先週は、月曜日に長い会議(総務小委員会)があり、火曜、水曜、金曜日には、
みずばしょう、総務課・産保センター、健康管理センターの歓送迎会、土曜日の
午後は山形で在宅医療フォーラム in 山形と忙しい一週間でした。
以下、在宅医療フォーラム in 山形 について、報告します。
在宅医療フォーラムは、在宅医療の普及を目指し、日本医師会が都道府県医師会
へ講師を派遣し、開催しているものです。フォーラムの内容は、「かかりつけ医
の在宅医療 超高齢社会ー私たちのミッション」というDVDを上映後、日本医
師会制作の「かかりつけ医の在宅医療 超高齢社会ー私たちのミッション」とい
うテキストに沿って、在宅医療に対する意識の向上と知識の伝達を目的としたも
のです。
今回の山形でのフォーラムでは、日本医師会常任理事の鈴木邦彦先生、医療法人
社団つくし会理事長で全国在宅療養支援診療所連絡会会長の新田國男先生の講義
と、さらに、山形県における在宅医療への取り組みとして、米沢医師会会長 高
橋秀昭先生と鶴岡地区医師会会長の私が報告しました。
在宅医療フォーラム in 山形
4月5日(土曜)、山形国際ホテル
14:00~18:00
主催:山形県医師会、共催:日本医師会、山形県
プログラム
総合司会・座長: 山形県医師会常任理事 中目千之先生
・開会あいさつ
山形県医師会会長 有海躬幸先生
・DVD上映 「かかりつけ医の在宅医療 超高齢社会ー私たちのミッション」
下記から見ることができます。大変良くできたDVDです。是非、ご覧になって
下さい。(Adobe Flash Player12が必要です)
http://www.med.or.jp/jma/nichii/zaitaku/001706.html
在宅医療は特別な医療ではありません。自分の患者さんが通院できなくなり、患
者さんの希望があるなら、往診(訪問診療)をするというのは、かかりつけ医と
して当然のことです。夜中に往診するようなことは、今は訪問看護師やケアマネ
が対応してくれますし、また、後方病院もありますので、日中にそれなりの対策
をしておけば、ほとんどありません。また、当地区では在宅医のネットワーク
(ゆきちネット)があり、不在時の対応を頼むこともできます。在宅医療は超高
齢社会には不可欠な医療提供の形態です。在宅医療に二の足を踏んでいる先生は、
是非、前向きに取り組んで頂きたいと思っています。「案ずれば産むが易し」で
す。
・講演
【1】、かかりつけ医と基本機能
日本医師会常任理事 鈴木邦彦先生
かかりつけ医機能と基本理念(適切な在宅医療を評価した診療報酬改定を 中
心に)、脳卒中とリハビリ、肺炎 COPD、退院支援、調整、についての講
義。内容が広範にもかかわらず、講義時間が短過ぎて消化不良気味。
【2】入院から在宅・地域へ
米沢市医師会会長 高橋英昭先生
在宅看取り:山形県は11%と低い
在宅は、自宅とは限らない むしろ施設に対応することが重要
○当院における在宅医療 年 40人、平均80歳以上、女性が多い
疾患別では、脳卒中、高齢、認知症で80%程度
処置:褥創、留置カテーテル、胃瘻が主、
○米沢、置賜地域の在宅医療への取り組み
在宅療養支援診療所:多い (全国的には 10%程度)
ケアマネとの懇談会を定期的に行っている
1、連携をとろう
退院時カンファレンス、診療所医師との連携の取り方
2、情報を共有
ケアマネから医師への連絡票の作成、統一
○医療ネットワークに関する取り組み
・診療予約システム
・OKI-net
・在宅医療連携システム
iPad70数台を導入、おもに訪問看護師との連携に利用
○緊急時の入院受け入れに関する契約書
後方病院と契約している
【3】在宅医療と地域包括ケアシステム
~在宅医療連携拠点事業を中心に~
鶴岡地区医師会会長 三原一郎
ほたるの活動を中心に報告
プレゼンファイル
【4】かかりつけ医の在宅医療とは
医療法人社団つくし会理事長 新田國夫先生
かかりつけ医に求められる在宅医療、介護保険制度の活用、認知症(認知症
はかかりつけ医が診るのが基本)、緩和ケアについての講義。
在宅医療を進めるという話をすると、家族からはこれ以上の負担を強いるの
ですかと言われる。人(動物)は、子どもは育てるが、親は捨てる、それが
当たり前。在宅で過ごしたいのであれば、本人の自覚が何より必要。また、
本人・家族の覚悟とともに地域の心構えも必要との話は、大変興味深く感じ
ました。
以上