2018年10月に解放された安田純平さん。ポポロ通信舎(2018年10月26日)でも「カタールに感謝。安田純平さん解放」と題して触れました。その安田さんと、同じジャーナリストの藤原亮司さんによる新書『戦争取材と自己責任』が昨年11月発行され、さっそく読んでみました。
約3年半の監禁に耐えて帰国した安田さん、あれから1年以上たっての真相語りです。実行犯グループは?身代金デマは?紛争地ジャーナリストの二人が思いを語る。
日本政府が動いた形跡はなくもちろん身代金についても無縁だったようだ。ではカタールが払ってくれたのかというとそうでもなかった・・。
当時の報道各社は、「身代金」に関心を向けていた。私自身も今ブログを読み返すとそのような感じがしている。
安田さんは言う。
「結局、事実なんかどうでもいいのだー。シリアでの人質生活から帰国し、日が経つにつれて実感している。拘束中から解放直後までさまざまな報道があったが、根拠の乏しい憶測やデマによるものが多く、その後それらの検証はされず新たな事実は出てきていない・・」
安田さんは言う。
「結局、事実なんかどうでもいいのだー。シリアでの人質生活から帰国し、日が経つにつれて実感している。拘束中から解放直後までさまざまな報道があったが、根拠の乏しい憶測やデマによるものが多く、その後それらの検証はされず新たな事実は出てきていない・・」
「戦争はどっちもどっち」は誤り、の見出しの項では藤原亮司さんが語っている。
「日本人は戦争についてどっちもどっちというイメージを持っているかもしれないけれど、圧倒的に力のある者が圧倒的に力のない者を叩き、抑圧している場合がほとんどですね・・・」
「日本人は戦争についてどっちもどっちというイメージを持っているかもしれないけれど、圧倒的に力のある者が圧倒的に力のない者を叩き、抑圧している場合がほとんどですね・・・」
そうか、それだけにその真相を現地で直視し記録し広報するのだ。危険地帯に踏み込むことは「自己責任」だと言われようとも。
お二人の報道に携わるものの勇敢な覚悟、不屈な熱意というものを改めて感じさせられた。今後ますます戦争取材は困難を増す時代になると思う。せめて私たちは紛争地ジャーナリストを応援こそすれ、彼らの行動を「身代金」で測ったり「自己責任論」で見捨ててはならないと思う。もちろん日本政府も。
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