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「99人以下の中小企業の社員が辞めずにイキイキ働くようになる」を実現する人材育成社です。
NHKで現在放送されている「チコちゃんに叱られる!」が毎週、高視聴率を維持(14.7%前後)しているとのことです。
確かに、私の周囲でも「毎週必ず見ている」、「姪の投稿が紹介された」などと耳にすることが何度かありました。
ご存知のとおり、この番組では「好奇心旺盛で何でも知っている5歳児」という設定のチコちゃんが、改めて質問されると答えに困ってしまう身近な事柄に関して「何で?」と質問します。そして、ゲストの大人が回答に窮したり間違って答えると、「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と一喝するのです。
チコちゃんが喝を入れる際の表情は、CGとはいえ眉間に皺を寄せ目じりを上げ、目から火が噴き顔を真っ赤にさせていますので、5歳児とはいえなかなかの迫力です。
私もこの番組のファンの一人ではありますが、実は最近チコちゃんのこの台詞によって少々困っていることがあるのです。
弊社が行う管理職研修では、多くの場合に部下の「叱り方」についての演習をしていただくことことにしています。
この中で、部下を適切に叱るために「叱る」と「怒る」の違いを整理していただいているのです。両者の違いの一つに「叱る」は双方向で行われ冷静で育成を目的に行われるもの、一方の「怒る」は一方的であり、感情的・不合理でその場限りのものと説明しています。
この観点で考えると、チコちゃんの「ボーっと生きてんじゃねーよ!」は「叱る」ではなく、まさに「怒る」という行為に他なりません。
最近では「パワハラと言われてしまうと困るから」と、部下を適切に叱れなくなってしまっている管理職が多いようです。
そういう中で、チコちゃんがインパクトのある表情と声で迫ってくる番組名が「叱られる」となっていることによって、チコちゃんの言い方=「叱ること」ととらえられてしまって、叱ることへの敷居がますます高くなってしまう管理職が増えてしまわないか、少々心配になっています。
このため、最近の私はチコちゃんを見るたびに、番組名が「チコちゃんに怒られる!」であったら良かったのにと、真剣に考えるようになっているのです。
でも、チコちゃんは5歳ですからあの剣幕で怒っても問題はありません。しかし、くれぐれも管理職の皆さんは、「ボーっと生きてんじゃねーよ!(ボーっと仕事してんじゃねーよ!)」と部下を一喝したりしないようにお願いします。