警察小説3編からなる短編集でした。
1.今野 敏 「常習犯」
2.東 直己 「猫バスの先生」
3.堂場 瞬一 「去来」
いずれの物語も とりあえずは、ハッピーエンド ということで、うまくまとまっていますでしょうか。
これは、読む人の好みで どれが№1か 分かれそうですねぇ…。
ちなみに、ワタシは、いちばんシンプルですっきりとまとまっている 今野作品が 気に入りました。
そっか~
捜査一課というのは、警察ものに最も描かれる課で、花形の刑事さん集団というイメージが…。
殺人をはじめとする凶悪犯罪を扱う課だというのは、あまりに有名ですね。
これに対して、盗犯を扱うのが 捜査三課ですか…。
知らなかった…。
ということで、捜査一課に比べると マイナーな三課にスポットを当てたのが、今回の作品です。
印象的なのが、三課の犯人=窃盗犯 ということで、
刑務所を出たり入ったりを繰り返す、リピーターが多い…
言うなれば、“プロ”だという一説でした。
すなわち、刑事さんとも顔なじみどころか、窃盗の現場で手口の特徴を見ただけで、
ベテラン刑事には 「これは、ヤツの仕業だな…」 とわかってしまうそうな。
また、ドロ警(=泥棒 VS 警察)という関係ではあれど、長い歴史を経るにつれて
信頼関係に近い間柄になってしまう… というのも、何だかわかるような…。
この部分を取り上げた 捜査1課 VS 3課 という筋立てになっていて、
ちょっと “情”を匂わせた イイ話でした。
あと、今回、ビックリしたのが、 こないだ観た映画 の原作者が、
東先生だったのですね。
よ、読まなくっちゃ!