「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

「ブ~ン」というハム音が気になるタイプとは

2012年08月23日 | オーディオ談義

 8月19日(日)に、およそ半年ぶりにメール仲間の新潟のSさんからご連絡があった。実に懐かしかったが、その中身の方にも大いに興味を引かれたので、ご本人の了解なしだが、取り立ててご迷惑になる内容でもないと思うので紹介させていただこう。

御無沙汰しています。新潟の〇〇です。ブログは欠かさず拝見しております。前に「300Bの交流点火」に関する記事がありました。 

お盆休みで時間があり、(名古屋の)Y様の記事「300Bの交流点火」についてを読んで私も挑戦してみました。私の300Bアンプの電源トランスは5Vタップがあるので、今まではダイオードスタックとコンデンサで整流していましたが、それを廃止し、直接の交流点火でやってみました。

若干「ハム音」は聴こえますけど、視聴位置が3m離れているので、ほとんど気にならず、
交流点火に決定しました。面白いもので、鳴らし込んでいくと、ハム音も小さくなっています。 
ブーン音が気にならない訳ではありませんが、それ以上に音楽が自然、暖かみ、奥行きがでてきたような気がします。

5Vタップがあるなら、そのままつなぐだけです。ハム音が盛大にでるようなら直流点火に戻せばいいし、試してみてはいかがでしょう。

当方のWE300Bアンプはつい先日、修繕してもらったばかりでいまだにエージングを兼ねて鳴らし込んでいるが、日ごとに音がこなれていくのを実感している最中。

あいにくトランスがタムラの特注品だとかで5Vタップがあるかどうかも定かではないし、そもそも(自身の)ハンダ鏝(ごて)を握る”手つき”さえ怪しいので、とても文末にあるSさんのご親切な薦めに応えられそうもない。

しかし、それ以上にどうしても気になるのが交流点火に伴って予想されるであろう「ハム音の出方」である。

正直言うと、昔から、それこそ40年以上も前のオーディオを始めたときから、どんなに「いい音」が出てこようと、微(かすか)にでも、ブ~ンという音がスピーカーから出てきたら「即アウト」で拒絶反応を示すのが自分の聴き方である。

音楽を聴いている最中は「ハム音」なんかまったく気にならないが(誰でもそうだが!)、ふと音楽が鳴り止んだときの静寂の一瞬、余韻がそこはかとなく漂う音響空間の中にどんなに微(かす)かであろうと、ブ~ンという音が聞えてきたらもう気になって関心がそちらにいってしまい音楽鑑賞どころではなくなるのである。

もちろん、これはスピーカーから出る音に限らず、アンプのトランス自体から出るウナリ音だってある。長年、オーディオをやっていると、それこそいろんなケースに遭遇してきた。

ちょっと(自分は)神経質すぎるのかもしれない、と自覚している。

実は自分のオーディオ仲間のうち、ほとんどの方が少しぐらいの「ハム音」は気にされていないのである。たとえば湯布院のAさんは、「真空管アンプなら少々のハム音はつきものですよ」と、一向に気になさらないし、それに本家本元の名古屋のYさんや新潟のSさんだってそうだろう。

おそらく、ハム音よりも音楽的な肌触りを優先させるタイプに相違なく、性格的にも線が太い方なのだろう。Aさんのウェスタンの「555+15Aホーン」の音を聴いていると紛れもなくそう思う。ただし、このウェスタンのシステムはめっぽうSN比もいいが~。

真空管アンプの直流点火方式と交流点火方式の、はたしてどちらがいいのか簡単に優劣はつけられないようであるが、これまで、真空管アンプを5台修繕してもらって、ハム音どころかスピーカーに耳をピッタリくっつけてようやく微(かす)かにサーッというノイズだけがするというスゴイ腕前のMさん(奈良)のご意見を改めて紹介すると次のとおりである。

「交流点火は最近の優秀なダイオードがなかった時代の方式であり、今ではSBD、高速ダイオード、3端子レギュレータによる直流点火方式によりハム音は少なく、音の質も変化していますので、どちらの方式にするかは、その人の感性次第でしょう。

製作とコストの点では、交流点火が圧倒的に有利なためか
現在も(交流点火は)健在ですが、いまだに大きな潮流となって、どちらかに移行しないということは、やはり簡単に優劣はつけがたいところにオーディオの面白さがあります。

さらに興味あることは、整流管のヒーター(直熱管のときはフィラメントと呼ぶらしい)を定電流直流点火にすれば良いと”新 忠篤”氏が16年も前に提唱していました。ですから整流管と出力管を定電流で点火すると新たな世界が体験できそうです。

また、入力段、ドライバー管だけの直流電圧点火あるいは定電流直流点火などいろいろ試してみたいのですが、なかなか実現していません。」

と、いうところに落ち着きそうだ。

さて、オーディオ愛好家には、「少々のハム音は気にならない、それよりも音が気に入る方が優先」という「おおらか」派と、「ハム音だけは困る、少しくらいは音が気に入らなくても構わない」という絶対に「許せない」派に大別されそうだが、あなたはいったいどちらの派に属されるんでしょう?

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