3日間仕事だった。大したことではないのだが、寝不足と待ち疲れのせいかえらく体が重い。1日3食食べていたのだから重いと言えばそうだ。トイレに行ってかなり軽量化したが、それでも重い。体重を測ってみると太ってはいないようだ。
やはり疲れたのだ。カゼ気味だったし、寝不足もあったし急に寒かったし、今朝は霜も降ったし、朝起きるのがしんどかった。
ぼ~っと過ごすと、郵便受けに「モノタロウ」のカタログが入っていた。ハァ?Eコマースの「モノタロウ」のカタログ?
ああここは日本なのだ!カタログでないと、安心して買い物できない人が多いのだ。そういえばモノタロウは、オフィス用品の「アスクル」がライバルと豪語していたが、課長から決済をもらうとかそういったときにはやっぱりカタログが必要なのだ。カタログを見せてオッケーもらってから、パソコンで注文する、悪夢のような光景だ。
種苗会社もネット通販をやっていて、カタログは辞めたがっているフシはある。でも農家さんとかなればパソコンに強い人は多くないだろうし、パソコンを立ち上げる時間を考えれば、カタログの方が早い。
まあそんなものだろう。
このままダラダラと過ごそうかと考えたが、泳ぎに行くのが正しい答えだった。だがダラダラしたい。そのせめぎ合いで重い腰を上げた。やはり松園への坂はきつく感じる。
よく思うのだが、心が疲れると足にくるのはなんでだろう。足が重い、ペダルが重い、腰が重い、下半身ばかり重く感じる。腕も思いが、それでも指は動いてくれる。
なんでだろう。
1000メートルで帰ろうと思う。だから最初からユルユルと泳いでいたつもりだったのだが、実は結構なペースで泳いでしまった。時間が余った。だからもう500メートル泳いだ。するとさらにピッチが上がって行く。
心が疲れているのに、体は喜んでいる。まるで2重人格のようだ。
まあ1日3食というのが実は良かったのだろう。
とはいえ帰りはボワ~んとしてしまった。まるで酒を少しひっかけたような気分だ。全てが疲れてどうでもよくなってしまった。
響によってコーヒーを飲むとさらにボーっとして行く。
久しぶりの1日2食だ。何かこちらの方が体に馴染んでしまっている。食後少し横になっていると、電話がかかってくる。ええ、次々と。まったく。
白鳥はまだ池には来ていないようだが、上空を何羽か通過していった。
オマケ
ショスタコーヴィッチの弦楽四重奏曲全集に、Made in Germanyの文字があった。なんでこんな強調するのかわからない。2006年発売のディスクであることと、本体にはMade in EUと書かなければいけないが、フランス製とは書きたくない何かがあるのだろうか。
VWの事件があったから空々しく感じるが、実のところCDを作れる国はそうそうない。ポリカーボネートの精密な射出成型機があればどこでも作れる。中国でもインドでも作れる。だがもう一つめんどくさい問題がある。射出成型した盤にアルミ蒸着させる工程が厄介だ。埃が入ってはいけないのだ。埃が原因で蒸着面に穴を開けたりする。つまり可能な限りクリーンルームで射出成型機を含めて作らなければいけないわけだ。そうなると電力供給の安定している国しか作れないということになる。我が家のディスクでは、西ドイツ、ドイツ、フランス、オーストリア、オーストラリア、ロシアがあるようだ。そうそう、日本製はかなりの数だ。我が家ではクラシックばかりなので、たぶんこういったラインナップになるのだと思う。電力供給さえしっかりしていれば中国製やインドせいもあってもおかしくはない。電子部品を安定的に作れる国なら、どこででも作れるのがCDだ。
そういった話を響で話したら、「アメリカ製のCDってあるの?」と聞かれた。実は我が家にない。Printed in USAはある。なおこのPrinted inというのが多いから、わざわざMade in Germanyと書いたフシもある。
我が社の責任で製造みたいな書き方もある。なので産地がわからないディスクがある。たぶんそういったディスクが多く流通しているのだろう。それではそこに音の違いがあるのかといえば、たぶんない。あるとすれば、再版した時に工場が違った場合だろうが、大抵再版した時にはリマスターしたとかそういった言い訳がつく。
ただ一番大きいのは、射出成型用の金型の成型技術のような気がする。精密金型なのであまり移動させたくないものだ。それをそこで作るのかが問題になると思う。この辺りは日本のお家芸だと思う。でもそれではドイツの金型技術はどうかといえば何か別な哲学があるように感じる。日本はクッキリハッキリ、CDのドットを刻んでガチっと蒸着しないと気が済まないような感じに見えるのだが、ドイツ製はなにかユルイ。特に西ドイツ製は緩すぎる。CDの干渉縞を見るたびにそう思うのですよ。蒸着ムラもまだあるし、ドイツの優位性というのは、あるのかどうか。
CDは初期から日本製がキチっとしていると思うのですが、それで音がどう違うの?という問題には答えられないわけです。工場ごとに同じ金型を使ってCDを作って競争するということがなければいけないわけで、その上で読み取りエラー率がどうなるのかという数値で判断するしかないわけです。
それは製品規格であって、音とは関係ない。製品規格を無視するほどの粗悪なものを見たことがないのでよくわからないが、CDに関して言えば、製品規格通りのものを作るのがドイツ流だと思う。
私が白々しく思うのは、初期の西ドイツ製のCDがあんまりのものだったからだ。もちろん今ではかなりよくなった。ピンホールはまったくなくなったし、蒸着ムラもあるけど減った。要はCDの規格がタフだったから鳴っていただけなのだ。それだけなのだ。
とはいえこの項を書くために、CDを見ていたら面白いものを見つけた。CDの読み取り面に放射線状に線がある。いや傷ではなくて、反射面から出てくる光だ。あまりにも変なのでよく観察した結果、これはMDから直接金型を起こしたものではないのかというとんでもない結果になった。MDのセクターと酷似していたからだ。で、なぜかこのCDはかかるのだ。たぶん変な蒸着ムラだろう。そうとしか言いようがない。
音とかそういった前に、CD規格のタフさ加減には驚いた。これではピュアオーディオの人たちが嫌がるわけだ。
PS Maid in USAのディスクがありました。