『親鸞と道元』(五木寛之&立松和平 2010年祥伝社)を読みました。
この二人の高僧には、かねてから興味がありました。どちらも教団を組織しなかった。若い時に母親を亡くし、比叡山延暦寺に入る。読書家で秀才だったところも共通。両僧とも個人の救済を目指した。隠遁者にあらねば名僧にあらずの時代、中国から何も持ち帰らなかった出家主義の道元のすごさ。一方、在家に徹した親鸞の挑戦。
「その思想や人生をもっと知りたいと思う僧」のアンケート(2013年朝日新聞デジタル会員対象)では、親鸞上人が3位、道元上人は12位。ちなみに1位は空海、2位鑑真でした。
二人の違いを一言で表現するなら、「戒律を守った道元、破壊した親鸞」といえる。破壊というよりも改革と言っても良いように思いますが。道元禅師は釈迦になろうとしていて、女性関係はまったくなし。他方、親鸞聖人は恵信尼と結婚し新しい僧侶の在り方を切り拓いた。
どちらも魅力がありますね。お二人の違いも整理が出来ました。
親鸞と道元 | |
祥伝社 |
道元の曹洞宗はどうすれば悟れると説いているのか?白坂慎太郎先生(塾講師)1975年 鹿児島生まれ。