鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

備後脳卒中ネットワーク視察 

2015-02-02 16:56:24 | 日記

1月31日、尾道市でID-Link研究会全国大会が行われ御橋局長、ほたるの遠藤、渡邊、ストローハットの鈴木社長らと参加してきましたが、折角の機会でもあり、研究会前日は、福山市にある大田記念病院が中心となり活動している「NPO法人 備後脳卒中ネットワーク」の視察をしてきました。丁度、群馬日赤病院からも4名の視察があり、2時間ばかり合同で、「NPO法人 備後脳卒中ネットワーク」の立ち上げの経緯や活動の現状などの説明を聴き、意見交換を行ってきました。

以下、視察時のメモです(正確ではないかも・・)。

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NPO法人 備後脳卒中ネットワーク 視察
日時:1月30日、16:00~18:00
場所:大田記念病院
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http://www.bingo-stroke.net/



2006年から備後脳卒中地域連携クリティカルパスの運用を開始
パスの内容は香川シームレス研究会のを流用し、むしろ、継続するしくみにこだわった、
大田記念病院は、福山市周辺の脳卒中患者の85%を受け入れている
当初、太田記念病院への利益誘導のためのパスか?と揶揄されたこともあり
2011年に、「NPO法人 備後脳卒中ネットワーク」を設立
NPO法人化することで、さまざまな施設が参加できるようになった
法人化の効用として以下がある
・モチベーションの維持、
・太田記念病院色を薄める、
・行政やスポンサー(製薬会社)からの寄付行為を受けやすい

年間予算は150万程度
収入は、製薬会社などからの寄付会社や大田理事長の講演料など
今後は、企業既存から脱却し、賛同してくれる人が増えることを期待

活動
パスの運用(計画管理病院連絡会、回復期を中心としたワーキンググループ、医療と介護の連携部会)
講演会、研修会、事例検討会、市民公開講座、備後脳卒中シンポジウムなど年数回のイベント、

パスの運用はデータ管理や維持期の運用において苦戦している
一方で、パスの効用として、急性期、回復期の在院日数が大幅に短縮した


広島県、健診受診率低い
脳卒中の患者像:軽症が増え、中等度例が減っている
ADLを落とさないで在宅へ

NPO法人
 年間:収入、150-200万、
 事務員を一人雇用(半日のパート)
 イベントなどでは、病院の連携室のスタッフが手伝う
 役員報酬:なし
 会費収入:なし
 実務者研修会や勉強会では会費を徴収:1000-5000円程度、
 行政などからの補助金はない
 病院からは法人会費として5万/年程度を出費
 医師会との協働は、ほとんどない

病院の連携室は9名:看護師:3名、SW:3名、事務:3名(NPOの補助に一人)
NPO法人として年1回のシンポジウム

ネットワークのメンバー:150団体

大田記念病院はID-Linkを介して、病院の情報を公開しているが、広島県には、HMネットというID-Linkと互換性のない医療情報ネットワークがあり、相互乗り入れが課題

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◆まとめと印象

・大田記念病院は、福山市(人口46万)およびその周辺の脳卒中患者の85%を受け入れている。
・脳卒中地域連携パスは、大田記念病院が中心に立ち上った
・その後、「NPO法人 備後脳卒中ネットワーク」を設立、
・法人化の最大の理由は、利益誘導とみられないため(利益のための活動ではない)と他施設が参加しやすくするため
・法人自体の規模は小さく、年間予算150万程度で収入はおもに製薬会社などのからの寄付金と法人会費
・事業内容は、脳卒中パスの運用と、研修会やシンポジウムなど企画、開催
・脳卒中パス自体は、当地区のパスの方が、IT化やデータの分析や診療所の参加などにおいて数段優れている。
・一方で、参加施設の数の圧倒的であり、研修会やシンポジウムの内容については参考にすべき点も多い。

◆懇親会
大田先生に懇親会の場を用意して頂きました。
美味しかったです。楽しかったです。ありがとうございました!
(翌日は、研究会なのに、二日酔いで辛かった(笑))




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