言論の自由に値しない次元の話
2015年12月19日
産経新聞のソウル支局長が、朴韓国大統領の男女関係のうわさを素材にしたサイト記事を書き、それをめぐり、日韓関係の大問題が発生しましたね。結局、ソウル中央地裁が記者に対する無罪判決を言い渡しました。こじれきった日韓関係の改善につながる、韓国に3権分立が成立していない、言論の自由に配慮した判決とかの記事が、日本のメディアであふれかえりました。
指摘されている論点、視点はいずれももっともで、異議を唱える気持ちはありません。ただし、どうしても違和感をぬぐえなかったのは、1年以上も続いた報道を読んでいて、なんでこんな次元の低い話が「言論の自由、報道の自由」の問題に飛び火してしまうのか、という違和感でした。大騒ぎした韓国側の対応ばかりでなく、こんな記事を載せた産経側にも、非は双方にあるのです。
イエローペーパー並みの産経
結論からいうと、週刊誌か夕刊紙なら好みそうなうわさ話を韓国紙に追随して書き、日韓関係に騒ぎを引き起こしたことの愚かさです。ソウル支局長が書いたコラム(昨年7月)はいかにも思わせぶりです。「旅客船の沈没事故当日、大統領はあるところで、秘線とともにいた」、「秘線とは秘密に接触する人物を示す」、「証券筋によると、うわさは大統領の男性関係に関するものだ」、などなど。イエローペーパーが多い「夕刊〇〇」の書き方ですね。これはやってはいけません。
産経は韓国政府と犬猿の仲で、何をどう書けばどんなことになるか、現地の支局長なら熟知していそうなものです。大統領の悪口にはちょうどいい話だし、ネットのサイト記事だから、地元紙を引用する形なら問題はなかろうと、気軽に考えたのかもしれません。安易でしたね。
朝日も気が腰が引けたか
新聞報道をみると、当事者の産経新聞の社説は「言論の自由を守る妥当な判決だ。裁かれたのは、韓国である」と、勝利宣言をしました。朝日は言論の自由を保障した法に照らし、当然の判決だ」と、珍しく両紙は歩調をそろえています。朝日なら報道の的確性などを普段は重要視するのに、今回はそれがないのです。朝日は記事の捏造・誤報事件で懲りているのかもしれません。
一方、読売新聞は社説で「風評を安易に記事にした点は批判を免れない」と書きました。社説の大半は、検察の行きすぎ、朴政権の政治的意図、筋の通らない外交上の取引などへの批判にあてられています。言論の自由、報道の自由への言及は見当たりません。恐らくそれに値する記事ではないと判断したのでしょうか。そういう判断があるなら、もう一歩踏み込んで、低次元のうわさ話で言論の自由を持ち出すことのばかばかしさを指摘してもらいたかったですね。
たとえば、韓国政権の外国安全保障上の重要機密を報道し、それに対する制裁がなされ、メディア側が言論の自由、報道の自由をめぐり、裁判で争うというのなら意義があります。日本新聞協会の声明文は「自由な取材・報道活道が脅かされることないよう注視する」としています。文面は常識的で、産経側の取材姿勢における問題点に言及していません。いい加減な報道がいかに国益を損なうことになるか、という問題意識があってしかるべきですね。
自由には責任と節度が伴う
「言論の自由、報道の自由には、正確な取材に基づくという責任、節度が伴う」と、だれかはっきりいって欲しかったですね。産経さんよ、二度とこんな記事を書くな、こんな記事で報道の自由なん持ち出すな、が結論です。
低俗なのは朝鮮日報でしょう。その引用に難癖をつけた方が問題なのは明らかと思う。
それを産経の記事が諸悪の根源だとは恐れ入る。
シャルリーエブドのイスラム侮辱画の方がよほど低俗だろう。
それでも言論の自由、表現の自由と言う価値から名だたる識者や各国首脳がパリでデモしたのでしょう。
読売はその時どう論評したのかな?
記事のダブルスタンダードぶりに辟易する。
なぜ言論の自由に該当するかと言えば、他の方も指摘されているように、噂の出処は朝鮮日報であり、朝鮮日報も含めて起訴されるならばまだ納得もいきますが、産経だけを狙い撃ちしたからです。これは韓国政府による司法を利用した恫喝、言論封殺と言ってなんら過言ではないはずです。
また、日本において安倍首相のスキャンダルの噂が記事になったとして、安倍首相が名誉毀損で訴えた時、同じことをあなたは言いますか?
まず100%言わないでしょう。「言論封殺だ」「言論の自由を守れ」...メディア全部でここぞとばかりに大はしゃぎするでしょう。
さてあなたがこのタイミングでこのようなブログを書いた理由は何なのでしょうね?想像は膨らみます...(笑)
」って嘘を肯定的に引用してるわけだから。実際会ってなかったわけだから名誉棄損なのは事実だけど、政治権力批判は最大限に尊重されるって趣旨で無罪になったわけで、「男とあった」って嘘を書いたって事実は変わらない。
日本の原発事故当時も、政府要人の様々な動向の噂を、読売等の一般紙がまさか書かなかったとでも?また、動向が確定するまで書くなと仰るのか?何年も経っても、いまだに菅元首相は裁判までして当時の動向を争ってますが?(笑)
それともブログ主様は、記者クラブで官僚・政府から流れて来る確定情報以外は扱ったことの無いお方なのでしょうか。
まさかそんな事はないと思いますが。
あと、コメント欄の方にも言っておきますが、ウソをつかないでもらえますかね。産経記事は、完全に朝鮮日報の引用に過ぎない記事です。
「一種の都市伝説」とも書いていますが?「下品なウワサが取り沙汰された背景」とも。別に肯定もしていない。
そもそもレームダック化、噂が流れた背景、が主眼の記事なのですが?
サンケイは、ごく普通にジャーナリズムを貫徹しただけとしか言いようがない。
韓国や朝鮮日報と違って逃げも言論弾圧も嫌いなので、反論があれば是非どうぞ。
風評を記事にしたのではなく、
風評を「こういう風評が流れている」
として書いたこと、理解できないのかな?
この時点でどうかしてますよ。(笑)
また庶民には増税を求め、自分たちだけには軽減税率を求める厚顔無恥なブログ記事を平気で書く神経にも驚いた。どうみても低俗な記事だ。
さて中村さん、あなたは加藤記者に社をやめるように圧力をかけたという"噂"が流れている。
事実ではないならあなたの名誉にかかわるのでしっかりと釈明されたほうがよかろう。
じゃないと痛くない腹を探られるでしょう。