作業の風景ばかりで地味な感じです。このところ浅草の被官さま(浅草被官稲荷さま)の鉄砲狐(神社ではお姿と呼んでいる)づくりに励んでいます。毎年のことですが、初午、二の午、3月の被官さまの大祭を控えているので、在庫が切れることがないように、と心掛けています。ただ作業のスペースや人手(当然すべてひとりでやっている)の限界というものがあるので他所のように効率的にはいきません。とにかく狐を中心に。また丸〆猫(まるしめのねこ)についてもお問い合わせをよく受けるので、狐の合間に型抜きして貯めています。素焼きはできるだけ炉内をいっぱいにして稼働させたいので抜き出した狐や招き猫などを室内の高いところで乾燥させています。
この季節、当然暖房をしているので余熱ももったいないという感じです。籠の中には人形。ハンガーには吸水ダスター。前にも記事に登場させましたが、こぼれた水もさーっと吸水。という素材です。我が家ではどうやって使うかといえば、水簸にかけた泥しょうを石膏の吸水鉢に移して、水気をとばすときに、鉢の下に座布団のように敷いて、石膏鉢から水分を吸収させ、泥からの水分の吸収を促すようにしています。毎日ダスターを交換して、おしめのように乾燥させます。
何個かある石膏鉢のひとつです。泥の表面にクレバスのような裂け目が入ってきて、もうすぐ取り出せそうないい感じになっています。
狐以外の人形も含め、型抜きには結構粘土を使うので、土も足りなくならないよう、外での水簸作業も天気を見ながら行っています。真冬という感じではなくなってきているので外での水いじりも最も辛いという天気ではなくなってきています。