい所を何カ所か掘っているはずなのだ。とりあえずこの二つの原発は建設のためにそこを掘っている訳だ。確実に一カ所はやっているはずだ。
活断層の上に原発を作っても、地震が起こらない可能性はとても大きい。これは強調しよう。1万年単位だ。しかし起きた場合の被害は大きいと予想される。
強烈なベネフィットの話しだ。
さて大飯原発ではトレンチ調査らしい写真が発表されていた。調査はされて来た。しかし今どうして活断層かもしれないと疑惑が上がっているのだろうか。まず調査された当時より、現在は科学が進み昔より判別しやすくなったというのがある。次が御用学者に対する疑問だ。これは大きい。とはいっても活断層かどうかと言うのは実は定義が曖昧だ。断層として動いた跡があるとして、活断層かどうかは、予想は出来るだろう。だが本当にはっきりするためには動かないと解らない。ここに恣意的な判断があった可能性はある。1万年に一度動くかどうかと言うのは、人類に取っては無い事と同じだ。そう判断してもおかしくはない。
さて私が、だから大飯・志賀原発が安全だと考えているかと言えば、全く違う。断層が無い事を前提に立てられているからだ。ある意味女川原発のようにすぐそばにAA活断層があり、つまりは未知の小さい活断層があるかもしれない事を前提にした原子炉の方がまだマシだ。
この日本で活断層が無い事を前提にしている、ここが間違っている。
ただそれでその断層が動くかどうかと言うのはある意味賭けだ。原発の建設が進んだ時代、みんなそこに賭けたのだ。もちろん建設推進の人たちばかりだが。
今現在どちらに賭けるか、だ。私は廃炉になるまでの間、この二つの発電所の活断層が動かない方に賭ける。だが活断層がある事を前提にした改修を行わない限りは動かしてはいけない。最も重要なのは、制御棒が直下型地震に対して瞬間的に落ちるシステムだ。今の状態では遅すぎる。そして冷却系統の絶対的な安全性、ベントのシステム、全電源喪失が全くない。そういった事が出来ないようなら、廃炉は決定だ。
実はこの条件は、日本の原発すべてに当てはまる。