上の画像はHPでもご紹介しています「狸のぴいぴい」(天保風)です。浅草橋「顔が命の人形の吉徳さん」に伝わっている天保3年に記された当時の人形玩具の配色見本「玩具聚図」に示されている配色で塗ったものです。
「他人様のふんどしで、、、、」とは言いますが、偶然郷土玩具の愛好家の方が拙作の「狸のぴいぴい」の鳴らし方を動画にしてご紹介くださっているのに気がつきました。実をいうと、お求めいただくまで途中で汚れたり痛んでしまうのが心配でセロファン袋のようなもので包んで出していますので、どうやって何をするものなのか、ということが案外ご案内できていないので、いずれ自分で動画でアップすべきと考えていました。昨年5月の「竹とんぼ例会」の際にもどうやるのか?とお尋ねがありその場でやってみたのですが観ると読む、聞くでは全然違うことなので、動画の方にはそれこそ「他人様のふんどしで、、」ということになってしまい申し訳ありませんが、リンクを張らせていただきます。
今戸の「ぴいぴい」はかつてはいろいろな人形の種類がありおそらく私自身もその種類の全貌までは見えず、見知っているのはほんの「氷山の一角」にすぎません。現在までのところ「招き猫」「狸」(天保風)「狸」「鶏」「里神楽」「らっぱ吹きだるま」「犬」くらいに留まっていますが先々もっと面白おかしい種類があるので増やせていければと思っています。
鳴らし方ですが二枚の板をつないだ反故紙のふいごを伸縮させることで人形内に仕掛けた笛が鳴るという仕組みで、人形本体に手をかけるより2枚の板部分のそれぞれの手で押さえ、伸ばす勢いで鳴ります。本来は菅竹と真鍮板でできた笛を仕込んだものだったのですが、材料の調達や細工が難しいところで笛の声音色はちょっと違うかもしれませんが、動かして鳴るという動作はこんなものだとご理解ください。
上は書籍「だるまのデザイン」でもご紹介いただいた「ラッパ吹きだるまのぴいぴい」です。
動画のサイトへ→
ありがとうございます。一応人形の本体は膠をつなぎに泥絵具で塗ったり、照り出しにさらに膠を塗っているので手が汗ばんでいたりするとべとべとつく場合があります。これは昔の土人形に総じていえる特徴でです。今戸の場合いくつかの例外を除きニスはあまり塗りません。なので板部分の手をかけたほうがいくらか安全だと思います。同じように鞴を紙で折ったりするつもりでも、出来上がって鳴らしてみると微妙なことで音色が違ってきます。
人形を持つのでは無く、台(板)の部分を持つのですね。
音がかわいらしくて、動画に付けられているコメントも的確です!
楽しい動画のご紹介・・・ありがとうございました!