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「屋」の成り立ち

2016年12月06日 | ことば遊び
ことしも師走になり、月日のたつのは「光陰の如し」。
「矢」 は、武器としてでなく建物を建てる土地を選ぶ際に、これを放ち、その到着地点に決めるという土地選びのためにも使われた。
 今回は土地選び関係の「矢」から作られた漢字をご案内。

 その基本的漢字が「至」。この「至」の古代文字形をよく見ると、「矢」が上下転倒した字形と「一」を合わせた文字になっている。分かり難くてヤーね。
 「一」は大地。つまり、これは放った「矢」が土地に刺さった姿を字にしたもの。大切な建物を建てる土地に矢が至ったので「いたる」の意味になった。

 次は、「屋」 。
 これは「尸(し)」と「至」を合わせた字形。「尸」は「屍(し)」の元の字で「しかばね」のこと。古代中国では人が亡くなると本葬前に死体を棺に入れ、しばらく建物に安置していた。そして、「矢」を放ってその建物を建てる土地を選んだ。「屋」はもとはそのための建物だったが、後に一般の「いえ」の意味になった。[家屋(かおく)の屋]

「室」という字は、「宀(うかんむり)」と「至」を合わせた文字。「宀」は先祖を祭る廟(みたまや)の屋根の形。
廟を建てる時にも「矢」を放って、土地選びをした。だから「室」とは元々は祖先を祭る「へや」のことだった。後に、人の住む「へや」の意味となった。[室内]

 最後は「到」 という字。
 これは「至」と「刂(りっとう)」でできた漢字。しかし、上の古代文字を見ると、「至」と「刂(リットウ)」ではなく、「至」と「人」の形になっている。
 矢の到達地点に「人」が「いたる」という意味だから、論理的にも「刀」を表す「刂(リットウ)」ではおかしいことになる。
 しかし、「刂(リットウ)」と「(ニンベン)」が似ているために、昔の中国人が間違ってしまい、そのまま現代まで至ったらしい。
※「刂(リットウ)」は、「刀」が字形の右側に置かれる時になる形。


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6 コメント

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 (hide-san) さん へ (iina)
2016-12-07 09:13:59
「人を恋うる歌」は、聴き始めは軍歌のように思えましたが、聴くうちにしみじみとした哀愁が漂う歌でした。^^

>(六分)を(リクブ)とは読めない・・・理屈を言えば、そんなわけで「六義園/りくぎえん」とは読めない・・・
どういう経緯で、「六」を「りく」と読むようになったのでしょうか? 語呂がよいのか、面白い読み方です。

wikipedia.には、次のように記しています。
6 (六、ろく、りく、る、む)は、自然数または整数において、5 の次で 7 の前の数である。

そういえば、ティッシュのことを チリ紙(塵紙)なんて、いってました。^^

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興味深い (hide-san)
2016-12-06 11:37:59
興味深い解説でした。

理解するのに少し時間が必要ですね。
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 (らいちゃん)  へ (iina)
2016-12-06 08:14:47
口臭は、自分では気づきにくいですから、気をつけたいです。

「ためしてガッテン」も憎いところを採り上げてくれるので、タメになります。^^

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 (延岡の山歩人K) さん へ (iina)
2016-12-06 08:07:35
ひさしぶりの漢字の成り立ちでした。
気分転換になったでしょうか。

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矢に関連する文字 (らいちゃん)
2016-12-06 07:15:39
なるほど!
「至」が古代文字で「矢」からできていたのがよく分かりました。
「屋」「室」「到」は、いずれも「矢」に関連する文字だったのですね。

>家の近くに出光石油があるので、カードを作りそこでガソリンを補給しています。価格も他に比べて安いですょ。
出光はまだ一度も利用したことがありません。
スタンドを見つけたら一度利用して見たいです。
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お早うございます (延岡の山歩人K)
2016-12-06 06:44:08

 >矢が上下転倒した字形と「一」を合わせた文字
ふむふむ
 >分かり難くてヤーね。
うまい(拍手)

屋と言う字
 >尸(し)」と「至」を合わせた字形
なるいほど 言われてみれば確かにそうでした
屋のなりたち よくわかりました
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