昔の土人形や玩具をはじめ調度品の加飾のひとつとして砂子を蒔いてキラキラさせます。基本的には蒔絵のやり方なんだとおもいますが、高級なもの、口につけるものには本金のものを蒔きますが、真鍮由来のものは使わないそうです。
人形でも高級品には本金を使ったでしょうが庶民向けのものには真鍮の粉を砂子として蒔かれた例が多いかと思います。
当初できたての人形に蒔かれた真鍮粉はピカピカきらびやかであったものが時代を経て輝きはなくなりしまいには黒ずんだものに変化しています。古い土人形にはこうした古びや枯れた景色が喜ばれたりするかと思います。
昔の今戸の人形にも真鍮の砂子はよく使われている作例とても多いので、自分でも手間がかかりますが仕上げに蒔くようにしています。
たいていはピカピカ光るきらびやかな真鍮粉を使っていますが場合によってはキラキラを抑えて落ち着いた感じにするため、燻して使うことあります。
画像は液体で燻してから何度も新しいきれいな水で洗って乾かしている真鍮粉の砂子です。粒が小さいので濯いだり水切りには逃げないように紙ナプキンとかダスターの布に流して水だけ除去します。
ダスターに残っている粒ももったいないのでこのまま乾かして後で容器に戻します。
精々数年に一度行う作業です。