「タンノイ」といえば英国を代表するクラシック向きのスピーカーとしてよく知られていますよね。
もし知らない方がいるとすれば、それはこの世界では「潜(もぐ)り」です(笑)。
日本でも根強い人気があって、クラシック・ファンであれば購入時に候補として一度は俎上に乗せると言っても過言ではあるまい。
自分もその例に漏れない。しかし、実際に購入してはみたものの、そのタンノイさんに不満を感じだしたのにそれほど時間はかからなかった。
なにしろ低音域はボンヤリしているし、グッドマン系に比べると中高音域はやたらに硬いしヴァイオリンの音色もイマイチ。
まあ、人それぞれだけどね(笑)。
オーディオに限っては思い切った「行動派」なので、ボックスだけは少しの改良に留めてそのまま活用することにし、中身のユニットについてはそっくり入れ替えた。
ただし、黙っておけばいいものをときどきブログでタンノイさんの否定的な面を強調したりするもんだから、途端に該当記事の「共感バナー」のアクセスが減少気味になるのに気付いている(笑)。
このブログの読者の中には「タンノイ使用者」が多い現実に改めて気付かされるが、何といっても(このブログの)取り柄は「自分の思ったままに書く」ことだけなので怯むつもりはまったくない。
とはいえ、「雉も鳴かずば撃たれまいに」の感はたしかにある(笑)。
そういう状況のもとで、ずっと昔のタンノイさんのモデルについてはある種の憧憬をいまだに持っている。
たとえばユニットにとって一番大切な「マグネット」でいえば「シルヴァー」「レッド」「ゴールド」あたりのもので、とても透明感に優れ、しなやかな中低音域に恵まれているのが素敵。
お値段次第によって”あわよくば手に入れたい”という色気はまだ捨て切れていない。
そういう中、このほど興味深い出品物が二つあった。
まずは、箱の方から。
解説には、「タンノイ 12インチ用 オートグラフエンクロージャ Utopia製 ペア の出品です。同時出品しておりますモニターシルバーを取り付けていたエンクロージャです。ユートピア社により、オリジナルを忠実に12インチ用にスケールダウンされたものです。」
素人の工作ではまず無理ともいえる豪華な箱に大いに食指をそそられる。
そして、中に容れる肝心のユニットはもはや幻の存在とも言っていい「モニター・シルヴァー」である。
解説では、「タンノイ モニターシルバー 12インチ LSU/HF/12L ペア の出品です。センターキャップが装着されていないので、おそらく希少な初期型のユニットかと思います。
コーン紙の状態は、撚れやピンホールも無く良い状態かと思います。出品に当たり、音出し確認を行いましたが、ビビリも無く問題の無いことを確認しました。ネットワークはおそらくオリジナルと思われます(購入時に販売店より聞いています)が、カバーの欠品と当方の浅学のため断言出来ません。」
ちなみに、口径38センチの「モニターシルヴァー」と「コーナーヨーク」(オリジナル)の箱のセットを持っている知人の話によるとペアで「180万円」で手に入れたとのことだった。
今回は口径「12インチ」(30センチ)だから、やや小ぶりになるが自分の好みでは「38センチ」よりも「口径30センチ」の方がスケール感では劣るものの音声信号に対する応答性に関しては上。
したがって願ったりかなったりの出品物だが、スペースの関係で箱の方はちょっと厳しい。
問題はユニットである。最後まで注目していたところ、最終落札価格は「601、000円」(10日夜)なり。
ちなみに箱の方は「102,000円」だった。合計すると「703,00円」になる。安ッ!
「ウェストミンスター」を持ってなければ参戦したんだけどなあ(笑)。
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