「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

JBL VS GOODMANS

2017年08月08日 | オーディオ談義

かねてオーディオ仲間にお願いしていた「不要になったオーディオ機器」の処分(於オークション)がこのところ予想以上の好調で少しばかり軍資金が溜まった。

「お墓までお金を持って行っても仕方がない、生きてるうちに楽しまなければ」というわけで、こういう小銭の類はいさぎよく使うことにしている(笑)。

さて何に使おうか。真空管アンプはもう十分だし、残るはSPユニットぐらいかな~。

するとオークションで目についたのがこれ。

          

説明文にはこうある。

☆JBL D123 初期型 16Ω エクステンドレンジ(フルレンジ) シリアル連番 : 63085 / 63230
DCR : 6.7 / 7.1


☆商品説明

JBL 12インチ エクステンドレンジ D123。
初期型のグレーフレームで、インピーダンス16Ωです。

そのままフルレンジとしてお使いなられても充分楽しめますが、LE20などのツィーターを付加するともっと幅の広がった最高のJBLサウンドを楽しめます。コーン紙はオリジナルの21005です。

☆状態

動作確認まったく問題なし。
大変美品で綺麗な良い音がでてます。片方のアルミセンターキャップに凹み補修跡があります。

以上のとおりだが初期型の「グレーフレーム」という文字を見た途端に頭がクラクラッとしてしまい、夢遊病者のように指先が動いて「即決欄」をポチッ(笑)。

先日「8Ω」版(ペア)を購入したばかりなのにまた性懲りもなく調子に乗って、と読者から謗られそうだなあ~。

二日後には我が家に届いた。

        

程度は良さそうだが、中央部のアルミキャップがやたらにキンキラキンなのがちょっと気になる。交換品かもしれない。

JBLに詳しい知人のSさんによると、「オリジナルを上回るものはありませんのですべての部品に亘ってできるだけ交換しない方がベターですよ。」

そういうわけだが、コーン紙はオリジナルだというし、ま、いっか。大勢に影響なしとしよう。

とにかく試聴してみなければというわけで、とりあえず自作の箱に取り付けることにした。これまで取りつけていたAXIOM80(最初期版)をバッフル板ごと外して、新たに予備のバッフルに「D123」を取りつけた。

このままフルレンジとして使ってもいいのだが、「面白きこともなき世を面白く住みなすものは・・・」とばかり、中高音域には独特の透明感に期待して裸の「AXIOM80」(復刻版)を使ってみた。このユニットならツィーター代わりにしても十分役割を果たせる。

使用するネットワークはパイオニアの「DN-7」で、仕様は「2ウェイ方式」「16Ω」「クロス4000ヘルツ」「肩落ち12db/oct」。

つまり周波数4000ヘルツ以上を「AXIOM80」に持たせようという算段である。一番気になるのは「D123」との能率の差だが、現在使用している「D130+AXIOM80」でほとんど同等なのを確認しているのでまずは心配無用といったところ。


ばたばたと作業が済んでいよいよ注目の音出し。「どうかうまく鳴ってくれますように~」と祈るような気分である。

          

ウ~ン、どうもしっくりこないなあ・・・。言葉で表現するのは難しいが中高音域がどうも不自然だ。

やっぱりアルミのセンターキャップのせいかなあ。しかし、こればかりはどうしようもないので、今度はアンプを「WE300Bシングル」から「PX25シングル」に代えてみた。

少しばかり症状が緩和したが、解決には程遠く、どうやらアンプとの相性ではないようだ。こうなると疑いの眼(まなこ)は自作のエンクロージャに向けられる。底板に設けた「ARU」も含めて、所詮は素人作りなので限界なのかなあ(笑)。

半分諦め気味ながら、最後に思い付いたのがSPコードの結線方法だった。念のためネットワークの「DN-7」の説明書を引っ張り出して読んでみると、中高音域(AXIOM80)のSPコードのプラス線を「DN-7」のマイナス線に繋ぐように指示してある。

2ウェイの場合、低音域と中高音域のユニットの位相が逆だと境界線の音域で音が反発し合ってうまくハモらない。

「そうか、肩落ち12db/octのときは高音域の位相を反転させなければいけなかったのだ」と、記憶が蘇った。

「いったい何年オーディオをやってるんだ」と自分のアタマを小突いてやった(笑)。

結線をし直してようやく音が正常になった。よし、これでいい。

翌日になって、ネットワークをテクニクスの「20N100」(12db/oct、クロス1200ヘルツ)に交換したところ一段と良くなった。

「D123」は「AXIOM80」のハイスピードに対応できるユニットだし、両者の音質もとても似通っていると思う。あの瀬川冬樹さんでさえ愛用されていた「AXIOM80」から「JBL」システムに走られたほどだからその気持ち大いに分かる。

一般的に「JBL VS グッドマン」とくれば「ジャズ VS クラシック」にも置き換えられるほどの「水と油」の対決になるが、徒に対立を煽るよりもむしろ共生・調和させる方向で解決すべしというのが自分のポリシーだ。

「偉そうに言うな!」と叱られそうだが(笑)。

これで次の画像のように左側が16Ω仕様、右側が8Ω仕様と、D123を2系統で楽しめることになったが、いずれも「甲乙つけ難し」で、それぞれにいいところがある。

        

ただし、左側のセットには発展性があって、今後「D123」を「AXIOM80」(最初期版)に取り換えて「AXIOM80」2台で楽しむことも考えている。作業はものの10分もあれば可能だ。

周波数を分割した「AXIOM80」がはたして機嫌よく鳴ってくれるのかどうか、いまからワクワク、ドキドキ~(笑)。

と、ここまで書き終えたのは6日(日)の早朝のことだった。

すると、その日の午前中にアンプビルダーのMさん(大分市)からご連絡があって「このほど新しいチャンデバを手に入れましたよ。」

「それはとても面白そうですね。是非我が家で試聴させてください。ついでにお手持ちの300Bアンプも持参していただけるとありがたいですね。台風の模様見もありますが、月曜日の午前中にお願いできませんか。」

そして、台風が過ぎ去った昨日(7日)のこと、新たなチャンデバで「D123+AXIOM80」システムを実験したところ、「物凄い衝撃」を受けることになるがそれは次回以降での報告とさせてもらおう(笑)。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする