雪原さんのツイッターと海外動向で有名になってしまった、鹿児島県志布志市の「うなぎ少女」。ニューズウイークで取り上げられていたので知った。
確実にアウトでしょう。理由は実在の人間を使ったからです。これがアニメだったらギリギリだったかもしれませんが、それでも最後に焼かれるというのはあんまりです。アニメでも回避するところをやちゃったというのが、最悪ですね。焼かれるためには壮大なテーマ(ゴジラだからこそ自衛隊小隊が全滅しても許されるのです。なお遺族補償が気になります。軍人年金かな)がないといけないのに、そこが全くないと言うのは、妄想世界でも確実にやってはいけない問題なのです。
で最大の問題は、擬人化という問題点の最大のタブーに触れてしまったことだと思う。で、それに気がつかなかった志布志市のお偉方の能天気さだと思う。
例えば下っ端がオタで、こういった強烈な企画を持ってきたとしても、普通はダメだろう。それに気がつかなかったばかりではなく、最終的に見て決定しているはずなのだ。決定したのは誰かという問題になる。
どうもオタを徹底的に誤解している。実はここが最大の問題なのだ。
多分かなり予算を使った映像だ。だからダメでも流さなければいけなかったのだろう。とはいえ、市税を無駄にした責任を取りたくないが故に流して、結果として炎上商法になったかもしれない。結果志布志市の養殖うなぎは高品位であると伝わったかもしれないが、うなぎそのものが絶滅危惧種なのだ。絶滅危惧種の健康的な少女との組み合わせかもしれないが、完璧に外している。絶滅危惧種をどんなに健康的に育てても、焼いて食べてしまうわけだ。
九州は男尊女卑が強いと聞いている。多分東北よりきつい。で、その中で生まれた表現なのかもしれないが、にしても誰を対象にしているのかが全くわからない。
オタの中でもここに反応するのはごく一部だ。日本全体でも購買意欲に繋がるのにはなっていないと思う。すごくいい加減なマーケッティングだ。炎上商法だとすれば、さらにコストの問題とその後の影響度がどの程度かというのを計算していない。
わかっていない人たちが、わかっていないことを大金かけて作って、地域に汚名を残しただけの映像だと思う。で、これらはあるあるなのだ。よくある話なのだ。
「養って」というのは、養鰻業者の気持ちだろう。ここはわかる。意志の通じない植物ともそういった会話はある。だがそれは言葉で言うしかないことであって、映像化したらそりゃど変態になるわけですよ。そこは仕方がないのかと思う。でもこれを出したトップは今後どうするのだろうか。実はここが見どころだろう。
なお表現の自由という意味では、これが志布志市が予算をつけたものでなかったら全く問題がなかった。市を代表するものが、これを認めたというのが問題なのだ。
最大の問題点は、志布志市といえども中学校規格のプールで、一匹のうなぎを育てているわけではない、ということだ。