昨日、鶴岡准看護学院の卒業式が挙行されました。
2年間のさまざまな苦労を乗り越えて、この日を迎えることができた卒業生の笑
顔をみていると、思わず「がんばれ!」と言いたくなりました。
以下、学院長からの式辞です。
早春の足音が感じられる今日のよき日に、鶴岡准看護学院54回生の卒業証書授与
式が、盛大かつ厳粛に挙行されますことを心よりお慶び申し上げます。
卒業生の皆さん、あらためて卒業おめでとうございます。皆さんのこれまでの2
年間の努力に対して、心から拍手を送るとともに、これからの活躍を心から願っ
ております。
保護者の皆様におかれましては、本日、無事卒業式を迎えられた喜びを噛みしめ
ておられることと存じます。誠におめでとうございます。これまでの労苦に対し
敬意を表するとともに、本校に対するご協力、ご支援に対し感謝申し上げます。
卒業生の皆さんは本校に入学してから2年が立ちます。その間、悲しいこと、辛
いこと、悩んだことなどいろいろあったことと思います。皆さんはそれらを乗り
越えてこの卒業式に臨んでいます。しかし、皆さんが今あるのは、自分の努力だ
けによるものではありません。友達や先輩・後輩、先生や来賓の方々、親やご家
族の方々、これらの多くの人々の支えがあったことに感謝しなければなりません。
勉強や仕事よりも、まず大切なことは、人への感謝と思いやりだと思います。こ
の人としての基本をしっかりと身につけることで、患者さんを始め、すべての人
に優しく接することができるのだと思います。卒業式という今日、ここまで育て
てくれた周りの方々に、感謝の心を言葉と態度で伝えてください。
日本では、こらからさらに超高齢社会が進んでいきます。2060年には、高齢者が
人口の40%を占め、世界が経験したことがない超高齢社会を向かえることになり
ます。皆さんはそのような時代を生きていかなければならないわけですが、そん
な時代だからこそ、なお一層、地域での支え合いや、お互いの絆が大事になって
きます。多職種の連携、医療と介護連携など、さまざまな職種の協力、協調が強
く求められるゆえんでもあります。そのような地域の支えあいのなかで、看護職
は中心的な役割を担わなければならない職種なのです。歳を重ねても、病気になっ
ても安心して暮らせる地域、社会をつくっていくためにも、皆さんに期待するこ
ところは大きいのです。
看護という仕事は、たくさんある仕事のなかでも、もっとも素晴らしく、やりが
いのある仕事だと思います。しかし、同時にこれは最も厳しい仕事のひとつでも
あります。時には大きな壁にぶつかるかもしれません。失敗をすることもあるで
しょう。患者さんのことで悩んだり、傷ついたりすることもあるかもしれません。
しかし、だからこそ尊く価値があり、喜びもあり、生きがいにもなり得るのです。
皆さんには、厳しさに立ち向かい一歩一歩成長していってほしいと心から期待し
ます。
最後に、これから看護という聖職に就く皆さんが、人の役に立ち、人を幸せにし、
そして自分と家族を幸せにできることを祈念し、式辞といたします。
平成26年3月6日
鶴岡准看護学院