鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

No.301 (日南視察)

2014-03-20 16:36:11 | 日記


3月18-19日、日南市から、市の職員3名、県立日南病院の病理医であり、また地域医師会の理事でもある木佐貫先生も一緒に視察に訪れました。

日南市では、「在宅医療介護ネットワーク構築モデル事業」に取り組むことになったそうで、Net4Uや在宅医療連携拠点事業を直接現場で体験したいとのことでの視察だそうです。

なお、木佐貫先生は「連携」で高名な先生で、全国連携室ネットワーク関連で2度程鶴岡を訪れていますし、私とも数年来のお付き合いがある、とてもナイスな先生です。

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平成20年、湯野浜温泉で行われた第2回全国連携室ネットワーク連絡会↓ 
丁度、荘内病院整形外科の田中先生たちと地域連携パスを立ち上げた時期です。なつかしい!
http://www.renkei-network.net/renrakukai2.html
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18日午後に到着し、その足で訪問看護ステーション「ハローナース」と土田内科医院で、Net4U運用の実際をみて頂きました。予想以上に活発に利用されているとの感想を述べていました。

翌19日、午前中は、宮崎県の職員2名も加わり、私とほたるとで、Net4Uやほたるの活動を説明し、意見交換会を行いました。

なお、来週28日(金)は、私が日南市を訪れ、南那珂医師会でNet4Uを中心に当地区の在宅医療・介護連携ネットワークについての講演を予定しています。

また、いつものごとく、18日夜は寿司屋で盛り上がり、さらに、三原宅で親睦を深めました。


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No.300 (在宅医療・介護連携推進研修会)

2014-03-20 09:57:53 | 日記
昨日は、午前中に宮崎県および日南市からの視察への対応、午後は山形での在宅
医療・介護連携研修会での講演、帰ってから、庄内プロジェクトコアメンバー会
議と忙しい一日でした。

まずは、在宅医療・介護連携研修会を報告します。

この会は、在宅医療の推進を目指し、山形県主催で行われたものです。

参加者は、医師会、歯科医師会、薬剤師会、看護協会、居宅介護支援事業所、地
域包括支援センター、市町村などから、さまざまな職種の方々、120名程でした。

私は、鶴岡地区医師会における在宅医療連携拠点事業の取り組みについての講演
依頼があり、参加してきました。

3月19日 14:00~、山形国際交流プラザ

1、開会

2、あいさつ

3、行政説明(在宅医療・介護連携を巡る動静)
1)在宅医療・介護連携の推進について
  山形県健康福祉部 伊藤氏
 国の施策についての説明

2)山形県の在宅医療推進にむけた取り組みについて
  山形県健康福祉部 高梨氏
 県の施策についての説明

4、研修会

(1)在宅医療連携拠点事業の取り組みについて
 鶴岡地区医師会会長 三原

在宅医療を含む地域包括ケアシステムが求められる背景、地域包括ケアシステ
ムについて、鶴岡地区医師会の概要~沿革、OPTIM(庄内プロジェクト)、在宅
医療連携拠点事業とは、ほたるの活動、Net4Uの医療・介護連携への貢献など
についてレクチャー

(2)山形県在宅医療推進モデル事業の取り組み事例について

 1)県内看護ステーション実態調査について
 訪問看護ステーションべにばな 所長 徳田氏
  
 49か所の訪問看護ステーションを対象にアンケート調査
 ・小規模事業所(5人未満)が47.7%
 ・24時間対応体制確保事業所:39(88.6%)
 ・1か月の緊急訪問件数は「1-5回」(34.1%))が最も多い
 ・訪問看護師の充足状況は「時々不足」および「常に不足」合わせると56.8%
 ・日頃不安に思っていること
一人で判断、緊急時に医師と連絡がとれない、24時間の拘束感
 ・訪問看護推進に今必要なこと
  病院職員の訪問看護にたいする理解、
  ケアマネの訪問看護に対する認識と理解、
   在宅療養・訪問看護と連携する主治医の確保
   訪問看護師の確保
 ・事業所間で協働で取り組みたい事業内容
マニュアル類、パンフレット、記録様式の共同作成
   スタッフ教育、衛生材料の共同購入

 看護協会でのそのほかの取り組み
  ・多職種意見交換会
  ・在宅ケア総合相談窓口
  ・「看取りの勉強会支援」

 2)在宅医療におけるリハビリテーション促進プロジェクトについて
 理学療法士会 会長 高橋氏

 在宅医療におけるリハビリテーション提供体制に関する調査
 ・リハスタッフは医療機関に多く勤務し、介護保険分野では少ない
 ・リハビリテーションは回復期病床で最も提供量が多く、生活支援期に少ない。
  とくに在宅では提供回数は少ない
 ・訪問リハビリテーションおよび通所リハビリテーションの提供は地域による
  偏在がみられる。
   村山 > 庄内=置賜 > 最上 全体に都市部で充実も、町村では少ない

 その他の活動
 ・リハビリテーション連携手帳、
   リハビリテーションを記録し、医師、リハスタッフ、患者間で情報を共有
  (患者用パスのイメージ?)
 ・冊子「家庭でできるリハビリテーション」の配布
   動く方法を知る、介助の方法を知ることで、つくられた寝たきりを予防
 ・訪問・通所リハビリテーション事業所一覧の作成

 3)歯科衛生士の医師への同行訪問から訪問歯科診療へ
   山形県歯科医師会 鈴木氏

 在宅医師と同行訪問を実施
  対象:73名 (男性:38、女性:45)
  歯科の介入の必要あり:68人 (約9割)
  実際の介入は、36人 (半数強)
  介入(多くは義歯の調整、口腔清掃および指導、)後 
  「家族が口臭を強く感じることはなくなった」
  「食事ができるようになった」
  「痛くなく噛めることを楽しんでいる」
  「口のなかの不安がなくった」
  「おにぎりを食べられるようにあんった」
  「薬を飲めるようになった」
   
  歯を失うことで、転倒のリスクは、2.5倍、認知症へのリスクが1.9倍という報告がある

 まとめ
 ・口腔機能の維持、低栄養の改善、誤嚥性肺炎の予防などのために、
  在宅療養患者の歯科受診率の向上が課題
 ・医師と同行することにより、受療者は50%増加
 ・在宅主治医、訪問看護師、ケアマネジャーなどとの協働での、地域への更なる可
  能性が示唆された。

   
 

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