どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

岩手大学ののらねこ・春です

2013-05-03 16:34:12 | インポート
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まずは天信系。この店が閉まってから日が経っているが、どうも店を閉めただけではなく引っ越したのか人気がない。猫の餌はどうなっているのかよくわからないが、少なくなったようだ。以前は出汁をとった煮干しなり、それなりの量が出ていたが、痩せていた猫が更に痩せたように感じる。


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今日確認したのは7匹。少し離れた所に移動すると4匹もついて来た。たまたまカメラのレンズを地面においたら一気に群がった。餌と間違っているらしい。下位群が飢えているのは確かだ。
以前より人に頼るようになって来たのは悪い事ではない。そこから人に慣れてどこかで飼われるようになればいい。人に慣れていなければ、誰も飼いたくとも飼えない。だが餓えの結果そうなったと言うのは、良い事ではない。

しかしだ、どう見ても3匹の腹が怪しい。妊娠している可能性がある。そのうち2匹は確実に妊娠している。


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農学部の野良猫は、現在推定3匹。このうち1匹が妊娠している可能性がある。先日腹をタフタフさせて歩いていたから、出産した可能性もある。


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比較的人に慣れているトラだが、かなり近づく事が出来た。この子は先日子供6人に「ネコちゃん!ネコちゃん」と思いっきり追いかけ回されていた。そのせいか子供の笑い声が遠くから響いて来たら、突然起きだして逃げてしまった。


さて今後どうなるのか。


猪瀬直樹東京都知事のNYT発言

2013-05-03 03:38:24 | インポート
猪瀬直樹東京都知事がニューヨークタイムズのインタビューで、かなり乱暴な発言があったと話題になっている。NYTの記事は現代ビジネスに翻訳が出ている。イスラムは喧嘩ばかりしている、とか、若者は多いが長生き出来る社会じゃない、みたいな事を話したようだ。これに対して批判が出たが、当初は猪瀬知事はNYTに対して抗議を見せていたがなぜか、国際オリンピック委員会に招致ルールを遵守する誓約書を出し、トルコに謝った。多分オリンピック委員会から早速譴責書が来たのだろう。トルコは大人の対応で、気にしないとした。しかしこの記事がウオールストリートジャーナルと言うのも面白い事だ。アメリカでは相当話題になっていると言うことだ。


さすがは石原氏の愛弟子だけあって、暴言もなかなかなものだ。過去にも結構暴言があるようだが、石原氏の影で目立たなかっただけのようだ。ただここで揶揄するような記事を書こうと思っていたのだが。別な事を思い出している。


昔NHKでライトマンの仕事をしていた時、京都NHKから、古都1000年の番組を作るから、各「小京都」と言われる街の首長にインタビューをとるという依頼があった。盛岡の当時の市長は京都大学出身、最高の配役だ。ただ担当記者はあまり乗り気ではなかった。それでもインタビューの趣旨説明とかは先に秘書に伝えていたし、インタビュー冒頭で京都1000年記念の特集番組で「みちのくの小京都」と言われる盛岡ですが、本家京都に伝えたい事をお願いします、と趣旨説明はもう一度やった。誰もが解ると思うのだが、「お祝いのコメント」を求めたのだ。それがだ、京都は発展の可能性が無く、古いものを大切にするのも良いが、もはや新しい都市を建設しなければ行けない。そう言い出したのだ。当時盛岡の西南開発を押し進めていた市長だったからそうなったのだろうが、これには一同あぜんとした。
インタビューの記者が手を変え品を替えをしてももうだめだった。20分を超えるインタビューだったが、終わった時には私ですら途方に暮れた。このままこのインタビューはなかった事にして、京都に転送するのを止めようかともクルーで話し合ったが、やはり京都に送られてその後はどうなったか解らない。


4期当選の絶頂期だった市長だ。確かに彼にとっての政治イシューは西南開発であって、他の都市の事なんてどうでも良かったのだろう。もしかすると京都時代、東北人と言う事で嫌な思いをして来たのかもしれない。その上全国市長会議とかで京都市長と対等であっていたりするのもあるのかもしれない。

もちろんインタビュアーの問題はあった。外堀から埋めてゆけば良かった話しを直接言い出したのは良くない。「大学時代の思い出を聞かせてください」からはじめてゆけば、もう少しニュアンスの違う発言になったかもしれない。

ただ一番大きいのは、このこの番組が流れるのは京都のみで、あっても関西地方のみ、全国で流れる事はなかったと言う事だ。これを先に伝えていたのだがこれが裏目に出たと思う。地元の有権者に伝わらないと考えれば、何でも言いたい放題になってしまう。
実際私らクルーが暗澹とした気分になったのは、これが盛岡市民に知られると相当ヤバいということだった。ウチの市長ってこんなにバカなんだ、京大出身ってウソだったのか?というほど酷かったのだ。

この例もそうだが、著名政治家の演説で暴言が出るのもたいてい遊説先で、地元の有権者に対しての演説の時にはそうそうでないものだ。地元で出る場合は、懇談会とかの完全身内の席で出てくる。だからリークの形で問題になる。最近こういった例が増えているように感じる。


私がこの猪瀬知事の発言に思うのも、これと同じだ。さすがにNYTが来たからと言って舞い上がる人ではないと思うが、アメリカのみで伝わると暗に考えていたのだろう。そしてアメリカのみでどう反応するのかを計算出来る人だ。だが自分の政治イシューと少しズレた事を聞かれて、思いっきりボロを出したのだ。
おまけにNYTのジャーナリストは一流だ。雑談とはいっても、トルコをどう思うかと聞いた答えが、「喧嘩ばっかりしている」だったら、これは食いつくしかない。その後の質問でどんどんボロを出してゆく。

そう、日本の政治家にはこういった人が多い。立場で物を考え行動するのに長けているが、そこから先の哲学が薄い人が多い。本来は個人があってそれが政治家になっているはずなのに、権力を使える立場で技術を磨いた人が優秀な政治家となる。実は世襲政治家が有利なのは、技術の継承があるからだ。とはいえ麻生太郎氏の発言等、そういった技術が継承されていない例が多すぎるように感じる。


立派な立場が、思わぬ結果を生んだ例だろう。

日本の政治家の哲学は、宗教的だと思う。そこが面白い所なのだが、この場合はあまり良い方向にはなっていないように感じる。


さて私が、「喧嘩ばかりをしている」という事と「長生き」をあわせてNYTのインタビューに答えるとすればどうするだろうか。



「イスタンブールですか。とても美しい街ですし、東西の交流点としての意味も大きいですね。歴史もとても古く東京より古い都市です。でも東京と比べればインフラが弱いですね。
イスラム圏ではじめてのオリンピックと言う意味も解りますが、東京都で以前オリンピックを開催した時にイスラム・ユダヤ問題でかなり苦労した経験があります。イラク・シリアと政情がどうなるのか解らない所もありますし、やはり安定している地域の方が良いのではないのでしょうか。国内にクルド人問題もありますし、テロ対策が大変になる可能性もあります。もちろんトルコ政府が努力すると思いますが、人権問題も過去に取りざたされているのが気になります。
アジアも不安定と思われるかもしれません。しかし日韓共催のサッカーワールドカップや北京オリンピックも平和の象徴です。問題はあります。でも克服出来ない問題ではありません。


日本は老いた国であって、トルコにかなわないと言う言葉も聞きますが、オリンピックは都市開催なのであまり意味がないように思います。東京都は地方からの若年層の移動が大きく、都市としては健全な成長をしています。
ただトルコの若者の勢いは頼もしいと思います。彼らが次の社会を築き、更に新しいトルコを作れるのではないのでしょうか。その時に日本のような安定したシステムになる事を期待します。
東京都は安全・安心の世界でも最高の都市です。日本全部がそうです。日本の長寿が証明しています。スポーツの祭典ですから、選手の健康とケガの場合の世界最先端の医療を持つ東京都の意味は大きいと思います。
東京都は今水道事業を海外展開しています。トルコがオリンピック開催国になったとしても東京都は支援するつもりです。現在アラブでこの話しが進展しています。世界最高の水道ですから。」


NYT:「日本にも人権問題はあるのではないのですか?昨年の中国との問題もあります。必ずしも安定しているアジアとは言えないのではないのでしょうか」

猪瀬知事:「東京都と中国の関係は安定していますよ。経済で繋がっていますから。確かに尖閣諸島の問題を前知事が大きくしたと思いますが、当たり前の事を当たり前にした話しであって、話し合いは出来ると思います。そして平和については、中国も異存のない話しです。
人権問題なのですが、何を言っているのかよくわかりません。差別されていた人たちが過去にいましたが、日本で2番目の都市の知事になるほど、差別は解消したと考えております。」


NYT:「マドリットは敵ではないと?」


猪瀬知事:「ガウディの街ですね。本当に魅力ありますね。アルハンブラ宮殿もありますし、でもEUの問題もありますから、かなり辛いのではないのでしょうか。失業率も酷いのですが、たとえオリンピックで建設が盛んになっても一時的なもので、バスク地方の独立運動を止められるとも思いません。スペインが安定するために世界の祭典が行われる意義はあると思います。」





まあ絶対ボロ出すね。NYTも他国の話しだから、容赦ないのは昔っから。
それが解ったつもりが一番良くない。それをなぜか権力者がやってしまう。これが不思議だ。
多分、日本にある権力=無謬性の問題なのだろう。そしてそれに耐えられないのだろう。


猪瀬知事は、政治家ではない。



PS
ガウディはバルセロナ中心です。多分やっちゃうだろうと言うシュミレーションです。猪瀬さんは当然間違わないですよ。政治家じゃないですから。


5/9追記

ニューズウークの冷泉明彦氏のブログで本件が扱われていた。リンクを張っておく。私よりは当然深い内容だ。

私が付け加えるとすれば、戦後国際社会において日本は、神道中心とした宗教的ファシスト国家であったとまだ思われていると言う事だ。どんなに弁明しようがそう思われてしまった以上、回復はかなり難しい。
靖国問題の最大点が、あれは宗教ではないと言い切って来た戦前にある。しかし日本人も思っている以上に、世界は「あれは宗教」と言い切っているのだ。

イスラムの問題とあわせると、エスニシティの題材になるのかもしれない。